Sheaffer Autograph スノーケル 14K無垢のクリップとキャップバンド

こちらはスノーケル全盛期のSheaffer Autograph。
プライスタグの値段が当時としてはかなり高い。
当時の一般的な萬年筆の5倍ほどもする。

キャップを開けると首軸にもペンポイントの太さを示すラベルが貼り付けられている。
まったくのMint状態で入手したのだが、ケースは古ぼけていたので廃棄した。
ペン先の刻印は Sheaffer REG. US. PAT. OFFICE MADE IN U.S.A. 14K となっている。
ただ、左側画像の $27.50 の 下にある F.T.I. の意味はわからない。
ちなみにこの萬年筆は同じデザインのペンシルとセットになっており、そちらにも14Kを示す刻印が入っている。
万年筆側の14Kの刻印はクリップとキャップバンドにある。
そして、ペンシルの場合も同じ位置に入っている。
ただし(ペンシルの)キャップバンドの下に位置する胴体には・・・
W.A. Sheaffer PEN CO. FORT MAGISON. IOWA U.S.A. MADE IN U.S.A.
と入っている。こちらにはプライスタグが付いていないので、ひょっとしたら$27.5というのはセットの価格かも?
この流線型が大ヒットした時代の万年筆は、今見ても心がワクワクするのだが・・・
スノーケル吸入式は機構が複雑で故障しやすいうえ、吸入量があまりに少なくて実用にはならなかったなぁ〜
Posted by pelikan_1931 at 23:42│
Comments(1)│
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>こちらにはプライスタグが付いていないので、ひょっとしたら$27.5というのはセットの価格かも?
下の文献で見るとSheaffer社のこの画像と同じ時期(1950年代当時の万年筆の単体価格は25ドル、ペンシル単体は10ドルなのでセット価格ではないのでは。
https://www.penhero.com/PenGallery/Sheaffer/SheafferAutographPens.htm
>ただ、左側画像の $27.50 の 下にある F.T.I. の意味はわからない。
F.T.I.はFederal Tax Included「(連邦)税込み」ということではないでしょうか。
米国が戦時体制に移行する過程で戦費調達に向けて徴税を強化するため
1941年に物品税を導入します。当初は万年筆は免税品でボールペンや
シャープペンシルに10%課税してメーカーに徴税義務を負わせていました。
根拠文献はSheaffer社のディーラー向け通達
https://archive.org/details/466SheafferCatalogOfDeskSets1970s39Pages_201410/409-sheaffer-pricing-info-company-memo-sept-25-1941-11-pages/page/n1/mode/2up
その後、1950年に勃発した朝鮮戦争がきっかけで徴税強化が必要になって
1951年に徴税対象を拡大し、今度は万年筆にも15%課税しました。
その後、1954年になって税率が軽減され10%になったのですが、この時期に
発売された製品なのではないでしょうか。
税引き前の万年筆単体価格が25ドルで物品税が2.5ドル(10%)で合計が
27.5ドル(税込み)で辻褄が合うと思います。
根拠文献:下記文献の'Excise Taxation in U.S. Fiscal History'の項
https://library.cqpress.com/cqresearcher/document.php?id=cqresrre1965032400