2022年09月21日

〔固定観念にとらわれるな! 心眼で見よ・・・?〕アーカイブ 2009年4月

WAGNER 2009 SP2がCP2だったとはな!そういえば Classic Pens  のランブロー氏はどうしているのだろう?

世界のコレクターでも連絡が取れなくなっているらしい。もう万年筆の世界から足を洗ったのかも?

下の方に・・・
誰もが書き味を気にすることなく萬年筆を買えるようになってこそ、日本の萬年筆文化は花が咲く!】という文がある。

軸で選べば痕は調整師に依頼すれば良い・・・というのも解決策の一つだろうが、将来的にはAIが貴方好みの万年筆を選んでくれるようになるだろう。

でも買い物に悩みや葛藤、恐怖が無くなったら楽しめないと思いますか?


・白黒写真からカラー写真へ
・マニュアル露出から自動露出へ
・マニュアルフォーカスからオートフォーカスへ
・フィルムからデジタルへ
・ミラーからミラーレスへ


の過程でも必ず後者は楽しめないと言われたが、時代は後者を受け入れてきた。そう人間は便利な物を積極的に受け入れる動物なのだ。

AI調整師の登場もそう先のことではないだろう。問題はデータとコストだけかな?




2009-04-30 01今回WAGNER 2009 SP2としてCP114K-B付きで入手した。昨日あたりからペン先を検品しながら郵送を開始したが、中に左画像のような軸が紛れこんでいた。

どう考えても【M】の太さのペンポイントでしかない。他の【B】のペンポイントと比べても、大きさも形状も異なっている。


2009-04-30 02拡大してみると、それは歴然とした事実となる。この斜面の形、ペンポイントの丸さとも、このペン先が【M】の字巾である事を示している。

にも関わらず、このペン先ユニットは【B】としてCP1に取り付けられ、日本に出荷されたわけじゃ。

どうしてこれが【M】ではなく、【B】として、米国在住の世界的コレクターから拙者宛に送付されたのか?


2009-04-30 03それは、首軸に印されたペンポイントの太さを示すマーク。確かに【B】となっている。彼は、このマークを持って”これはBニブである”と判断したわけじゃ。

無理もない。数多くのニブの中から、非常に数が少ない【B】ニブを探し出すのである。

また、今までにマークとペンポイントに違いがあった例も聞いていなかった・・・ということで、これが【B】ニブであると判断した。

長いSheafferとの信頼関係の中で、一度も間違いはなかった! これが固定観念となって、彼は明らかな【M】ニブを、【B】ニブと判断ミスしたわけじゃ。

拙者の場合は、たまたまルーペでペンポイントのズレなどを調整してから発送するつもりで検品していたから、これを発見できた。

すなわち、これも固定観念で、Mニブが混じっていることなど考えてもいなかった。従って、マークを見ることなく、ペンポイントだけを見ていたからこそ、これを発見できた。

本当に危ないところだった。豚インフルエンザではないが、水際で不始末を食い止めることが出来た。

ただ、これによって、頒布する【B】ニブ付きWAGNER SP2が一本減ってしまった。交換するのにしばらく時間がかかりそうじゃ。

現在のところ、シカゴ・ペンショー(本日開幕?)だけが頼りじゃ。うまく入手してくれると良いのだが・・・


2009-04-30 04さて、もうひとつ【固定観念】の事例を挙げよう。拙者は毎年のペントレで、いたずらをする。

圧倒的に書き味の良い萬年筆を一本混ぜておき、多少高めの価格設定にしておく。

Blogによる紹介もしない。軸は平凡なものにする・・・机にへばりついて試し書きをしつくした人だけが入手出来るように仕組んでいる。

これは第2回のペントレ以来ずっと続けているいたずら。今回は、Pelikan #600 黒軸 14C-Bソレった。


2009-04-30 052009-04-30 062009-04-30 07ペントレの初期の頃には、書き味の良い萬年筆を得るにはメーカー・ペンクリか、年に2回の萬年筆のイベントしかなかった。

それは【ペントレフェンテの集い】。

従ってペントレの参加者は朝から試筆しまくりだった。当然のことながら拙者の
イタズラは、初日の午前中で見破られた。その状況が第7回目くらいまで続いた。

ところが、前回と今回は発見されずに、無事拙者の手元に戻ってきた。かなりドキドキだったのだが・・・

思うにメーカー・ペンクリの爆発的増加と、WAGNERでの調整師増加の影響をうけて、みなさんが萬年筆を入手する際に、書き味に拘らなくなってきたからであろう。

とりあえず軸が綺麗な、あるいは珍しい萬年筆を手に入れれば、後は調整師が何とかしてくれる という気持ちが、ペントレ会場での書き味軽視に繋がっているのであろう。

これこそが、拙者がペントレの運営母体である【Pen Collectors Of Japan】を古山画伯に尻を叩かれながら立ち上げたときの狙い。

誰もが書き味を気にすることなく萬年筆を買えるようになってこそ、日本の萬年筆文化は花が咲く!

そういう時代が、すぐそこまで来ているような気がする。しかし・・・【書いて、書いて、書き込んで理想の一本を選ぶ】というのも萬年筆選びの醍醐味じゃ。

拙者のフェイントに負けず、心眼を開いて萬年筆を評価してもらいたい。【地味だし、相場より高いな・・・やめておこう】と試筆しないのは勿体ない!

心眼を開けば、なぜ相場より高くしているのかがわかるはず。手放したくないからじゃ!

さて今年のイタズラは大成功だった。来年は何で仕掛けようかな?
 


Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
この記事へのコメント
もう一つ
https://www.handoverthatpen.com/2017/09/12/2017-sf-pen-show-report-franz-part-1/

2017年のSan Francisco Pen Showのリポート記事
かなり後ろの方に、2017年のSan Francisco Pen Showに参加されたときの写真
(当時75歳くらいのはず)
--同氏の出展ブースで撮られたMonicaさんという女性と一緒の写真で、
下にAndreas Lambrou, and Monica. Photo courtesy of Gary Naka
Posted by Mont Peli at 2022年09月23日 11:51
Andreas Lambrou氏の消息ですが、調べてみると2017年、2018年頃は
ご健在で万年筆活動に従事されていたようです。それ以降は不明。

1.Pen Manufacturer: Lambrou Penというタイトルの記事
http://penhabit.com/pen_makers/lambrou-pens/
2017年11月7日付けのコメントの中で各地のペンショーに元気な姿を
見せていると書いてます。

2.2018 San Francisco Pen Show の関連行事のセミナーで講演してます。
https://www.handoverthatpen.com/tag/pen-show/

その時のリポート記事に
ロスアンゼルスのホテルで同氏の2点の代表作'Fountain Pens of Japan'
と'The Fountain Pens of the World'の製作過程についての講演を聴講
したとの記述があります。

Posted by Mont Peli at 2022年09月22日 09:48