このカタログの時代には7,500円で、なおかつペン先は18金仕様。現在は14金だと思う。(最近の新品にはさわったことない)
ただ、現在のスチール製ペン先モデルの価格から考えれば、LF2000が税込み37,400円というのは妥当。少し安いくらいかも?
実用品としての購入はお奨めできますが、記事にも書いてあるとおり、すぐに書き味に飽きてしまいます。
今はともかく、当時はあまりにも品質が安定していて、調整の余地がほとんど無かったほど。
また調整しても激変はしないので、やりがいも無かった。
調整の妙味は、へっぽこ万年筆の持ち主を調整後に”おおっ”と言わせること。これが聞きたくて調整師をやっているので、LAMY2000は、まったく面白くないモデルだった。
しかし、最近どうやら書き味にバラツキが出ているようなので、ひょっとすると楽しめるかもね!
それにしても LAMY 25 の金ペン先モデルを販売したら売れると思うがなぁ〜.毎年樹脂部分の色を変えるLAMY サファリ戦略で!




いったい何時の時代のカタログだろう? LAMY 2000 が7500円とは!過去に紹介した【昭和51年のTHE PEN】ではLAMY 2000は9000円だったので、それ以前ということになる。
LAMY2000は1966年(昭和41年)にゲルト・アルフレッド・ミュラーデザインとして発売された。
その前年にプロトタイプとして作られた物の写真が【ラミーの全て】の71頁に掲載されている。
ミュラーは拙者の父も愛用していたBRAUNの髭剃りのデザイナーでもあったようだ。
どうりでLAMY2000に遭遇した際、何か懐かしい感じがしたわけじゃ!ちなみに拙者もBRAUNを20年以上愛用しておった。
このLAMY2000は発売以来基本デザインを変えていないことでは、世界最長だろう。
Montblanc No.149の方が長い!との説もあるが、No.149の1960年代モデルと1970年代モデルでは、ピストンの内径が異なるので、基本デザインが同じとは言い難い。
その点、LAMY2000では変化は5%未満じゃろう。それほど完璧な出来の万年筆!
拙者はつごう6〜7本購入したが現在は一本も所有していない。
調整をしなくても最初から書き味が良い!ということは、拙者にとっては調整の余地が出てこないわけで楽しめない。残念!
最初にアメ横でLAMY2000を試筆した時の衝撃は忘れられない。非常に硬そうな形状なのに【水飴のような滑らかさを持つ書き味】だった。
当時は研ぎ調整とインクフロー改善調整の差がわからなかったので、感激した原因がどちらにあるのかはわからない。たぶん後者であろう。
一時は他の全ての万年筆のインクを抜き、LAMY2000にペリカンのファウントインディアを入れて使っていた。
それほどまでに心酔していた万年筆なのだが、書き味が平坦なのですぐに飽きてしまう。この【飽き】はLAMY万年筆を使うときには必ず経験する。
品質が安定するほど個体差が少なくなり、また、個体の中での書き味の振れ幅も小さくなる。結果として楽しめる変化要因が少なくなり、飽きてしまう。
拙者が一番楽しめたのはLAMY profil じゃな。これは【ラミーのすべて】の90頁に紹介されている。オープンニブで個体差もあったのと、握りやすかったのでLAMY2000よりは愛用した。
このカタログに紹介されているLAMY 25は、【ラミーのすべて】では 製品名・年代不詳として89頁に記載されている。わかってよかった!
どうやらこのカタログは1966年から1968年ごろの物のようだ。1969年になるとLAMY design 20が発売されている。これがカタログに掲載されないわけが無いからな。