2022年09月04日

【 Pelikan #500 14C-M 尻軸破損だが・・なんと! 】アーカイブ 2015年7月

このフッ素樹脂粘着テープを使う修理法はすっかり忘れてた。

この修理方法は現行のM400やM600にも使えるのでピストンが外れてしまった場合にはお試し下され。

ただ非常に高価なテープなので一回だけのために購入するのはもったいないので萬年筆研究会【WAGNER】などにお持ち込み下さい。

このテープを常備しておきま〜す。

なを現行品で、わざとピストンユニットを外す場合には注意が必要。

ペン先ユニットを外し、胴軸内に鹿革のかけらを押し込み、津軸を熱で暖め、前から先端部を切り取った五寸釘を入れてたたき出す。

ただし上手くやらないと30%の確率で首軸を割ったり、ピストン軸が尻軸を突き破ったりする。

手抜きしないでお湯でじっくりと尻軸後部をあたためてからやればOKなのだが、焦ると失敗する。

十分に時間のある時で平静な気分の時にやってね。




1今回は久しぶりの珍品!1982年に発売された当時のPelikan #500で、ペン先は14C-M。怪しい所で9千円ほどで入手したらしい。

完動品なら超お買い得だが、実は壊れていたらしい。ピストンを回していくと、尻軸が抜けてしまうという物。

軸の収縮というよりも、乾燥したインクがピストン弁を固着し、押し込んで固定しただけの尻軸を押し出してしまうのじゃ。


23ペン先は間違いなく#500のヘロヘロニブで、14C-Mなのに角研ぎというのが特徴。神戸の鞄屋さんの大好物だった。

この個体はペン先が少し厚めで、さほど軟らかい書き味ではない。

しかし、ペン先のスリットを調整することによってヘロヘロと錯覚するくらい軟らかいペン先に変身するであろう。

このペン先の形をいつでも頭の中に描けるようにしておけば、#500のボディにM250のニブがついた物をつかまされることはなくなりますぞ。価値は天と地ほども違いますからな!


4こちらが尻軸を捻って抜けた際の状況。ピストン弁は内壁に固着しているため動かず、ピストン固定機構が押し出されてしまっている。

今までは、ここに接着剤を塗って再度押し込んでいたが、そうすると接着剤の溶剤で軸が変形するリスクがぬぐえないし、割れる可能性もある。

なにより、次に固着したら、ピストン弁の軸が折れてしまう。従ってきつく固定されるが、外す事も出来るという修理が必要になる。


5こちらは、吸入機構の全部品。ピストン弁に付着したインク滓が胴軸内径に固着して、ピストン機構を押し出した。

そうなると、2回目以降は、ピストン機構はスポスポと簡単に外れるようになる。これを直すのに使うのが、先日紹介したテープなのじゃ。


6まずは、尻軸側を再度組み立てるのだが、インク吸入量を最大化するコツがある。これはM800の組立を紹介していたPelikan社の映像をヒントにした。

尻軸をきつく締め付ける。そこにストッパーを外した状態で、ピストン弁付きらせん棒を奥まで押し込む。

最後にストッパーを尻軸機構に押し込むのじゃ。M800も同じで〜す。お試しあれ!


78使うのは先日紹介したフッソ樹脂粘着テープという、粘着力がほとんど無い(高価な)テープ。

これを4僂曚廟擇蠎茲蝓胴軸に押し込んで固定する部分に巻く。すぐに剥がれるので貼るという表現は似合わないだろう。ポストイット以下の粘着力しか無い。

この状態で胴軸に力一杯押し込むと、にゅいーんという感じで押し込める。その際、胴軸内とピストン弁にシリコングリースを塗るのをお忘れなく。


9ペン先ユニットが硬いなぁ・・・捻っても抜けないなぁ・・・と思っていたら、なんと差込式のペン先ユニットだった!

これは1982年3月に復刻した#500のほんの初期にだけ出回ったものと思われる。1984年に復刻された#500の茶縞軸では見たことが無いからなぁ。

ソケットの奥側が面取りされているのが面白い。スムーズに首軸に押し込めるようにするためだろう。


10こちらはペン先を清掃し、スリットを少しだけ拡げた状態。本来ならば首軸にとりつけ、ペン先調整した状態で撮影するのだが・・・

ペン芯におびただしいインク滓がこびり付いていたので、現在アスコルビン酸で洗浄中。既にロットリング洗浄液での洗浄は終了した上での追加洗浄。

どうも、最後に使った?オレンジ色のインクは、このペン芯とは相性が悪いようじゃな。

そういえば、ロットリング洗浄液は、希釈用の小さな袋は非番になったが、ほぼ同じ物がプラチナの【万年筆インククリーナーキット 染料、顔料インク共用】だとわかった!

10倍に薄めて使えるのでかなり経済的。拙者はこれを薄めてロットリング洗浄液用専用ボトルに入れて使う予定じゃ!



【 今回執筆時間:3.5時間 】 画像準備1h 修理調整1.5h 記事執筆1
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画像準備
とは画像をスキャ ナーでPCに取り込み、向きや色を調整して、画像ファイルを作る時間
修理調整
とは分解・清掃・修理・ペンポイント調整の合計時間
記事執筆とは記事を書いている時間
 


Posted by pelikan_1931 at 23:49│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック