2022年08月05日

ystudioで感じたスチール製ペン先の実力

@01こちらは ystudio の首からぶら下げる事が出来る設計の万年筆。

キャップの穴に通す革製の紐は当然のこととして、軸を古美仕上げ?にするサンドペーパーまで付属している。

真鍮に黒い塗装がしてある軸にサンドペーパーをかけて、使い古した感じに出来るようになっている。

拙者は真鍮製の万年筆やペンシルで、さんざん古美仕上げを実験したので、再度やろうとは思わない。

古美仕上げにするにもセンスがいる。誰もを唸らせるような古美仕上げは拙者には出来そうもない。


@02こいつの設計は良く出来ており、胴軸後端のystudio のロゴの延長上にペン先のスリットが来るようにセット出来る!

キャップの閉まる音も非常に良い!パチっという音を立ててキャップが嵌まる。

ただしキャップを閉じる時にはプスンという音だけなのが残念!

尻にキャップは挿せないのだが状態で状態で29.5gとPelikan M800のキャップ装着と同じ重さなので、かなり重量感がある。

胴軸の6角形部分の最前部を握ると絶妙のバランスで◎だが、首軸の細い部分を握ると実に握りにくい。細すぎるのじゃ。


@03そしてペン先はシュミット製。と言うことは製造しているのはJOWOで間違いない。ペン先はスチール製のMなのだが・・・

小一時間調整したところ、ものすごく良い書き味に変わった!


5号のJOWO製スチールペンの書き味が侮れないことはは薄々とは感じていたが、今回改めて脱帽した。

日本製万年筆でスチール製ペン先付き2万円を超える定価(税抜)のものはほとんど無いはずだが、欧米では普通にある。

それはペン先の値段では無い。ペン先単体の値段はせいぜい1000円〜2000円程度。

すなわちほとんどが軸本体の製造原価+一般管理費。特に右側の一般管理費の中の人件費!

これが欧米では高く、日本では安い。これは最低賃金を比較すればよくわかる。

ベルギーの最低賃金は月額25万円、日本の最低賃金は903円×8時間×20日=144,480円!10万円も日本は人件費が安い。

欧米製のスチール製ペン先モデルでも会社のオーバーヘッドと呼ばれる部署の人件費が全て万年筆にかかるとすると・・・

日本よりは軸の原価がはるかに高くなってしまう。これが2万円3万円台のスチール製ペン先モデルが欧米に多い理由だろう。

ちなみに日本円で27,500円(税込)のスチール製万年筆が、18金ペン先付きになると48,400円(税込)となる。

すなわち5号の18金ペン先の価格は19,000円(税抜)、20,900円(税込)となる。

ではその価格差だけの書き味の差があるのか?と問われると Yes であり No だろう。

この調整された ystudio と、18金ペン先を持つ万年筆で筆記し、目隠しでどちらがスチール製ペン先かを確信を持って当てられる人は少ない。

つまり書き味に重きを置いている人にとっては、スチールペン+30分間の調整の方がはるかにお得。

一方でコレクションとして考えるなら、わざわざスチール製ペン先を選ぶ必然性は少ない。金ペン1択だろう。

つまり・・・価格差だけの書き味の差があるのか?と言う問いの答えは Yes であり No なのだ。

ちなみに ystudioには金ペン先付きモデルはなかったと思うので、調整してからお使い下さい。

肩が凝らなければ、首からぶら下げておくと夏の首元アクセサリーにもなりますぜ。


Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック