2012年09月06日

筆記具関連四方山話 【 ヘッドルーペ・ボーグルーペ 】

1左画像の右側2つは、拙者が日常的に使っているルーペ。右端のものはつい最近、使い始めた。いずれも用途が違う。

右端のものは倍率2.5倍程度でそれほど拡大率は高くないのだが、手元をくっきりと見るには実に良い!
いわゆる老眼鏡のかわり。拙者は歳(60歳)の割に老眼が進んでいないらしく、新聞や文庫本を読むのに眼鏡はまだ必要としていない。 
ただし、ペン先調整時のペンポイントのエッジは流石に見えず、ピントが合っていない。それでも不自由しないのは、指先の感覚でほとんどわかるからじゃ。
それでも数分に1回くらいは小型ルーペで先端部を拡大して確認している。ところがこの大型ヘッドルーペを使うと、ペンポイントのエッジが鮮明に見えるのでペーパーを当てている位置を確認しながら研磨出来る。従って小型ルーペで確認する頻度が極端に減り、非常に生産的。
また両目を開けて作業できるし、ルーペ以外の部分も視野に入っているので、物を落とした時や、別の部品を捜すにも便利で最近利用頻度が増えた。

画像中央は、おなじみボーグルーペ。こちらはペン先とペン芯の中央を合わせるような細かい作業の時に使っている。両手で作業し、片眼で確認する時じゃ。
時計屋さんが使っているような針金付きのルーペも持っているが使わない。なんせボーグルーペについているLEDライトが便利なのじゃ。
画像で見ると、左端の新品の二眼ボーグルーペと比べると、ずいぶんとLEDライトの明るさが減ってきているが、現在ぐらいの明るさが一番使いやすい。
このボーグルーペは、電池交換しようとするとバラバラになってしまうので、LEDの電池が切れたらご臨終だが、既に1年以上毎日使ってこの程度の劣化。あと1年は十分に使える。2年使って1000円なら安いものじゃ。
現在、もっとも重宝しているルーペ。

左端は二眼ボーグルーペだが、このままかけると、眼鏡を無くした横山やすし状態となってしまう。最初は何も見えない。そもそもペンポイントをピントがあう位置に持ってくるだけでも大変で、何度も顔を突いた!
これは 二眼で使う物ではない。利き目がある人が、反対側を外して使うためのものだ。事実、ルーペユニットはネジですぐに外すことが出来る。
使わない方のルーペをハネ上げて使う事も出来るのだが、いかんせん重すぎて鷲鼻の人で無い限りはすぐにズリ落ちてしまう。
もしこのまま使うとすれば、ウィンクが出来ない人向け。片眼だけに焦点を合わせれば、反対側の目には全く焦点があわないので、目を閉じる必要が無い。
これはコレで非常に便利。ただ、それだけの為に、このような重いグラスをかけるのはゴメンじゃ。やはり利き目ではない方は外して使うのがよかろう。  

Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年08月25日

テストの珍回答 その12

拙者は最近、小学校、中学、高校で実際に行われた試験での珍回答に涙している。そして自分でも正解できない問いや、同じような間違いを犯しそうな問題も数多くある。
そこで、不定期ではあるが、【テストの珍回答】を紹介しよう。

問いと模範解答を最初の頁に、珍回答をつづきの頁に記す。


1:
 英語:次の英文を日本語に訳しなさい。 (大阪府の中学校) 
      【Jane enjoyed a school life.】           

解答→
   ジェーンは学校生活を楽しんだ。  
まぁ。訳せと言われればこれでも良いのだろろうが、訳してしまうと少しニュアンスが変わるような気がする。
enjoyには、いたずらやバカ騒ぎ、恋愛と破局、スポーツや社会奉仕やアルバイトも含めた事を当事者として評価したような感じだが、
楽しんだ・・・には第三者的に【まぁ悪くはなかった、どっちかといえば楽しんだかなぁ】 という消極的な楽しみ方のように思える。
またSchool life といえば学生時代というニュアンスで、学校生活には学校だけでの生活(勉強と部活)のような感じ。
だからこれを直訳してはニュアンスが伝わらない? むしろ珍解答の方がずっといい感じ。


2: 英語:次の英文をを日本語に訳しなさい。 (神奈川県の中学校) 
      【You must leave at eight.】   
  
解答   あなたは8時に出発しなければならない。
そもそもこの台詞はどういうシチュエーションで話されたものなのか?それがまったくわからない。こういう訳を中学校で教えてはいけない。
訳はシチュエーションに合わせて行うべきじゃ。超訳とまではいかないが、ある程度の意訳は必要。
お友達の家に外泊して、そこのお母さんが明日朝のことを注意してくれているのなら、
Hi Tom, you will have to leave at eight tomorrow morning. とか言いそうな感じがする。
Mustってのは人に強制する強い表現なので、いつ鉄砲で撃たれるかわからないような国では、滅多に使うものではないと教わった。
拙者の友人は、時間に厳しい上司との会議に2分遅れた時に、
山田君、きょうは2分も遅れたね。今回君は私を非常にビックリさせてくれた。もし再び君が会議に遅れるようなことがあったら、次回は私が君を驚かす番だ】(直訳)
要するに、彼が言いたいのは、【今度会議に遅れたらその場でクビだ!】。それならそのように訳さねばならない。
もしYou must leave at eight.という場面があるとすれば、お母さんが中学生の子供に注意してる場面くらい。それならそういう訳をする訓練をした方が良い。
従ってテスト問題では、その台詞が出てきた時の場面を詳しく説明し、じゃ、この場合どう訳すの?と聞く方が良いと思う。
さんざん英語で苦しめられた日々を思い返すにつけその必要性を感じてしまう。ヨロシク!


3:
英語次の文を英語に訳しなさい。 (静岡県の中学校) 
      【これは難しい問題だ。】  
 
 
解答   This is a difficult problem.
Googleの翻訳機能に これは難しい問題だ。】  と入れれば【This is a difficult problem.】となるので、間違いではない。
これは難しい課題だ。】 なら
This is a difficult task. 
これは難しい質問だ。】 ならThis is a difficult question. 
いずれも質問の【問題】から考えれば間違いではなかろう。 
従ってこちらもシチュエーションを教えて正しい回答を求めなければならない。政治的な問題なのか、工事の進捗に影響する問題なのか?
あるいはクイズの問題なのか、入試問題なのか、プロジェクト進行上の課題が多すぎて全てを解決するのは難しいというのか?
それによって回答は違うだろう。そういうニュアンスも含めた回答は、英語圏に住んでいればすぐに身につくが、学校で習うだけの英語では難しい。
だからこそシチュエーションも含めて説明する英語教育が必須なのじゃ。もっとも珍解答はそれ以前の問題・・・


4:英語次の文を英語に直しなさい。 (静岡県の高校) 
      【田中博士は大人しい子供だった。】     

解答   Dr.Tanaka was a quiet child.
ちなみにDr. Tanaka was a quiet child.とGoogle 翻訳にかけてみると、【田中先生は静かな子供だった。】となる。
お医者さんのことはみんなドクターと呼ぶのでそう言う訳になったのかもしれない。 
田中博士は大人しい子供だった。】をかけてみると【Dr. Tanaka was a quiet child.】となるので模範回答は間違いではない。
しかし、珍解答は絶対に間違いではないと思うがなぁ・・・何故間違いなのか誰か教えて欲しい・・・ 
  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年08月23日

筆記具関連四方山話 【 もうダメだと思っていたPelikanの古い奴 】

1本日紹介する萬年筆に付いていたペン芯。ずいぶんと不思議な形状をしている。ペン先からインクの通り道を辿って行くと、途中でそれが途切れているように見える。
ペン芯中央右の大きな穴は空気の通り道。これはペン芯の裏から続いている。では、インクの通り道はどうなっているの?
実は、インクの通り道は、途中までペン芯の裏側にある。そこに2本の溝が切られ、右からインクがやってきて、ペン芯が急に太くなるところで、垂直に登る通り道がある。
そこを通って登ったインクが、画像に見える2本のインク溝を通ってペン先まで運ばれるのじゃ。

2そのペン芯とペン先が納められているのが、この胴軸。どうやってもコレ以上は分解できない。というか、ここまで分解できたのもラッキーだった。
尻軸は捻っても外れなかったのだが、ボーグルーペで良く見ると、捻れば尻軸機構が外れそうな気がした。
そこでM800と同じく逆ねじだろう・・・と想定して右にグッと捻ったら外すことが出来た。尻軸機構が逆ネジというのは、Pelikan 100の時代から変わっていない。

実はこのモデルは、Pelikan M60の初期モデル。少し後には同じくPelikan M60でペン先の形状が違うモデルも発表されている。
最初のモデルは15,000円、二番目のモデルは24,000円だが、ペン先が14金から18金に変わっている。また後者はカートリッジ・コンバーター式。

3左が初期モデルのペン先。ペン先の太さを示す【B】がうっすらと刻まれているが、ペン先を外さないと読むことは出来ない。
重要なメーカー刻印すら首軸に隠れた部分に刻印するというのは、当時大流行したParker 51に悪影響をうけたのかもしれない。
当時は伝統的な萬年筆の美しい形が、みなParker 51を真似た流線型になり、萬年筆としては一番おもしろくない時代。
Pelikanも多角化の影響で瀕死の状態だったのではないかな?生き残りをかけて開発したPelikan M シリーズだが、成功には至らなかった模様。
Pelikan M60の後期型のペン先は、ST.Dupon'tの同時代のモデルと同じ。早い話がPelikanがOEMで作っていたことになる。この後期のペン先はなかなか良いのだが・・・

45この前期のペン先はどうも味気ない書き味。そこでスリットを開くことにした。まずは0.2ミリの隙間ゲージをスリットにねじりこんでまっすぐにハート穴まで下ろす。
その後、スリットの両側に盛り上がった金をボーグルーペで確認しながら1200番程度の耐水ペーパーで削り取っていく。
最後に表面を金磨き布でゴシゴシと磨いて耐水ペーパーの傷を消滅させるのじゃ。その状態が右側の拡大図。
良い按配にスリットが開いている。以前の状態だと、スリットの寄りが強くて書き出しでかなり筆圧をかけないとインクが出て来なかったのじゃ。
どっかで見たことのある形状だなぁ・・・と思ったら、Pilotのエラボーのペン先に少しだけ似ている。エラボーには明確な目的が感じられるが、M60ではどうにも必然性が見つけられない。

6こちらが分解した尻軸ユニット。なんと尻軸の金キャップ内部の接着剤が剥がれて尻軸が抜けてしまっている。
これはピストンがあまりにきつかったので、力いっぱい捻ったら接着剤を剥がしてしまった!ということなのであろう。
ここから各部品をグリースアップし、ピストン弁の表面はサンドペーパーで荒れを取り、再アセンブルしてから胴軸にねじ込んだ。

7こうやって眺めているだけなら、非常に美しいデザインだと思う。ST.Dupon'tが、我が社の萬年筆も作ってよ!と言ってきてもおかしくはないほど垢抜けている。
しかし萬年筆は最後は筆記バランスとインクフローを含めた書き味の好みで決まる。残念ながらこのM60のペン先にはそれをコントロールするパラメーターが少ない。

8910出来るのはスリットを拡げてインクフローを改善することと、スイートスポットを作り込んでヌラヌラ感を出すことだけ。
しかも特定の個人をターゲットにしていない場合は、万人向きの調整で我慢するしか無い。でもやるとやらないのとでは大違い! 
インクをつけて書いてみると、思ったよりも柔らかい書き味。いや、柔らかいというよりも、柔い感じ。 好みの書き味ではないが、カワイイから許そう!  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年08月16日

筆記具関連四方山話 【 Montblanc No.149 18K-EF 伊東屋スペシャル? 】

1最近、Montblanc No.149がマイブームで何本も購入しているが、いままで考えていた以上にペン先の柔らかさ、反発力のバリエーションがあり実におもしろい。
同時代のモデルであってもペンポイントの太さによってまったく筆圧に対する反発力が違う。また、たまにハート穴から先が異常に長いペン先も発見される。
見た目は同じなのにペン先の厚みが薄く、やたら柔らかいペン先に出会うこともあるが、そういうものはペン先とペン芯を首軸に止める力が弱く、すぐにペン先がズレてしまう。
まことにやっかいかわいらしいやつだ。【 ペン!ペン!ペン!ファウンテンペン!】の268頁にはそういうNo.149狂いの人々の対談が出ていますぞ。

23今回紹介するのは最近入手した18Kペン先付きモデル。ヘミングウェイ以降のペン先だと安易に考えて購入したのだが、やたらに硬い・・・というか筆圧をかけた場合の反発力が強く、ビクともしない。これだけの極細ペン先でこれほど反発力が強いのは珍しい。
ここまで硬いのは過去に経験したことがあるような無いような・・・・。なんせ数百本はNo.149を使っている(あるいは修理している)ので、はっきりとは思い出せない。
どんなに清掃してもどこかにインクの痕跡が残ってしまうものだが、これには試し書きした痕跡すら無かった。よほど萬年筆に詳しい人が分解洗浄したか、未使用かであろう。
売り主は質屋なので、それほどの知識があるわけではないはず。ということは手放した人に分解洗浄できる知識と工具があったのか?
そうやって1時間ほど考えさせてくれた。これもこのNo.149の付加価値。ペン芯の位置が模様刻印の先端部からペンポイントまでの長さの半分くらいの位置にある。これはもう少し後退させた方が格好が良い。

4このNo.149には後期の角形クリップがついている。初期の角形クリップは(おおざっぱにいえば)1980年代の14Kモデル用。角形とはいえ、角がほんの少しだけ丸い形状をしている。
パッと見では分からないが、このNo.149についている後期のクリップと並べて見ると判別することが出来る。左画像でもわかるが多少首軸の位置がチョーク気味で窒息しそう。

5618Kのペン先がついており、現行品と同じ角形クリップだが、エボナイト製ペン芯が付いている。思い出した!これと同じモデルは、伊東屋で販売していた。
【伊東屋限定18金ペン先付きモンブランNo.149】とかいう名称だったかな?
特注したの?】と親しくしていた店員さんに聞いたら、【実は仏蘭西向けには18金ペン先モデルを出荷しているので、それを輸入しているんです】と教えてくれた。
1990年前後だったかな?これが仏蘭西には【18金に満たないものは金とは認めない】というルールがある事を知った最初であった。

7こちらがピストン機構の分解図。既に総金属製の軸受機構になっている。弁(右端先端部)には一切のインク痕跡が無い。普通なら未使用品と判断してしまうのだが、気になったのは左端の尻軸から伸びているらせん棒と、右端のピストン弁を固定している筒の内側がグリースアップされていること。
完全新品を分解したことは無いが、今まで分解した物でグリースアップされていたのは、自分で修理したものだけだった。これが未使用新品と言い切れない理由。
ただし胴軸内の弁にはグリースが施されてなく、やたらピストンの上下運動が硬かった。ここをグリースアップしないのは素人か?まさに悩ませてくれる一本じゃ!

8こちらがペン先の裏表。ビックリしたのはコストカット穴が空いていること。コストカット穴はヘミングウェイが出る直前のNo.149のモデルチェンジでなされたと考えていた。すなわちプラスティック製ペン芯に変わったタイミングでコストカット穴が空いたのだと信じ切っていたので、ペン先を首軸からたたき出したときに、呆然とした。
おもしろいのはペン先の裏表でロジウム/プラチナ鍍金している部分がズレていること。何でだろう?
通常ペン先裏側にロジウムを鍍金するのはインクフロー改善の為と聞いたことがある。Parker DuofoldやOmasの高級ニブには必ずペン先の裏にロジウム鍍金が施されている。
このNo.149のように裏の根本にだけロジウム鍍金が施されているのにはどういう意味があるのだろう?どうでもいいことなのだが、なんとなく気になる。
ペン先裏のエボ焼けにペン芯の模様が残ってない。通常空気中にさらされていれば、エボナイトと金が密着している部分は硫化されず、ペン芯と接していない部分の硫化が進むものなのだが、今回のは一様に硫化しているように見える。あるいは、一度清掃したものか?

@06こちらはヘミングウェイから外したペン先。似ているようで構造は異なっている。まずは中白ではなく、金・白・金の塗り分け模様であること。さらにプラスティック製ペン芯のニブ・ストッパーに固定するためにペン先の根本に切れ込みがあること。
この違いが認識できただけでも収穫であった!伊東屋限定モデルの希少性が強調された。コストカット穴が空いた初代のモデルという称号を獲得したわけじゃ。
今まで拙者は【ヘミングウェイ・ペン芯を持つNo.149がMontblancコストカットの元凶】とか言っていたが間違いであった。その称号は伊東屋限定No.149に与えることとする。でもエボナイト製ペン芯だけど・・・

910せっかく分解したので、すこしだけ調整しておいた。スリットをごくわずかに開き、円盤形のペンポイントの内側を20000番のラッピングフィルム(新兵器)でスムージングした。スイートスポットを作り込まない調整なので、ヌメヌメにはならないが極細字幅を確保したまま、サリサリという書き味でインクが紙に盛り上がるように文字を刻んでいく。この調整ならハネハライが綺麗なので、筆圧を強めたり弱めたりしながら書く人には、そして字が綺麗な人には、最適の逸品となった。残念ながら拙者には猫に小判、豚に真珠、たこ吉に奥様・・・・じゃ。  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(42) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年07月26日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan トレド 疑惑? 】

12最近、ヤフオクの説明の中で、Pelikanのトレドが手彫りから機械彫りに変わったという記述を見つけた。
最近のPelikanのペンポイントのいきなりの丸研ぎへの変更の経緯などから考えて、ひょっとすると・・・という感じもしたので、調べて見ることにした。
出来るだけ最近発売されたトレドを3本海外から入手し、その図柄を比較検討して見た。
左側画像の下の番号を見る限り、また彫りの特徴を見る限り、右側の2本は同じ作家と思われる。
そして今まで拙者は気付かなかったのだが、作家による彫りとはいっても、彫刻刀で溝を掘っているだけで、大きなPelikanの姿や草の形状は全て同じ(機械彫り?の誤差の範囲)。
すなわち、作家による彫りというのは、ペリカンの外径や下のサイコロ模様などを彫っているのではなく、彫刻刀でクイクイと文字通り彫りを入れているだけ!
今までは、外のペリカンの姿も手彫りだと考えており、その気の遠くなるような工数に比べればトレドは格安!だと考えていたのだが、400個に満たない線(曲線含む)をクイクイと彫っていただけだとわかった!少し嬉しくなった。最初から全て彫ったのだとすれば、どうあがいても日本の職人のコストでは太刀打ちできないと考えていたが、線彫りだけなら、慣れれば拙者でも出来そう。外径だけで彫りが入っていないトレドを発売してくれないかなぁ。そこに自分で溝を彫ってみたい!

3ふと、では神話シリーズはどうかな?と考えた。神話シリーズはその線の複雑さ、触ったときにゴリゴリ感から、おそらくは100%機械彫りだと予想はしていた。不愉快なので、敢えて調べてみようともしなかったのだが、今回、どうしても調べて見たくなった。
まずは、(クマサンが捜している)白虎を2本比較してみたが、図柄はまったく同じ。ところどころで線の太さに違いはあるが、誤差の範囲。
詳細にルーペで確認してみたが、手で掘った部分は発見できなかった。
ではということで、麒麟、玄武もルーペで確認したが、やはり手彫り部分は拙者の眼では発見できなかった。

4567ところが、朱雀には左画像のように手彫りの部分がいっぱいある。
しかも彫りの形状や深さも全く違う。これはおもしろかった!
では・・・ということで青龍を見てみると、こちらも手彫りの部分がいっぱいあった。

あれ? 早い時期からプレミアム価格になっている青龍と朱雀には手彫り部分が有り、定価割れしていた(今は高騰している場合もある)白虎、麒麟、玄武は100%機械彫りかぁ・・・
無頓着だったのは拙者だけで、皆さん手彫りの価値を知っていたからこそ朱雀と青龍がプレミアム価格になっていたんだぁ!
単にトレドが手彫りであることを証明しようと、思い立っただけなのだが、
(1)トレドであっても形が決まった紋様に、400に満たない手数の彫りをほどこしているだけ
(2)価格が高騰している
青龍朱雀は、機械彫りと手彫りのハイブリッド
(3)価格が高騰しなかった
白虎麒麟玄武は100%機械彫り

だとの発見があった。

青龍と朱雀以外の限定品で手彫りがあるかどうかを確認すれば、今後の価格動向の参考になるかもしれませんな。

ちなみにコンチェルトは価格は安いが手彫り部分がありましたぞ!相場が上がらないことで有名なゴルフには、当然手彫り部分は無し! 

ちなみに手彫りの手数が一番多いのは普通のM900トレドだと思われます。今度じっくりと彫りの数を数えてみます。
もっとも彫る人によって数に差があるので普遍的な数ではありませんが・・・  
Posted by pelikan_1931 at 10:10Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年07月19日

筆記具関連四方山話 【 紙様のできません 】 その3

紙様 できません その3【紙様のできません】シリーズ その3

ホームズ氏の分解シリーズ その1【ふぃいど】 の研究

万年筆のインクフローは空気の通り道を如何に作るかにかかっている。

それにしても装飾的で美しい萬年筆じゃ!  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(24) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年07月12日

筆記具関連四方山話 【 じわじわと好感度上昇中 Parker 75 】

12最近萬年筆研究会【WAGNER】会員の中でParker 75の人気がじわじわと上昇している。
発売されたのは1964年で当時の米国での定価は25ドル。1ドルが360円の時代なので日本なら9,000円。
ただ、1976年の日本のカタログでは15,000円となっている。変動相場制移行後なので円は302円前後。約50ドル相当じゃな。
プラチナ・プラチナが1万円ならParker 75が1.5万円というのは、当時の世相では理解が得られる範囲であろう。
現在では評価はまったく逆転しており、プラチナ・プラチナの相場の方がはるかに高い。

パーカー75といえば【父親の萬年筆】、あるいは【祖父の萬年筆】というイメージがあり、そのことから【それほど高価ではなく親しみやすいが書き味はゴリゴリとしてさほど良くない】というようなイメージも同時に植え付けられているような気がしている。

筆圧の強い子供が、父や祖父のパーカー75をこっそり握って力いっぱい紙に押しつけながら書けば、ペンポイントのエッジが紙に当たってゴリゴリと音をたてる。
その記憶を根拠にパーカー75は硬くて書き味が悪い!と思い込んでいる人は多いのではないかな?実は拙者もそうだった・・・
しかしインクフローが改善されたパーカー75を使うと、その虜になりしばらくは抜け出せなくなる可能性も高い。

3左のペン先画像は、上のパーカー75の画像の上側のもの。すなわち拙者が日常的に愛用しているものじゃ。
18金ペン先なのでオリジナルではなく、プリミア用の95番ニブ(XXB)を装着して使っている。
胴軸は中古でかなりくたびれており、首軸は胴軸によって削られ、インクで痩せ、酷い状態だった。
新品の首軸だけを海外から輸入して、プリミアのペン先を装着し、キャップと軸は丹念に洗ってからシルバー・ポリッシュ液(俗称・銀のお風呂)に入れ、ブラシで擦って垢を落とした。
インクはがりぃさん作成のClassic Blue Black(Green Base)。筆圧をかけないでもヌラヌラとStub調の字が書けるので重宝しているが、早くも数人から狙われているような予感がする。
Parker 75に装着する太字はあまり出回っていないので、入手には大変な困難が伴うのじゃ。

45しかし、パーカー75の妙味はXFの味を楽しむこと。日本に入荷したパーカー75の大半はXFではなかったか?と言われるほどXFのペン先は多い。

今回紹介するXFは、丸研ぎのXFだが、その後、円盤研ぎのXFも登場するようになったらしい。この丸研ぎのXFこそが調整師の永遠の課題!
妥協すればこれほど簡単に調整の終わるペンポイントは少ないのだが、書き味を追求していくと限度を見失って自信喪失に陥る。
だからこそパーカー75はおもしろい。現在パーカー75が世界一安く買える国は日本といわれている。
米国では既に何年も前から相場が上がり始めているが、逆に日本では相場は下がっている。パーカー75を入手するのは今が旬かもしれない!  
Posted by pelikan_1931 at 11:30Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年07月05日

筆記具関連四方山話 【 紙様の投稿 】

@01紙様から壊れたインキ止め式萬年筆をアイ・ドロッパー式に改造する方法が投稿された。

紙様ありがとうございます。  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年06月21日

筆記具関連四方山話 【 TWSBI の金ペン化 そして・・・ 】

12秋田の文具店【とみや】ではTWSBIを販売しているが、この度、マイカルタに続いてプランジャーの販売も開始した。
それぞれの大きさは左のとおりで、かなり大きい。
島桑の全長が16.3僂覆里如▲廛薀鵐献磧室阿鷲記時17.5冂度になる。マイカルタも同程度。以前は筆記時の長さは長い方が好きだったのだが、最近は短くても苦にならなくなり、通常はキャップを後ろに挿さないで利用する場合が多い。
こうなったのは島桑のせいじゃ。キャップが尻に挿せないのでそのまま使っていたら、それが心地よくなって他の萬年筆を使うときにも、気がついたらキャップを挿していない・・・ということも多くなってきた。

マイカルタもプランジャーもボック社製の大型ニブを使っており、書き味は秀逸。他のスチール製ペン先とは比べものにならないレベル。
たとえばスチールペン先の王者であるLamy サファリと比べても、小結と十両くらいの差は十分にある。

34しかし拙者は小結の書き味では満足出来ないので、ペン先をボック社製の18金ペン先に換装して日常使用している。
マイカルタにはClassic Pensの限定品に付いていたBroad Italic のペン先を取り付けている。多少スリットを開いているので、インクフローは潤沢で有り、美しい線を描いてくれる。
Montblancのボルドーを入れているのだが、あやまって別のインクと混ざったのか、鼻をつくような強烈な昔風の匂いを出している。この匂いに惚れてしまい、どうやったら再現できるのかと頭を悩ましている。
萬年筆の楽しみ方の一つに【鼻で楽しむ】というのもある。kugel_149さんやゑでぃさんのように萬年筆を鼻に突っ込む 以外の楽しみ方もあるのじゃ。そうそう、間違っても鼻の脂を萬年筆に塗らないようにな!

56左はプランジャー式に換装したボック製のWAGNER 2009用ペン先。右がWAGNER 2009。首軸に対するペン先の入り方が違うのがわかるかな?プランジャー式ではかなり奥まで入り込んでいる。通常はペン先の太さが上から見えるのが正しい状態。
実はボック製に限らず、同じ大きさであってもスチール製ニブの方が金製ニブよりも分厚い。
金製であれば力をかけても弾力で戻るが、スチール製だと曲がったままになるので、そう簡単には曲がらないように厚く作ってある。
従ってスチール製ニブのモデルに同じ大きさの金ペンを突っ込むと、スカスカで使い物にならない。

7そこでペン先を太らせるという加工をする。左画像の左端部分が琥珀色になっているが、そこはブロンズ・シェラックを塗って乾燥させてある。
これによってごくわずかにペン先が厚くなりしっかりと首軸でHoldされるというわけじゃ。
間違ってもペン芯に塗ったり、ペン先の裏側に塗ったりしないように!あくまでもインクフローに影響を与えない部分に塗るのが王道じゃ。
塗るのはシェラックでなくても、マニキュアでもよい。瞬間接着剤はダメ。
ペン先とペン芯を抜いてペン先洗浄しようとすれば、シェラックはボロボロに剥がれてしまうので、そういう場合は再度塗ることになる。ま、仮歯のようなものかな?

ひとつ、お知らせ! 萬年筆研究会【WAGNER】会員で革職人のTAKUYAさんが韓国でHPを立ち上げた。

http://takuya-mbh.kr/  この立ち上げには韓国の萬年筆愛好会【Pen Hood】の方々もアドバイスして下さったらしい。この場を借りて感謝したい。고마웠습니다. (コマウォッスムニダ)

http://takuya-mbh.jp/   こちらはTAKUYA さんの日本のHP。こちらもよろしく!  
Posted by pelikan_1931 at 09:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年06月07日

筆記具関連四方山話 【 久しぶりにWAGNER 2008を使おうかな? 】

最近、インクを入れた萬年筆の使用頻度が偏ってきている。圧倒的に国産萬年筆を握る機会が増えている。Pelikan派から国産派に転向したわけではなく、国産萬年筆は微調整を繰り返しながら育てている・・・というのが理由であろう。

Pelikan M800などは、それこそ500本以上は調整しているし、好きなペンポイントの形状も固定しているので、ものの10分も研磨すれば99%の書き味レベルに到達する。そこから先の1%を追求するのは野暮。1%の夢を持ったまま使うから楽しい・・・という境地にPelikanの場合は到達している。

一方で国産萬年筆は最近まで、所有はしていても実用する事はほとんどなかった。書き味にバラツキがあまり無いので一本使えばそれで満足と考えていた。
ところが中字を使うようになってスタンスが変わってきた。趣味文企画でペン先比較というのがあったが、あの時にPilot カスタム 67のSMで書いてみて、その書き味に魅了された。未調整のまま使っているうちにこういう書き味になったと聞いた。

そこでPilot 742を1年ほど未調整で使ってみているが、書き味はほとんど進化しない。しびれを切らせて一位の木を購入し、微調整を施したら、インクを入れている中でNo.1の書き味になった。それまでNo.1だった島桑を凌駕した!

一方の島桑は萬年筆研究会【WAGNER】での試筆攻撃ですっかり調整が狂って書き味が劣化した。これは狙い通り!
何故かセーラーは大勢の人によって調整を狂わされた物を再調整する・・・という作業を繰り返すと書き味が進化する。島桑もつい先ほど、元より少し書き味が良くなって復活した。それでも一位の木にやや及ばないかなぁ・・・というところなのだが、一位の木にトラブル発生。軸にインクが染みている!あわてて超電解水で擦って98%ほどは落とし、再度油性のワックスをかけておいた。

島桑は他人の書き癖の影響を受けやすく。一位の木はインク汚染の心配がつきまとう。萬年筆としては島桑の方がおもしろいのだが、いずれもペンポイントがMなので太字好きとしては飽きてくる。

@01@02そこで再度登場しそうなのがWAGNER 2008。プラチナ #3776をベースに熊本・肥後象眼の光助さんに特注で作ったもので、ペン先はミュージックが付いている。このミュージックの書き味は、Montblancのビスポークが登場した今でも、ミュージックなら No.1 in the world! だと評価している。ペン芯までミュージック専用に作ってあるので、インクフローも問題は無い。
このWAGNER 2008にプラチナ・カーボンインクのカートリッジが最高の組み合わせであろう。

これを再投入すれば、パイロット、セーラー、プラチナのトップレベルの萬年筆が揃う。このトリオなら、PelikanのM800やトレド軍団と互角に戦えるかもしれない。敵は手強いがな・・・  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年05月31日

筆記具関連四方山話 【 Pilot 一位の木(18K-M)が到着 】

1先日のアンケートでパイロットの 845 vs 一位の木 というのをやったが、その際には拙者は一位の木を選んだが、結果は惨敗だった。

しかし偏屈としては惨敗したことによって、さらに愛おしく感じ、ついに入手してしまった。画像は少しエイジング処理を施した後なので、実物よりは多少色が濃いかもしれない。

@02こちらはケースの中に入っていた一位の木の木材としての特徴を述べたパンフレット。

神社仏閣の内外装に使われていると書かれてあるのを見て、そういえば・・・と古い記憶が蘇ってきた。小さい頃よく自転車で遊びに行った沖田神社に似たような木目の木があった!もちろん長い間日光にさらされていたので色はあせてはいたが・・・

パイロット一位の木では、この木材に【圧密加工】を施している。具体的には、水蒸気で加熱することで軟化した木材(針葉樹材)をプレスすると圧縮された形状で固まる。その後、さらに水蒸気処理を施すことで密度が増加し、それに伴い強度が大幅に向上するということらしい。

樹脂を注入したり、漆をかけたりはしていないため、そのまま使うとインクで本体が汚れる危険性がある一方で、軸色の変化を楽しめる素材でもある。

実は、ペン先調整のために試し書きしていたとき、赤インクが軸に付着した!その2秒後に超電解水を拭きかけて洗浄したので事なきを得たが、放置していたら汚染されていたのは確実!ということで、少し油分のあるものを表面に塗っておいた。これなら10分くらい汚染を気付かなくてもなんとかなるであろう。

それにしても木目の上品さはすばらしい。大きくて派手な木目よりも、地味で目をこらさないとわからないような木目に惹かれる自分に初めて気付いた。派手好みなのに、木目だけは地味好きだと・・・

3パイロットの萬年筆は、通常の筆記角度70度以上で書けば調整は不要。特にMではスリットが球上にある研ぎなのでどこで書いても不満の無い書き味となっている。その安定感は試し書きは不要では?と思うほど!

ただし、拙者のように筆記角度が45度の人間には、横線を引く際に少しだけカリっとする。これはペンポイントの腹の部分がひっかかるせい。そのような角度で書く人の割合は一般的にはそれほど多くない。ただ萬年筆研究会【WAGNER】では25%以上はいるかもしれない。

54右側が未調整のまま1年以上使っているPilot 742の10号ペン先のペンポイントで、左が調整後の一位の木の15号ペのペンポイント。右の場合、低い筆記確度で書くと、どうしてもペンポイントに腹がカリカリとするので、そこを落とし、さらにスイートスポットを削り込んだのが左の画像。

スイートスポットはパーソナライズの為に作り込む物。従って市販の萬年筆には絶対にスイートスポットは無い。そんなものを削り込んだら、万人向けでは無くなってしまう。

スイートスポットのある一位の木と無い742を書き比べて見た。実はこんな実験をするのは初めて!

一位の木は当然のことながらペンポイントの腹を削っているので寝かせて書いてもカリカリとしない。またスイートスポットを作りインクフローを多少多くしているので、立てて書いても明らかに書き味に丸みがある。

パイロットの萬年筆は、1年も使い込めば書き味は良くなるので、調整しないで使って欲しい・・・と言われた事もあり、742をそのままで使っている・・・が、やはり自分の書き味に合わせて調整した萬年筆の書き味を味わうと、その差は明確!通常の70度以上の筆記角度で書いても書き味の差が認識できた。  

ちゃんとした調整師が、個々人の書き味を認識した上で微調整すれば、オリジナルよりは必ずや手に合う萬年筆になるであろうと今回初めて実感した。ただし、拙者がペン先をいじくり始めた頃は、何の教科書もなく、事例もほとんどなかったので、ほとんどのケースでオリジナルよりも書き味は劣化していた。その数50本以上はあったであろう。

自分でペン先をいじろうとする人は、そういうリスクを覚悟の上で始めなされよ。失敗を調整師やメーカーに尻ぬぐいさせないようにな。失敗したら買い直すのが王道。

拙者がこのBlogを始めた真の理由は、調整の効果を広めて、見よう見まねでペン先を削ってダメにする人を増やすこと。それによって萬年筆を買い直す人を増やし、業界の出荷本数を増やそう・・・という古山画伯の超絶理論に賛同したから!そういう罠があるということを認識した上で、いじるように御願いしますよ!
  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 08:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年05月24日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan トレド の おめかし 】

@01半年ほど前、Pelikan トレド M900の現行品を日常使いにしたくて購入し、現行の18C-BBニブを装着し、10日以上かかて追い込み調整したものを愛用していたが、地方大会でお嫁に行ってしまった。

Pelikanのトレド系の萬年筆は限定品を含めると、数十本ほど未使用品を持っている。左画像の上のトレドは限定品ではないがずいぶん前に購入しペンケースの中で長い眠りについていたもの。胴体のバーメイルの金がしっとりとして良い感じになっている。こういうのはこのまま時間がエイジングしてくれるので放置しておけばよい。

拙者がわざわざ現行品にこだわるのは、酷使して彫刻のエッジがすり減った・・・疲れた感じのトレドにしたいから。ライカのブラックペイント物のエッジがすり減って地金が見えているような感じがいいな!と考えたから。

それにはもう一つ障壁がある。実は買ったばかりのM900は、地金の銀があまりに明るいグレーっぽい。そこで画像下のトレドにはある細工をしてある。

銀燻し液を使って地金の銀を燻し銀化してあるのじゃ。今回使ったのは熱湯に数滴落とすタイプのもの。前回は筆で塗るタイプだったのだが、今回はこちらをためしてみた。

熱湯とはいえ、深夜電力を使う電気温水器のお湯なので、せいぜい85度程度。これに数滴燻し液を垂らすとオレンジ色の液が出来る。

その中にトレドの軸を入れて数秒撹拌すれば、地金の銀の部分だけが黒くなって良い感じになる。ここで液から出して良く洗浄し、タオルで水分を拭き取ると・・・あれ?前と同じように地金の色は明るいグレーに戻った・・・と悲嘆してはいけない。ここからがマジックなのじゃ。

この状態で、軸に大島椿のオイルか、ひまし油などを塗りたくったあとで乾いたタオルで油分を拭き取ると・・・、再び地金の部分が黒くなる!これが画像下側の状態。

地金の部分は製造後20年以上経過したモデルと同じ程度に黒くなり、金の部分はピカピカなので、コントラストが非常に強く、派手な印象となった。この状態で、毎日酷使し、金鍍金が少しずつ摩耗していくと、3年ほどで良い感じになるはず。今度はお嫁にやらないぞ!  
Posted by pelikan_1931 at 05:15Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年05月17日

筆記具関連四方山話 【 WAGNER 2013 】

0102先週火曜日のアンケートで、WAGNER 2013に関して、プロフィト・レアロが良いか、プロギア・レアロが良いかをうかがったところ・・・両者痛み分けに終わった。

WAGNER 2013はWAGNER 2010と同じく特殊な軸色、キャップリングの特殊装飾、ペン先に独自の装飾を金型を起こして入れるので、かなり手間とコストがかかる。そこで販売店さんに100本購入をコミットして少しでも値段を下げていただけるよう御願いしている。

しかし、票が割れてしまったので、同じ型を100本作っても売り切る事が難しくなった。過去の例ではWAGNER 2008は100本作成し、販売価格が3万円だったが、1年目で売れたのは80本ほどで、残りは少しずつ・・・という感じ。

今回は、企画者(拙者)1本、デザイナーに2本進呈し、修理パーツ用に2本確保したものを委託コストで割っている。すなわち100本分の販売店からの購入代金を95で割って1本あたりの販売額を算出する。

このままでは100本注文しても、40本程度しか予約が無い可能性もある・・・ということで、1本の販売価格は1000円上がるものの、プロギアとプロフィットを各50本ずつ作ることにした。

またペン先のバリエーションも増やして、それぞれが
EF:10本
F:10本
MF:10本
M:5本
B:5本
Z:3本
MS:3本
と予定している。もっともこの配分は製造開始直前までの変更は可能じゃ。

WAGNER 2010では大半がZとMSだったので細字系に人気が集中したが、今回は太字系が少ないのでそちらが人気かな?

1本あたりの価格低減の為に、インク無し、箱無しというところまで踏み込んだので、本体のみのお渡しとなる予定。

ペン先のデザインは6月上旬には決定するが、その時にはまだ公開しない。プロトタイプが仕上がった時に一挙公開!

プロトタイプが上がってくるまでには、デザイン投入後2ヶ月ほどかかる。初お披露目は岡山大会あたりかな?その後、Blogで広報し、会員に希望をメールで募る形式を取る。従ってメール登録をされていない会員の方は購入できない。

03なを、プロギアとプロフィットの両タイプを注文するので、希望者の丁半がそろえば、左のようなハーフモデルも可能となる。

ただし後ろにキャップを挿すと、二枚目の画像と同じになるので、キャップを閉じた状態で楽しめるだけ。個人的には上側のが魅力的。下側希望の人がいらっしゃればハーフにしたいな。

今回は2つの型があること、ペン先のバリエーションが多いことから、お一人で複数本注文される方も多いと考えられる。販売時期は2012年の年末(ボーナス後)。お楽しみに!

そうそう、色は淡い緑系。この色だけは両モデル共通じゃ! 

  
Posted by pelikan_1931 at 08:30Comments(8) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年05月10日

筆記具関連四方山話 【 最近のおもちゃ 】

@01最近アスコルビン酸(ビタミンC)の消費量が異常に多くなってきた。右の写真の右から二個の入れ物はいずれもアスコルビン酸。

右から2つめは一昨年購入したもので調整机の上に鎮座している。右側は最近購入した大袋を瓶に入れて附属していたスプーンを入れた状態で、こちらは食卓の上に置いてある。

いずれもサプリメントとしてではなく萬年筆の洗浄用として使っている。3つのビーカーに入っているのは世界各地から届いたMontblanc No.146で、いずれもが酷く汚れていたもの。

そういうものを綺麗にするには、大きく分けて3つのステップがある。

(1). 部品レベルに分解してお湯で洗浄する。この段階でペン先とペン芯と首軸が密着していてノックアウトブロックを使ってもたたき出せないときがある。
    この場合には熱湯に溶かしたアスコルビン酸溶液(超濃厚)を作りペン先付き胴軸を浸し、胴軸内にも溶液を流し、尻軸側を口にくわえて液を吹き出したあと30分液中に放置。
       それでもダメならロットリング洗浄液に一晩浸す。
    こうすれば必ずたたき出せるようになる。短気を起こしてトンカチで力まかせにノックアウトブロックを使ってペン芯を釘でガンガンたたくと、軸が割れる。
    過去に3回たたき割ったことがあるので自信を持って言える! 

(2). 完全分解したNo.146を、中型ビーカーに小さじ山盛り一杯を入れたアスコルビン酸に熱湯(80度程度)を注いで溶かした溶液 に2時間つけ込む。
    インクの色が濃くなったら、液を作り替える。これを3回ほどやってインクの色が消えたら、そのまま一晩つけ込む。これが上の写真の状態。

(3). 全体をサンエーパールでゴシゴシと磨いて細かな擦り傷を取り除いてから洗剤で洗う。このサンエーパールでの磨き作業には個人の性格が如実に現れる。
    分解しないでクリップも尻軸ユニットも取り付けたまま磨く人もいれば、キャップの金属部分にまでテーピングしてから磨く人もいる。
    拙者も最初は後者だったが、今では一歩進めて分解してから磨いている。この方が生産性が高い。ただし全ての傷が消えるまでやるわけではない。
    目立つ擦り傷が消える程度に抑える。中古は中古とわかる状態にしておかないと、自分すら騙されてしまう。

かなり時間のかかる作業なので、まとめてやらないと非効率。かくして夜な夜なキム・ヨナ怪しい作業が続くことになる。No.146 vs No.149のアンケートをやって以来、ずいぶんとNo.149やNo.146を入手したのでな。
拙者は、世界一広告効果が高い男と呼ばれている・・・自分で仕掛けてすら、自分が一番嵌まってしまうのじゃ。

@02こちらは生まれて初めて手に入れたラジコンモデル。ラジコンのヘリコプターじゃ。全長は16僂らいだが、ものすごいパワーがある。電源は単三電池六個をリモコンに入れ、そこからコードでヘリコプターに充電する。

充電が終わったらコードを抜いてリモコンに収納し、本体とリモコンのスイッチを入れる。そしてリモコンの左のレバーを前方に押すと、機体は相当の速さで回転しながら上昇し、天井に衝突して落ちる。ただ機体が異様に軽いのでダメージは皆無。右のレバーで方向転換等が制御出来るらしいが、しょせんオモチャなので細かい操縦など出来そうにもない。

いずれにせよ広い空き地でも無い限り縦横無尽に実験することが出来ないので、札幌大会の合間に楽しむか、運動場のある学校関係者へプレゼントするしかなさそうじゃ。米国からの購入だが、送料がもったいないので5機も買ったのだが広いスペースがないと遊べないオモチャだとわかった。とにかく上昇スピードが速いし、横滑りもする。無風状態の体育館が一番いいのであろうな。

改造大魔王らすとるむさんは、実は、ラジコン王子でもあるので、今度会場で模範演技してもらおうかな?  
Posted by pelikan_1931 at 09:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年05月03日

筆記具関連四方山話 【 中園先生を惹き付けたのは・・・ 】

@01ペントレが終了すると、拙者はしばらくは虚脱感と喪失感に苛まれる。これは毎年のこと。ペントレ初日には、めずらしい限定品やお値打ち品が先にお嫁に行くのはどのブースも同じだが、拙者のブースの2日目は多少様相を異にしている。

拙者が愛用し、萬年筆研究会【WAGNER】の定例会で皆さんに試筆してもらっては調整狂いを微調整し、ほぼ完璧になったものが、ほぼ全てお嫁に行ってしまう。それらには安い値段はついていない。

オークションでなら新品をもっと安く買うことが出来るような値段がついている。箱はないし、よく見ればスレくらいは当たり前についている。要するに【売りたくないよ】という価格設定で、書き味自慢をしているものなのだが、これが2日目に限り嫁入り日和となる。

さんざん試し書きしたあとで、勇気を振り絞って決断されるようなのだが、こちらは【へっ?買うの?】てな反応となる。お嫁に出して嬉しい気持ちを上回る喪失感があるのじゃ。

しかたなく他の萬年筆を引っぱりだして慣らしを始めるわけだが・・・今回の第一号はPelikan Golf。ご存じPelikanの限定品の中で最も人気が低いモデル。今回も新品未使用18C-M(PF)を30,000でペントレに出していたが、約1名を除いて誰も手に取ろうともしなかった。Golf=ダメ限定品という烙印を押されているらしい(もっとも拙者とらすとるむさんが押した烙印かもしれないが)

ただ一人の例外が【世界の萬年筆】の著者である【中園宏】先生。既に萬年筆から和時計を経由して、現在では大相撲グッズのコレクターとして有名で、有名な行司の衣装などもお持ち。

物を見る眼力はお持ちだが、最近の萬年筆事情には疎い(はずの)中園先生が拙者のブースにいらして50本ほどの萬年筆を一本ずつ時間をかけて検分された。そして【これは良く出来た萬年筆ですね。インク付けて書いてみて良いですか?】とおっしゃたのがPelikan Golf 18C-M(PF)だった。通常、未使用の展示品は試し書きNGというのが萬年筆研究会【WAGNER】の暗黙のルールだが、今回は中園先生が選ばれた萬年筆に意外性があって、【良いですよぅ〜】と答えた。

先生は丁寧に試筆され、【いいバランスの萬年筆ですねぇ、書き味は酷いけど・・・】とおっしゃった。これにはショックを受けた。調整済みだったのだ・・・

@02@03未使用品でも調整を施してあるが、それはペーパーで仕上げただけで、試し書きはしていない。形を整えたり、段差調整をし、少し表面を舐めて引っ掛かりを取っているだけで、スイートスポットなどは作り込んでいない。その状態で(何万本もの萬年筆を書き試されたことのある)中園先生に試筆されれば・・・酷い評価も当然!

そこで今後、ミニ・ペントレに出す萬年筆はほぼ全て調整後の自信作だけにしてみようかと考えた。手始めに中園先生絶賛のPelikan Golfを、(どーむ商店の看板商品のように)、毎回展示し、いろんな人と【こんなもん誰が買うの?】【い〜んです。看板商品が売れたら看板なくなってしまうでしょ!】というどーむ説法を楽しもうと思う。

そして毎回何人かにインクを入れた状態で数分間試筆してもらう。そうすると毎回調整が狂う。それを自宅で微調整を繰り返す。この10人から20人の方とやりとりすると、書き味は徐々に上昇していく。自分の手にだけ最高の書き味だった萬年筆が、万人に感動を与える書き味に変化していく。その最高潮の瞬間に試筆した人だけが至高の書き味を手に入れられるという図式じゃ。

@04さっそく(たしかにひどい書き味の)Golfを自分の手に合わせて研磨し、インクを入れて書いてみる。なぜGolfが人気薄かといえば、ゴルフクラブとボールの飾り物が筆記のじゃまになるから・・・と言われていた。ではこの突起が利用できないか?と右手人差し指がドライバーとパターの両方に右から添えるように持ってみると・・・絶妙に良いバランス!筆記角度は通常より下がるし、やや右捻り気味となる。(戦場カメラマン氏と同じくらいの筆記角度)

こう持つと力が抜け、筆圧ゼロでの筆記が可能となった。これを何人かに書き癖を付けてもらい、その度に微調整を繰り返すことによって、数ヶ月後にはすばらしい書き味となり、拙者をさんざん楽しませてくれたあとで、4万円くらいでお嫁に行く・・・のだろうなぁ。

1万円の付加価値を10〜20人の人につけてもらう・・・ということになろうか。購入時の価格は450ドル程度(当時の相場は90円/ドル)なので、未使用箱付が中古になっても値段が変わらない、ドル相場で考えれば、むしろ値上がりしている!ということになる。

実は同じような状態で慣らし運転中の物が何本かある。

@05こちらはWAGNER 創立五周年記念モデル。ベースはシルバーン・トクで、書家で萬年筆研究会【WAGNER】会員の黒墨(くらすみ)先生に書いて頂いた文字を浮き上がらせてある。ペン先はWAGNER 2007と同じ材質のものに変更。これをさんざん調整してやっと完璧な書き味になったものが、前回の関西地区大会でお嫁に行った。

そこで一本新品を引っぱり出してきて調整し、実用に供している。まだまだ完璧な書き味ではなく、尖った書き味じゃ。これを何人かに使ってもらうことによって、いつかはお嫁に行ったブツよりも悦に入る書き味に変化するだろうと期待している。おそらくはあと三ヶ月ほどかかりそう。

@06そして今回、一番ショックだのが島桑!生涯最高の書き味!と悦に入っていたのだが、値札を付けたのが間違いで、既にドルチェビータ未使用品を購入されていた方が、【あれ返品するからコレを!】と奪うようにして持ち去ってしまった。この虚脱感は大きく、結局はとなりのブースで島桑を売っていたひとにメールし、新しい一本を入手してしまった。そして第一次の調整を終え、20人にいじって貰う場に日曜日デビューの予定。もちろん、今回は値札は絶対に付けない!

おそらくは今まで手にした1万本近くの萬年筆の中で、最高に手に馴染む萬年筆5本のうちの1本!他の4本は、Sheaffer、Pilot、Montblanc、Pelikan各一本。全て1983年以降のモデルで全て限定生産品。(限定品とは限らないが定番品ではない)

@07こちらは前回の高松大会で、ガマと大型トレードの末に入手したPilot 742。実は拙者は企業ロゴが彫ってある萬年筆が好き。なおかつ未調整だったので、それ以降も一切研いでいない唯一の萬年筆。使いながら書き味が良くなるというのを実験中。はや2年になるが書き味は一切変化が無い。立てて書くと絶妙な書き味で調整不要。寝かせて書くと腹が少しだけ引っ掛かる。おそらくはPilotの設計基準よりも低い筆記角度で拙者が書くからであろう。これが使い続けることによってこなれるのか無理なのかを試したい。

なを初めて未調整の萬年筆を長期間使ってわかったのだが、普通の持ち方で書くのであれば、Pilot 742 14K-Mに調整を施す必要はまったく無いということ。相当筆記角度や捻りに対する許容度があるのに驚いた。筆記角度70度から80度くらいで筆記すれば、名人調整よりも萬年筆らしい書き味に研がれている。滑らずひっかからず、独特の紙への食いつき具合も抜群。ヌラヌラの研ぎに慣れてしまうと、忘れてしまいがちな萬年筆本来の書き味。これを思い出させてくれるこのPilot 742だけはミニ・ペントレに並ぶ事は今後ともあり得ないはずじゃ。調整のベンチーマーク用として一生使い続けるであろう。

@08そして熟成中のParker 75。これは先日紹介した。ペン先がプリミアの18K-Bに換装してある。2週間経過して、やっと首軸内部のインク保留機構とペン先がインクの味を覚えたらしく、インク流量が減ったにもかかわらず書き出しスキップが消えた。

拙者は金ペン堂さんの名言、【ペン芯はインクの味を覚えるから、一度インクを決めたら絶対に変えるな!】というのは、実はParker 75を前提とした話だろうと勝手に想像している。

インクの種類を変える際の首軸内部の完全清掃にかかる時間は、Parker 61の比ではない。特にブルーブラックを入れていた古いparker 75の清掃には気が狂うほどの工数と時間がかかる。洗ってもティッシュを突っ込んでふいても・・・いつまでたってもインクが出てくる。最近ではアスコルビン酸を濃く溶かした熱湯を試験管に入れ、それに首軸を尻側から沈める。そうすると完全清掃したはずの首軸から青い液体が一筋上に立ち上っていく。それが途切れたところで試験管を指で塞ぎ激しく上下に撹拌する。この作業1回にかかる時間が1時間ほど。これを10〜20回繰り返せば、首軸内部は完全に綺麗になる。なを10回のうち1回はロットリング洗浄液で、1回は超電解水をアスコルビン酸水溶液の代わりに使っている。

@09そしてこちらは、これから調教に入る予定のOmas Italia'90。拙者の独断としては、ミドラーの最高峰は右向きダンテ?ではなく、絶対にItalia '90の緑軸。この14金ペン先の柔らかさは尋常ではない。趣味文Vol.22のP.118も参考に!  
Posted by pelikan_1931 at 10:00Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年04月26日

萬年筆研究会【WAGNER】地方大会実施日の代表的行動パターン

2012年には萬年筆研究会【WAGNER】関連の集い(ペントレ、フェンテの集い、韓国ペントレ含む)が年間で45日間実施される。

そのうち東京と埼玉で実施される東京近郊大会が17日間で、地方大会が28日間。地方のうち、新幹線で往復する(した)のは、三島名古屋仙台新潟京都大阪で、その他の広島元町博多松江松山札幌秋田岡山金沢ソウル和歌山には飛行機を利用している。

萬年筆研究会【WAGNER】の年間計画は2013年末まで出来上がっているうえ、変更があまりないので飛行機の割安切符を利用出来る。従って兵庫県以西なら飛行機利用の方が断然安いし時間も短い。 大阪が双方どっこいどっこいなので、乗換が少ない新幹線を利用することになるが、1日に往復5時間振動にさらされると体がヘトヘトになる。ただし・・・駅弁の魅力には勝てないのでギリギリ新幹線利用となる。

飛行機会社は特に決めてはいない。旅人のようにANAしか利用しない人、原則JALというaurora_88さんもいらっしゃるが、拙者の場合は行きについては可能な限り早く会場に着ける便を選んでいる。 また帰りは羽田空港内の移動時間が短いことから原則JALを利用している。従兄弟がJALのパイロットだったことや萬年筆研究会【WAGNER】会員にもJAL関係者が何人かいることもあってJAL贔屓であるのは間違いない。

かなりの遠隔地もあるが原則として日帰り。今年の宿泊は広島、松江、松山、新潟、秋田、金沢、岡山、ソウルで、札幌も和歌山も日帰り。宿泊するのは現地からの帰りの飛行機便が早く終わってしまうケースと当日夜の宴会で盛り上がりすぎる予感があるケース。(例:新潟なんて東京から通勤圏内?)。絶対に日帰りが無理なのはソウルだけ(というかもったいなくて出来ない)。

それでは元町での定例会の前日と当日、拙者がどのような予定になっているのか、来る5月19日(土)を例に説明してみよう。

★5月18日(土)21:00ごろより始めて19日(日)1:00ごろまで
 *受付用紙やペンクリ用紙の印刷&カット、荷造り(調整道具等は水曜日の夜にダンボールで会場宛送付するので、萬年筆とお土産、傘程度のはずなのだがいつも60L入りの鞄がいっぱいになる・・・)。
 *【先人の教え】のオチ?以外の部分をEntryしておく。これが本当におっくうでいつも最後にバタバタと入れる。
 *他の会員のBlogを読み終わったら就寝。約2分で昏睡状態。

★1:00〜3:00  睡眠

3:00 目覚ましで起床。昔から目覚めは良い!血圧高いのかな?

★3:00〜3:30 風呂

★3:30〜4:30 先人の教えにオチをつける。時間が無いと甘くなってしまうが終わらせるしかない。

★4:40 自宅を出発し、タクシーを拾って浜松町駅へ(710円)

★4:58〜5:18 浜松町発の空港快速モノレールで羽田空港第2ターミナルへ。手荷物検査を終え延々と歩いて待合ロビーへ!

★5:40〜5:55 Waiting まだ売店は開いていないので空腹を我慢する

★5:55 搭乗開始 ANA411便(JALには神戸便無し)

★6:10 出発・・・だが飛び立つまでに20分以上空港内をドライブすることも

★7:20 神戸空港到着予定(いつも少し遅れる)

★7:44〜8:25 ポートラーナーと地下鉄を利用して兵庫県民会館へ到着。鍵の受け渡し時間(8:45)までに送付した荷物を会場前に運ぶ。 

★8:45〜9:30 いつも一番乗りの世界のコレクターS氏を交え、既に到着している数人で会場のセットアップ。机が重いのでみんなヒーコラ言いながらの作業。
           可能な方は出来るだけ早く会場に入ってお手伝い下さい。みんなで作り上げているイベントですから!
           会場セットアップの間に拙者は近所のコンビニに飲料水1Lパック12本の買い出し。お昼過ぎに再度10本程度買い足す場合もある。

★9:30〜16:45 萬年筆研究会【WAGNER】

★17:00〜19:15 大宴会(いつも専務執行役員・宴会本部長どーむ氏が完璧に仕切って下さいます。世界一ワガママな集団をしかりつけながら管理する能力はさすが!)

★19:15〜20:00 拙者の場合は、宴会中におなかが減るので、近隣のラーメン屋にはいって1杯いただく。

★20:10〜20:28 三宮→神戸空港にポートライナーで!

★20:35〜20:50 空港二階のうどん屋で冷たいざるうどんに天ぷら数種類をトッピングしてすする。

★20:50〜21:00 セキュリティチェックをなんなく通り抜けて待合ロビーへ。金属製品を全てバッグに収納してから入るので、親方のように毎度【キンコンカンコン】を3度も鳴らすことはない。

★21:15〜22:30 神戸空港〜羽田空港 ANA 416便

★モノレールで浜松町まで行き、そこからタクシー(何故か帰りは800円)で帰宅。それから片付けやBlogの準備、参加者名簿の整理などで就寝は4:00ごろ

というのがいつものパターン。従って日曜日は廃人のように疲れている。その中で月曜日の調整講座用の調整をする。

丸々25時間も遊び回っていることになる。これを年間45回も楽しめるなんて拙者は本当に幸せ者じゃ!  
Posted by pelikan_1931 at 09:00Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年04月19日

第12回【ペントレーディング in 東京】について・・・その4

01第1回のペントレ初日には、お宝鑑定団のTV録画が入った。狭い画廊に70人ほどの入場者とTVスタッフがいて、大混乱だった。3日間開催だったが、2日目はガラガラで、3日目には初日の7割ほどが戻ってきた。

しばらくやった後、開催期間を2日間に切り替えて実施することにした。あまりに2日目が閑なのと三連休に合わせると毎年の日程調整が大変なのが理由だった。

開催日前日に(自主的に)会社を休んで手伝ってくれていたaurora_88さん、298さんの見ている前で、拙者が脚立から落下して足首骨折したこともあった。あの時おふたりがいてくれなかったらどうなっていただろう?

また依頼をしなくても毎回朝から手伝ってくれる仲間もいる。(実はペントレの事前打ち合わせは正式には初回以外はやったことない)。こういう仲間に支えられて成り立っているのがペントレ。

各テーブルに展示されているのは商品というよりも会話を誘(いざな)う物と考えて欲しい。みんなでワイワイと楽しんでください。ご家族、ご友人と冷やかしに入場して、お菓子つまんで、お茶飲んで、新しいお友達を作って帰る・・・ようなのが、正しいペントレの楽しみ方と考えています。

今回は萬年筆愛好家以外が楽しめるグッズを多数用意してあります。初日の暴動?が終了したら、少しずつ小出しにしたいと思います。

また、萬年筆も、画像で紹介したもの以外にも多数用意してあります。WAGNER 2007や、MontblancのVintage、拙者が自分用に調整した萬年筆(書き味抜群)などは初日ではなく、2日目に出品します。

未開封物は初日から展示しますが、特に目立たないようにしておきます。風呂敷で覆われた下に何か箱が隠れているかもしれません。今回は宝探しのような、楽しいペントレにしたいと思います。最初から手の内を全て明かすのではなく、聞かれたら逸品を出すようにするとあちこちで嬌声が上がっておもしろいんですよねぇ。

そして、かなり大ぶりな物もあるので、大容量のエコバックがあれば便利ですよ。じゃんけん大会の景品にも大きなものが多いので!  
Posted by pelikan_1931 at 09:30Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年04月12日

萬年筆研究会【WAGNER】限定180字詰原稿用紙  ★★★ 続報 ★★★

萬年筆研究会【WAGNER】会員で正しいメールアドレスが登録されている方々には、昨日の21:30以降順次ご案内メールをお送りした。

まとめると ・・・

★第1回目の頒布部数は400冊だが、要望部数が多ければ増刷するので遠慮はご無用。受けとるタイミングが遅い会場であっても品切れになる事はない。

★基本的に予約販売であり、会員予約した冊数だけを購入できる。予約はメールへの返信、あるいは、このBlog記事へのコメント、または拙宅へのFAXか葉書/手紙。

第12回ペントレ会場でも一部販売するが、これは会員以外向け。会員は予約した冊数を会場で受けとるだけ。予約していないと購入は出来ない。

2012年4月12日 14:50 の時点で、申込者:60名、合計:360です。(会員総数:409名) 関東型(女性):176冊 関西型(金魚):184

既に増刷検討中につき、あきらめる必要はありません。どんどん申し込んで下さい。まずは枠を確保して下さい。

@02@03
★以下はメールを受け取る事が出来なかった方々へのメッセージです。

  *以下の会員番号の方々は メールID 存在せずのメッセージが返ってきました。
     最新のメールアドレス再登録が必要です。私まで会員番号をメールを送って下さい。
    #00913 momonga0322
    #01012 ペン好き恐妻家
    #03850 ヴァシェロン
    #09113 ノリさん
    #52738 J2M3



  *以下の会員番号の方々はメールIDを登録されていません。萬年筆研究会【WAGNER】限定原稿用紙が必要な場合は、この記事に会員番号を記したコメントを入れて下さい。
    拙宅宛に FAXか葉書/手紙を送っていただいてもけっこうです。 
    #00018 
    #00104 
    #00389
    #01000 
    #01489 
    #02823 
    #03988
    #04925 
    #07200 

 予約は以下の質問表の希望札数と受取方法に回答する形式で御願いします。

 ★希望冊数

  (1)関東型(女性) 【  】部 ←希望冊数を入れて!

  (2)関西型(金魚) 【  】部 ←希望冊数を入れて!

 ★受取方法

 (1)ペントレで受取

    421日(土)ペントレ1日目       【 】← 〇 を付けて!

    422日(日)ペントレ2日目       【 】← 〇 を付けて!

 (2)512日(土)札幌大会で受取      【 】← 〇 を付けて!

 (3)519日(土)元町大会で受取      【 】← 〇 を付けて!

  (4)609日(土)博多大会で受取      【 】← 〇 を付けて!

  (5)616日(土)名古屋大会で受取    【 】← 〇 を付けて!

  (6)908日(土)仙台大会で受取      【 】← 〇 を付けて!

  (7)1117日(土)韓国大会で受取     【 】← 〇 を付けて! 

  (8)レターパック350で受取(3冊/1袋)  【 】← 〇 を付けて!

 

会場での購入は現金払い。それ以外に関しましては別途連絡。

海外在住の方で入手希望の方はその旨メール下さい。善処します。


  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年04月05日

筆記具関連四方山話 【 久々に発掘したPelikan シャルロッテ 】

2012-04-05 01天井近くに積まれたPelikanの限定品を保存してあるペンケースを1年ぶりくらいに開けてみた際、久しぶりにPelikanのシャルロッテに遭遇した。これはClassic Pensが製造し、Classic Pens が250本、Pelikanが250本の販売を受け持ち、合計で500本作られたと記憶しているが・・・定かではない。

発売前に手を回してClassic Pensルートで自分の会員番号のシャルロッテとマルガリータは確保したのだが、その後も何本か入手してはお嫁に行っている。お嫁に行ったのは例外なく自分で調整して気に入って使っていた物。ペントレでは賑やかしに自分の愛用品もインクを入れたまま展示してあるのだが、使用品ということで割安な分、お嫁に行く率が高い。この個体には拙者の会員番号とは違う番号がふられている。

2012-04-05 02このシャルロッテは発売時の価格は通常のトレド系の限定品よりも安かったと記憶している。純銀で覆われ、天冠も特別仕様なのに安い!と光速の判断力で購入を決意した。しかしよく考えてみればトレド系の限定品は手彫りの為、非常な工数がかかっているはず。一方でシャルロッテは機械彫りなので作業工数は少ないのかもしれない。

もっともホワイトターガーなどは機械彫りとも思えるがどうなんだろう?あきらかに手彫りと認識できるのはM900とM910のトレドなのだが・・・同じモデルを2本所有している限定品もあるので今度比較してみよう。

2012-04-05 03ペン先はPF刻印付きの3B。実は拙者が持つPelikanの限定品の半分程度にはこのニブが付いている。オリジナルで付いていたものはなく、全てペン先だけ購入して付け替えたもの。一時世界中でPFの3Bを捜しまくったためか最近ではめったにお目にかかられない。

先日、念願だったENの3Bを入手し比較してみたが、ペンポイントの厚さはPFの方が厚く、極太用としてはPFが優れていることがわかった。それにしても立派なペンポイント!ただしまっとうな用途は思いつかない。実用に供するならばBBで十分!

2012-04-05 042012-04-05 05こちらがPFニブの横顔。ものによってはこれ以上にペンポイントが厚い個体もある。これが厚いと何故良いのか?それはある程度ペンを立てて書く人用に研磨しても縦幅の太い平面が得られるから。すなわちぬらぬら感が得られるからじゃ。

ペンを寝かせて書く人にとっては、ペンポイントが薄い場合でも広い平面を削り出せるので問題はない。わかるかな?

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 10:10Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年04月03日

らすと・圧っちゃんクロス誕生!

http://blog.livedoor.jp/aurora_88/archives/51871190.html


またとてつもないペン先が誕生! 
  
Posted by pelikan_1931 at 22:30Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年03月29日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan M600のキャップを後ろに確実に挿すには? 】

@01過去にも何度か指摘しているが、Pelikan MXXシリーズの中では、M600が一番苦手。その理由はキャップを尻にキッチリと挿すことが出来る個体が少ないから。

左画像の一番下が最近発売されたM600の通称【白亀】。2本所有しているが、1本はまったくキャップが後ろに挿さらない。M300、M400、M800、M1000ではあまり見かけない症状なので非常に気持ちが悪い。

先日の元町での萬年筆研究会【WAGNER】で、3人の方々から 【このカタカタがイヤでM600が好きになれない】という意見が出た。

そこで色々試してついに対処法を発見した!それは・・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年03月22日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan M320 14C-EF などなど・・・ 】

2012-03-22 @01本日紹介するのは、これからまさにインクを入れようとしている萬年筆。Pelikan M320 パールホワイト。前回紹介したものは 18C-BB ニブに換装したが、今回のものには14C-EFの最新型のニブがついている。オレンジ軸、緑軸も良かったが赤軸は今一歩だった。しかし、このパールホワイトは圧倒的に気に入っている。初めて使ってみたい!・・・という気になったM320じゃ。M300やM350はガシガシ使っていたのだが、どうもM320系は使う気にはなれなかったなぁ・・・スケルトンぽいのが原因だったかも?

M320自体は今までに少なくとも20本ほどは購入したが、そのほとんどが太字付き。ところがM300クラスを太字で使うと、すぐにインクを使い切ってしまう。そこでインクが長持ちするM320を目標に調整した。すなわち【タコスペ・超不細工書き味硬くインクフロー少ない超極細に研ぎ出した。

2012-03-22 @022012-03-22 @03スキャナーで取り込んだ画像で見ると先端部が赤色に見える。これはペン先がかなりお辞儀していることを示している。ただしこれは拙者が曲げたのではなく、購入時からお辞儀しているのじゃ。ペン先先端部のスリットはかなり寄りを強くしてある。インクはすらすらとは流れるが、字幅はあくまでも細い。最近は太字調整よりも細字調整にはまっている。時間はかかるが調整方法の選択肢が多いのが楽しい!

2012-03-22 @042012-03-22 @05こちらが横顔。ペン先は綺麗にお辞儀している。まるでPelikan 400NNのペン先を彷彿とさせるエレガントさ!ペンポイントは【タコスペ・超不細工】 のお約束どおり背中側も腹側も研磨してあるが、これは滑らかさをねらったものではなく、字幅の細さを演出するため。 【タコスペ・超不細工】のお約束と違うのは、背中側で滑らかに書ける調整は施していないこと。この大きさで背側研磨をやり過ぎるとペンポイントの造型が崩れるのでな。

インクをつけて書いてみると・・・細〜ぇ!大成功!
  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:30Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年03月15日

筆記具関連四方山話 【 プラチナ #3776 CENTURY ブルゴーニュ 14K-B 】

2012-03-15 01昨日から始まった三越の【第13回 世界の万年筆祭】にオープンと同時に駆けつけた。本館側のエレベーターからゆっくりと上がったせいか、拙者が会場に到着した時には、すでに大勢の友人に会場内で遭遇。昨年は東日本大震災直後ということもあり、参加者も少なかったそうだが今年は出足好調と見受けられた。

開店と同時に人があふれたのは、予想通りプラチナ万年筆のコーナー。このブルゴーニュの初回ロット600本には限定番号カードが発行されるとあって大騒ぎになっていた。

一番最初にたどり着いた人が【001/600】を獲得したらしい。ペン先はF/M/Bの3種類から自由に選べる。拙者はBを2本購入。番号は拙者と友人の萬年筆研究会【WAGNER】の会員番号を選んだ。友人が後にブルゴーニュを購入するならば、その時にカードをさしあげる予定。

2012-03-15 052012-03-15 022012-03-15 032012-03-15 04ペン先自体は#3776 センチュリーと同じなのでF/M/B以外のペン先を付けたければ#3776 センチュリーを別途購入してペン先移植をすればよい。ただし、最近はどこのメーカーも、1回でもペン先を抜き差しすると保証は打ち切り・・・というようなスタンスと聞いた。従ってやるなら覚悟が必要ですぞ!

非常に美しいペン先。しかも最初からスリットが開いているので、筆圧が低く、ペンを寝かせて書く人にとってはそのまま何の問題も無く使える。紙に斜めにペンポイントを当てる人が使うと、右上から左下への線をひくときに、ジャーという筆記音がするはず。こういう場合にはスイートスポットを作り込めば音は消える。ただ音だけは好みの要素が大きい!ジャージャーが好きな人もいるので、調整師の人は早まらないようにな!

そして、#3776との差異だが・・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年03月08日

筆記具関連四方山話 【 クロス スパイア ブラックキャビア 18K-F 】

2012-03-08 01The Pen Catalogue 2012 を眺めていて衝動的に欲しくなったブラックキャビア軸を入手した。FとBを入手し、Fにインクを入れて使い始めた。

日ごろ国産萬年筆やPelikan M800/M400に調整を施して使っているのと比較してはかわいそうだが、すさまじい書き味だった・・・

まるで五寸釘にインクをつけて書いているように硬い!

2012-03-08 022012-03-08 03ルーペで確認して納得した。これだけお辞儀していれば多少の筆圧ではビクともしまい。新キャラの圧ちゃんならともかく・・・

なかなか調整にもなじまなくて苦労した。途中で何度か捨てようかと思ったほど。このイライラ感は20年ぶりかも?それほどうまくいかない。

原因は黒いエナメル?が塗られたペン先。周囲を研磨すると見栄えが悪くなってしまうため、見栄え重視の拙者には削れない。従ってこれ以上書き味を柔らかくする事も出来ない。

いわんやインクフローを改善するためにスキマゲージを入れる事も御法度。せいぜいペーパーを挟んでスリスリする程度。

幸いなことに、ストレスが頂点に達する前にある程度の書き味になったので、多少我慢しながら使っている。実はこういう状態にある萬年筆が一番使われるのじゃ。

書き味が良くなった萬年筆からは興味が薄れてしまう。どうしても書き味が悪い萬年筆に入れ込んでしまう・・・不思議。

40年ほど前の西武新宿線都立家政駅の近くにあった蕎麦屋のカレーライスのよう。洋風のカレーライスと比べると不味いのだが、その不味さを確認したくて週に1回は食べていた。つまりは大好物だった・・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年03月01日

筆記具関連四方山話 【 The Pen Catalogue 2012 で気になった萬年筆 】

http://www.ebis.co.jp/mochizuki/ebook/pencatalogue/2012/_SWF_Window.html?mode=1062 に 

The Pen Catalogue 2012
の電子カタログが掲載されている。

この内容は、紙媒体とまったく同じなので、手元にカタログが無い場合には非常に重宝している。が、見ていて楽しくはない。というか、物欲はまったく刺激されない。

一方で、紙媒体のハードカバー版などは、それ自体が貴重なお宝本のように感じて大切に使っているし何度も繰り返し眺めている。

残念なことに、限定品はほとんど掲載されていない。以前は限定品もしっかりと掲載されていたので、この本を、【物欲刺激本】として【梵書】扱いしていたものだが、限定品が紹介されていないと物足りない・・・

もっともこのカタログの本来の目的は消費者の物欲刺激を目的にしたものではなく、販売店用のガイドなのかもしれない。販売店が代理店に在庫確認したり、発注する際の、商品番号などが掲載されているからなぁ・・・

今年、拙者の心を揺さぶったのは、2本だがいずれも米国製品。意外にも・・・

1本は、前日も紹介した、ParkerのINGENUITY!これは世界中でバカ売れしているらしい。これを大々的に宣伝した筆記具店は、いずれもが対前年を上回るクリスマス商戦だったとか!

2本目が本日紹介する、クロス スパイアブラックキャビア軸。カタログでは47頁の一番上!

18金ペン先なのに真っ黒な仕上げというのと、回転式キャップなのに細軸というのが、煩悩を刺激し、火曜日についに電話で注文してしまった。しかもF付きとB付きを・・・

知りたいのは、これもPelikanがOEMで作っているのか、はたまた日本や東南アジアのアジア圏の国が作っているのか?

でも本音をいうと、物欲を最大限に刺激したのは・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年02月23日

筆記具関連四方山話 【 頻繁に使うようになった萬年筆 】

2012-02-13最近左記の萬年筆を頻繁に使うようになってきた。インクを入れてペン立てに入れている萬年筆は10本。

内訳は;

WAGNER 2009 が 3本
Pelikan が 4本 (M900トレド、M805黒、M800黒、M405黒)
Pilot が 2本 (シルバーン・トク、カスタム 742)
Sailor が 1本 (島桑

その中で、島桑M900トレドの使用頻度が極めて高い。10本のうち、これらの2本以外は特殊目的用に調整され、専用インクを入れて使われている。

➀ WAGNER 2009 18C-B + プラチナ製 カーボンブラック
➁ WAGNER 2009 18C-B + セーラー製 青墨
 WAGNER 2009 18C-B + スティピュラ製 グリーン
ぁPelikan M910 トレド 18C-BB + penandmessage.製 朱漆
ァPelikan M800 18C-BB + Gary氏製造 Classic Blue Black
ΑPelikan M805 18C-M(コレドM)+ ウォーターマン製 ブラック
АPelikan M405 14C-EF(コレドM風EF)+ Nagasawa製 墨香
─Pilot シルバーン・トク 18K-B + ペリカン製 ロイヤルブルー
 Pilot カスタム742 14K-M + penandmessage.製 朱漆
 Sailor 島桑 21K-M + セーラー製 Jet Black 

これらの中で、何故島桑M900トレドの使用頻度が極めて高いのかと言えば・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 11:45Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年02月16日

筆記具関連四方山話 【 最近、M400がお気に入り! 】

2012-02-16 01拙者はPelikanが大好きだが、その中でもM800が大好物。M800 → M300 →M400→ M1000 → M600 の序列であった。ところがM1000のデモが出てM1000が一挙に2位に上昇したのが数ヶ月前。そしてM400にタコスペ・コレドMやタコスペ・超不細工を施しているうちに、M400が2位になった。

従って現在の序列は、M800 → M400 → M1000 → M300 → M600 となっている。(注:トレド系は省く)。これにナイアガラなどのM640を含めると、それが2位に入るのは間違いない。   

2012-02-16 02M800との大きさの違いは左画像のとおり。相似形かと考えていたが、少しだけプロポーションが違うような気がする。

画像のM800はW.-GERMANY の刻印がキャップリングにあり、ペン先はPF刻印とホールマーク(以前は伊太利亜刻印と呼んでいた)が入っている。

先日の九州地区大会@博多で、PF刻印付きのM800 18C-Fを調整したが、その書き味はすばらしかった。実はそれと同じような書き味はM800の現行品ではなく、M400の現行品から紡ぐことは出来る。拙者が使っているM400のタコスペ・コレドM調整をM400 14C-EFに施したものがソレじゃ。

ところが人工的に作り出した書き味は、どうしても元々持っている素質を凌駕することは出来ない。やはり似て非なる書き味しか出すことは出来ないなぁ・・・と痛感した。

しかし、その過程で、いままで少し軽く見ていたM400の潜在能力を再評価するにいたった。何故司法試験に最適な萬年筆と言われるのかも少し理解出来たような気もする。

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 12:40Comments(8) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年02月09日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan Blue Ocean 18C-M(pf) 微調整 】

2012-02-09 012012-02-09 02ペンケースを整理し、順番を入れ替えながら白手袋と Micro Dearで清掃していた際に、この萬年筆の不具合を発見した。

この萬年筆は2010年6月3日投稿の年表によれば、1993年に5,000本限定で発売されたPelikan Blue Oceanじゃ。その前のGreen Demonstratorには天冠に限定番号表記が無いので、限定表記がはいった最初のM800かもしれないが定かではない。なんせPelikanでは企業からの要請で限定萬年筆をそれ以前にも発売している。丸善120周年記念万年筆は1989年の発売。すなわちGreen Demonstratorより前になる。

2012-02-09 03発見した不具合とは・・・ペン先が若干首軸に押し込まれすぎていること。これは拙者の好みの位置よりも少し後ろすぎる。実際に使う場合は問題ないし、拙者もタコスペ・超不細工調整時にはもっとペン先を首軸に押し込む場合もあるが、観賞用としてはもう少しペン先の刻印がはっきりと見える位置にあってほしい。

具体的に言えば【pf】刻印は完全に見えた方が良いし、太さ表示刻印の後ろにはもう少しスペースがほしい。単なる見栄えの問題なのだが、拙者にはどうしても見過ごせないのじゃ・・・

2012-02-09 042012-02-09 05さらに・・・ペン先の側面が曇っている。これはクロスでこすればすぐに綺麗になるのだが、最悪はペンポイントが鉈研ぎになっていること!鉈研ぎと言えばMontblancのペン先が最高であった時代の研ぎ。その当時の軸は好きではないがペン先の良さには脱帽するしかなかった。従ってMontblancならば鉈研ぎが良いのだが、Pelikanの鉈研ぎには違和感がある。

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 12:40Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年02月02日

筆記具関連四方山話 【 タコスペ・イチオシとは? 】

2012-02-02 00左の表はらすとるむさんのコメントを参照に完成した表で、それぞれの研ぎが何を目的としてなされたのかを整理したもの。

言いかえれば、その調整を施すことによって認識出来る使い手の側から見た変化をまとめたものじゃ。

これで判断すれば、らすろ・フォルカンと、らすと純米大吟醸との違いは、字幅だけということになる。まったく違う手法・工法を取りながらも受け手の側から見た変化にはそれほど差は無い。

逆の言い方をすれば、使い手の側から見た変化は同じであっても、それを実現するアイデアや工法は無限にあるということ。これは調整師の間では常識であったが、それを自己調整しない人に説明するのは難しかった。ところがこの表を使えばすぐに理解出来よう。

この表にもう少し項目を増やして整理し、それが工法と関連付けられれば、【使い手が望む変化に対してどの工法を施せばよいのか?】が一目瞭然となる。

【萬年筆と科學】などには製品の使用としての【研ぎ方】がまとめられている。今回やりたかったのは、(調整師による)書き味の変化と(特殊な)研ぎ方との対応じゃ。

今後新しい研ぎ方・工法を開発する際に、何を目的として開発するのか?を明確にして始めれば、それが成功したのかどうか?他の工法と比較してどうなのか?がわかりやすい。

その工法を施した結果、予想外の効果が出たのであれば、その観点を縦軸に追加して全ての研ぎ方を再評価すればよい。同じ効果を得られるために必要な工法が多数あるのであれば、時間と費用と効果によって、最適なモノを選べば良い。時間の少ないペンクリでやる工法と、じっくり時間をかけられる生贄調整では工法が違って当然であろう。

2011-02-02 022011-02-02 03今回紹介する【タコスペ・イチオシ】は、普通に調整すると縦横極太で、ぬるぬるぬらぬら調整となるWAGNER 2009を、左手筆記用に改造している過程で思いついた工法。調整中に・・・これは右手用のStub調整にも使えると感じた。

実際に研いでみると、Stubの観点からも、左手書きの観点からも満足出来る物になったというわけじゃ。けっして、上記表の空白部分を狙って開発した工法ではない。

しかし上記の表は、新しい工法を編み出す際にはずいぶんと役に立つのではないかなぁ。特に特殊要件の部分が増えれば工法も数多く開発されるように思う。

さてタコスペ・イチオシだが、上から見ると変化はわからない。スリットの拡がり具合は通常調整と同じだし、ペン先の斜面などは研磨していないので紙当たりや柔らかさも同じ。

2011-02-02 062011-02-02 042011-02-02 072011-02-02 05違うのはペン先の研ぎのみ。画像では被写界深度の関係で良くわからないが、これをルーペで見ると、研ぎの異様さが良くわかる。遠くから走ってくる新幹線を、右斜め前から撮影したような形状をしているのじゃ。

腹は全て削り取られている。そして左手で押し書きする角度でペン先が突っ張らないようにペンポイントが研磨されている。ただし横幅は狭まってない。

結果として横線を引くときの線幅は細くなり、Stubの字幅が実現できたことになった。通常のStubは90度に削られた直方体のある角に丸みを付けながら削っていくのだが、イチオシは、90度よりも鈍角になっている。このためか描かれる線の表情がかなり豊かになってくるように思われる。また書き味もずいぶんと良くなる。もちろん当初の目的である左手筆記も出来る。

たまたま出来た工法であって、最初から狙ったものではないが、表に整理するともっともらしく見える。かなり時間がかかる工法なので一般的ではないし、Italic調のStub好き人間には物足りない字幅(横線が太くなりすぎる)となる可能性も高い。

だがなんちゃってStub好きで、字の下手な人が使えば、非常に表情豊かな珍しい字形となる。すなわち下手な字を珍しい字形でごまかせる魔法の研ぎなのじゃ!

柔らかいニブに施さないとおいしくならない調整なので、WAGNER 2009に施して大宮大会に持参する。ぜひお試し頂きたい。残念ながらまだ調整の型が完成していないので、お嫁には出せないが・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 07:30Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年01月27日

一時期のSheafferのようなPelikan M800のペン先!

2012-01-27 0140日間におよぶ旅をして独逸から日本にやってきたPelikan M900 トレドに同行してきた、何の変哲も無い新品のM800に付いていたペン先がこちら。

今までに3BとEFではコストカット穴を発見していたが、当然のことながらFにもコストカット穴が空いていた。この穴がクリクリっとした眼に見えて、カワイイと思うなら、貴方はヘンタイに近づいている。拙者みたいに・・・・

穴が空くことによってペン先とペン芯との摩擦抵抗が少なくなって、ペン先の横滑りが増えるのではないかと心配していたが、穴の内径部分がペン芯にひっかかって、かえって滑りにくくなっているように思われる。けっして意図した設計ではないのだろうが。

2012-01-27 02ところが、この個体には問題がある。往年のSheafferのように、切り割りがズレている。ハート穴の真ん中に切り割りがきていない。

ペン先の刻印の頂点を切り割りが通っておらず、(左画像では)やや下にズレている。

各社のペン先製造工程の画像を見た経験では、ペン先に刻印を打つ、曲げる、ペンポイントを溶着する、切り割りを入れる・・・というような順序になっていたと思う(うろ覚えだが)。間違ってたら教えてね。

ということは切り割りを入れる際にペン先を固定する位置がズレているか、ペンポイントを溶着するときに、熱でペン先のカーブが曲がってしまい、位置固定がズレたかだろう。

2012-01-27 03切り割りだけではなく、ペンポイントの形状も歪んでいる。左画像の下の方がこぶのように腫れている。

この腫れが原因で切り割りを最初に入れる位置がズレたのではないか?真円のペンポイントだったら、即ち、腫れがなかったら、もっと切り割り位置は画像の上に入ったのではないか?

すなわちPelikanでは切り割りの位置を、ペンポイントの中央を目指して入れているということ?これはある意味、正しいといえる。コテコテのマニア以外はペン先をルーペで見たりしないので、切り割りが中央にあるかどうかなど気にしない。書き味が良ければそれで満足する。

実際、このペンポイントの書き味は未調整でも驚くほど良い。つまりはPelikanとしては出荷基準を満たしたペンポイントと判断したのであろう。

ところが拙者には辛い!ペンポイントの形状異常や、スリットから両端までの長さの差は研磨によって解消できる。ところがスリットがハート穴の中央に入ってないこと、刻印とズレているのはなんとも気持ち悪い。

ほんの少しのズレなら我慢できるのだが、ここまで大きいと・・・悲しい。売り主とペン先だけ交換してもらえないか交渉してみることにする。これがあるから海外通販は(調整しない人には)難しいのじゃ。ペン先選定を運にまかせないといけないから・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 08:08Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年01月19日

筆記具関連四方山話 【 Cartier 名称不明モデル 立て気味にしないとインクの出が悪いよ 】

2012-01-19 01本日紹介する萬年筆はカルティエ製。ただしモデル名称は不明。輸入筆記具カタログからカルティエの名が消えて以来、カルティエの筆記具の情報は極端に少なくなってしまった。どなたかモデル名を知っていたら教えて欲しい。出来れば販売された年代も知りたいなぁ・・・

カルティエの萬年筆は、ずっと以前からMontblancがOEMで製造しており、書き味も安定していたので、けっこうな数を購入したのは事実。カルティエだけは、一時期の輸入筆記具カタログに掲載されていた全モデルを所有していた。今は・・・おそらくは5本以内であろう。

カートリッジ・コンバータ式で、ブラスにプラチナ鍍金軸。ペン先はマストなどと同じ大きさだが、プラチナ鍍金が施されている。

2012-01-19 022012-01-19 03ルイ・カルティエのシリーズにはNo.146クラスの大型ニブを搭載しているが、このモデルはNo.144やNo.145クラスのペン先。ただしカルティエ萬年筆の値段は、ペン先の大きさと連動してはいない。

カルティエのオーバルシリーズは、それこそ鼻くそほどの小さなペン先だったが、値段は高かった!

インクの出が悪いとの事だが、ペン先は中字。通常ならニュルニュルとインクが出てくるはず。最近気付いたのだが、Montblancのペン先の切り割りで7:3とか6.5:3.5などのズレを見た記憶が無い。今回のペンポイントを見ても綺麗に面取りがされ、形も整えられている。

また52g近くなる筐体を、弾力の無い柔いペン先で支えているので、萬年筆の重さだけでペン先は開く。それに筆圧が加われば、かなりドバドバとインクが流れるはず。にもかかわらずペンを立てないとインクが出ないとしたら、おそらく・・・

2012-01-19 042012-01-19 05と考えて横顔を見たら、案の定!ペン先が上下にずれていた。これは製造販売時のズレ出はなく、日常的に使っていて曲がったものだと思われる。たとえば・・・吸入のためにインク瓶にペン先を入れている途中で手が滑って、ペン先がインク瓶の底に衝突した!とか、コンバーターで吸入した後、ペン先をティッシュで拭う際に、ちょっと力が入ってペン先をぐっと押したとか・・・それくらいの力でも十分にペン先は曲がってしまう。それほどこのペン先は柔い(やわい)。加工精度を高めるためには、戻りの少ない?18K以上を使うのが良いのかもしれないが、あまりに柔いよ!これは。

2012-01-19 06正面から見ると、左画像のように無残な姿になっている。

寝かせて横書きをする際に、最初の一筆が左から右への線であれば、まずインクは紙につかないであろう。

合金の配合に依存するので一概には言えないが、14金製のペン先の方が弾力が有り、調整戻りも大きい。18金製のペン先は成型は楽だし、調整戻りも少ないので、調整師にとっては楽。作業はすぐに終わる。ただし、ちょっとした衝撃で、またすぐに曲がってしまう。14金なら多少の力がかかっても戻る力が大きいので、衝撃を吸収できるのじゃ!

2012-01-19 07段差調整はペン先を外して行うのがポイントなので、ペン芯ごと引き抜いた。ペン芯側にニブストッパーの凸があり、その受けとなる切り込みがペン先の根元にある。

この状態でペン先の段差やカーブを修正し、ペン芯に乗せても段差が出来ないように微調整を繰り返す。

2012-01-19 08インクが出にくいということなので、スリットは微妙に開いておこう。それにしても美しく、シンプルで無駄の無い刻印!刻印は少なすぎても寂しいし、複雑すぎると書き味を硬くすると言われている。(あたりまえかもしれないが)スリットが正しい位置に入っているのがなんともうれしいではないか!

昔のSheafferの萬年筆製造現場を撮影した画像では、このスリット入れを手作業で行っていた。日曜日に飲みまくって月曜日に二日酔いで出勤した作業員が入れた切り割りなど、とても使い物にならなかったのではないかな?

2012-01-19 092012-01-19 10こちらが微調整後のペンポイント正面図と横顔。調整講座ではないので詳細は略すが、表書きではインク量が多く、Mらしいインクフローが潤沢な書き味。裏書きでは細字でインクフローを押さえた書き味に調整してある。裏調整のために多少研磨したくらいで、ペンポイントの腹は【一舐め】程度の研磨じゃ。

ここ10年くらいのMontblancの研ぎはすごみを増している。そのすごさをボディや素材の研究にも生かして欲しい。すぐにクラックが入る首軸やインク漏れといえばMontblancという負の定評を速く解消したほうがよい。もっとも最近のMontblancを日常的に使っているわけではないので、ひょっとすると解消されているのかもしれないがな。

プラチナ鍍金軸は滑りやすいので、筆圧が高くなる・・・と言われている。このカルティエの萬年筆もプラチナ鍍金なので、一番安定した握り方はキャップは外したまま首軸の黒い樹脂の部分を握るというのであろう。

書き味を試してみたが・・・でへへへ・・・と涎が出そうな書き味!やはり侮れない萬年筆じゃ!

  
Posted by pelikan_1931 at 10:10Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2012年01月12日

筆記具関連四方山話 【 M800 18C-EF にもコストカット穴 】

2012-01-12 012012-01-12 02独逸から届いたM800用の18C-EFのペン先ユニット2個を分解してみたら、片方にコストカット穴が開いていた!

実は、以前、18C-3Bのコストカット穴を紹介した際、海外からの閲覧が急上昇した。おそらくは海外の掲示板で写真へのLinkが紹介され、こちらを見に来た人が多かったのであろう。

それらの掲示板を覗いたところ、3Bだからこそインクフロー改善のために行った行為であり、他の太さではやらないのではないか・・・というような意見もあった。

萬年筆研究会【WAGNER】の勉強会で【コストカット穴とインクフローは何の関係もない】とその後聞いたのだが、EFまでもがコストカット穴対象となったことで、その無関係性があらためて証明されたことになる。

2012-01-12 032012-01-12 042012-01-12 05同じタイミングで発注し、子ペリカンの刻印までまったく同じように見えるが、コストカット穴有りと無しがある。今回、その見分け方を伝授しよう!

といってもたった2個のペン先比較からだけで想像したものなので、当たるも八卦当たらぬも八卦・・・

コストカット穴はソケットによって100%隠されているので、たとえペン先ユニットを外したとしても一切わからない。

しかし詳細に比較するとコストカット穴がある方が18C-750 や EF の刻印がやや浅くて綺麗。それに比してコストカット穴無しのモデルでは彫り目が深くギザギザになってるような気がする。

この画像比較ではわかりにくいが、実物を生で見れば差はわかる・・・のだが、両社を並べて比較すればわかる程度。1個のペン先ユニットを持ち込まれて、これがコストカット穴有りか無しかを判定ししろ!と言われたら、拙者ならソケットを分解する。その方が時間がかからない。

こうやって並べてみると、コストカット有りのペン先はかわいい。穴の部分が眼で、そこから上が額と髪の毛みたい。ウルトラマンに出てくる怪獣的な感じもするし、オレたちひょうきん族に出ていたシークレットカツラ【ヒミツ君】を装着した頭のようにも見える。



2012-01-12 06ペン先の基本設計が変わっていないので、ペン芯はまったく同じ。画像で上がコストカット穴付きのユニットに不足していたペン芯。まったく両者は同じ物!

翻って考えれば、1969年発売開始のParker 65のペン先には既にコストカット穴が開いていた。それから40年以上経ってやっとコストカット穴に踏み切ったPelikanは、ひょっとすると非常に頑固なメーカーなのかもしれない。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(9) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月29日

筆記具関連四方山話 【 理想のM850 】

2011-12-29 01年末になって念願の【理想のM850】をくみ上げることが出来た。Pelikan M850はM800シリーズ唯一のバーメイルキャップとして発売されたのだが、その時には既に天冠はプリントに変わっていた。これがイヤでイヤで・・・。(もっともプリント天冠が廃止されたとたん懐かしくなってそれ付きのM800を捜している自分にあきれていたりする)

2011-12-29 02また軸色も緑縞と黒のみで、あまりおもしろみが無かった。さっそく赤軸や青軸にバーメイルキャップを被せ、キャップの天冠と尻軸を旧型に変え、さらにはペン先をPF刻印付きに変えて悦に入っていたのだが、すぐに飽きてしまった。試してみたM850もどきは、緑縞、青縞、赤縞、黒、ゴルフ、ウォールストリート、グリーンスケルトンなど。最低はグリーンスケルトンで、組み上げた瞬間にあまりに不細工で分解した・・・

2011-12-29 02理由は簡単。旧型の天冠が金一色のキャップに似合わないこと。金一色の中に黒いプラスティックが見えるのは貧乏くさい。プリント天冠よりはましだが黒が残るのはイヤだ。また尻軸の金の輪も、いっそない方が良いなと感じていた。尻軸全体がバーメイルで覆われているのならともかく、裏の一部だけが金色、しかも傷つきやすい鍍金というのが物足りなかった。それならいっそ金の輪がない方が良い。

そういう所に新天冠の金一色が現れたので、これで完璧!と思ったのだが、こんどはM850を見かけなくなった。見かけても以前と比べて高価で手が出なかった。ところが、ある時、新品のバーメイルキャップだけが販売されているのを見つけた。M850の場合、定価の半分以上はキャップの値段なのだが、比較的安価で販売されていたので、すぐに申し込んで入手。クリスマスの国際郵便の混雑ですいぶんと送れたが、昨日やっと到着。さっそく新M800の青軸(胴軸と天冠)、旧M800用18C-F(PF刻印)と組み合わせて理想の1本を作った!


2011-12-29 042011-12-29 032011-12-29 05

2011-12-29 01

コレクターとしてはこういうはちゃめちゃサンコイチ(3本から1本を組み上げる)の好ましくないのだが、ここに記録を残すことでご容赦願いたい。
実はPF刻印付きのFで書いた記憶が無い。通常、PF付きはM〜O3B、EN付きがEFとFというように使い分けていたので、PFのFは、使ったことはあるかもしれないが、記憶には残っていない。今回試してみたが、調整は不要だった。これには驚いた。ペンポイントの形状も、社内生産に切り替えたあとのモデルと比べてもはるかに綺麗。書き味だけなら調整した最新型の方が拙者としては好みだが、見栄えではやはりPF刻印付きが最高!

ただインクをつけて試し書きすると、ペン先が拙者の好みより柔らかく疲れてしまう。やはり現行品のお辞儀のきついモデルの方が拙者には向いている。現在M800系は4本使っているが、全てがPF刻印が無くなってからのモデル。100本近くあるM800系に中で10本にも満たないのに使っているのは全て最近の物となっている。その中でもItalic Broad、3B、M→F研ぎ出しは使用頻度が非常に高い。

やはり人前に出る実用で使う)なら、すっぴん未調整)ではなく、メイク調整)した方がはるかに見栄えがいい書き味が良い)。
  
Posted by pelikan_1931 at 10:30Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月23日

Pelikan M320 パールホワイト

2011-12-23 012011-12-23 02待ちに待ったPelikan M320のパールホワイトが入荷したとの連絡があったので急いで確保してきた。箱はM320レッドの時のハート型とは違い、半円形で外はビニール製の革もどき仕上げ。白い糸が結構おしゃれ!

フラップは磁石製なので離すだけでパチンととまる。そして手で離さない限り絶対に(不用意に)蓋が開かないしかけになっている。

箱を開けると小さなブラウン・インクのボトルとハートのマークのついたポストイットが入っている。萬年筆をセットするところには帯が付いているのだが、これがきつすぎて萬年筆を引っ張り出そうとすると箱を壊しそうになる(というか帯を引きちぎりそうになる)。いったん自宅に着いたら、萬年筆は帯の上に置くのが良いと思う。実際、ネットショップの写真では、帯の上に萬年筆を展示しているのが多い。

2011-12-23 03こちらが軸。わけあってペン先は外してある。実際にはF,M,Bのペン先バリエーションだが、特別に14C-BBのペン先をつけてもらった。ところがこれがあまりかっこうよくないので、外して換装することにした。

この軸は、まさにパールホワイトというか、アイボリーと呼ぶか・・・とにかく美しい。セーラーの象牙製の萬年筆が経年変化で白から黄色がかってきたころのような美しさを持っている。今までの黄色、緑、赤とはレベルが違う美しさ!

2011-12-23 05天冠もゴールド!これは国内販売されたM320レッドと同じ。この天冠に彫られたペリカンのベースとなる部分の色が微妙に軸色とマッチしているのも良い!

白軸なのでインナーキャップも半透明。ちなみに黄軸、緑軸も半透明のインナーキャップ、海外仕様の赤軸は黒のインナーキャップだった。国内仕様のM320は持っていないので不明だが、軸色が明るいのでおそらくは半透明のインナーキャップだと思われる。

2011-12-23 04こちらがペン先を換装したM320 パールホワイトの全体像。これがM800の大きさだったらどんなに良いだろうか・・・と考えてしまう。過去何度か使おうとしたがM320はやはり拙者の手には小さすぎる。

M300/M320/M350はM400の弟分というよりはM1000の妹分。ソケットの形状やペン先の柔らかさなどはM1000の血の方がM800/M600/M400系の血よりも濃いのは事実。残念ながらM300の黒軸は2012年版の The Pen から消えてしまったが、M300の緑縞軸は生き残っている。

2011-12-23 062011-12-23 07ペン先は初期のM350の18C-BBのペン先に換装した。このペン先は格好が良い!ちょうどM800のPF刻印付きの時代の形状と似ている。ウェストが引き締まってほれぼれするほど美しい。

そしてプリンセスのように美しいM320パールホワイトには18Cのペン先がよく似合う。これまでM320の緑軸に装着していたが、それをはずしてこちらに付け替えた。

2011-12-23 082011-12-23 09M320の18C-BBニブ(前期)は2個しかないので、M350とM320パールホワイトに装着している。またM350は天冠をゴールドに換装している。

キャップを後ろに挿すと長さが違うように見えるが、キャップを締めるとまったく同じ長さ。M300系の拙者のコレクションはこの2本で完結じゃ。

激動の2011年の最後に、とてもすばらしい萬年筆に出会うことが出来た!

  
Posted by pelikan_1931 at 11:11Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月22日

筆記具関連四方山話 【 狸の油 】

昨日、忘年会から帰宅してみると、荷物が一つ届いていた。一昨年会員登録し、またたくまに存在感を示した【およよ】さんから。残念ながら今年は一度も定例会に参加出来なかったが、来年年明けには再登録してくださると書かれてあった。

そして同封されていたのが、フィルムのパトローネに入ったあやしいゲル状のオイル。これが秘伝の油らしい。

およよさんの父方の郷里は高知だそうだ。ある猟師の使っていた鉈や山刀の柄、そして猟銃の先台や銃床が【ビッカビカ】なのを思い出し、どのようにその艶を出していたのか調べたくなったとか。そもそもはブライヤー磨きの蘊蓄がここそこで語られていたのが原因であろう。

なんせおよよさんが子供のころの話だし、その猟師の方もお亡くなりになっており、調査は困難を極めた・・・。なかなか解明できなかったのだが、その方のご子息にうかがったところ、猟師は【狸の油】なるもので磨いていたらしい。その方の娘さんによると【シゴクがは(磨くのは)、聖教新聞、麻、ジャージがえい(良い)。木綿はいかん!】というのを聞いたことがあるとか。ちなみに新聞は【高知新聞、読売、朝日、聖教】の中での比較結果らしい。

およよさんは、【これでブライヤーが艶々になるかはわかりませんし、短期間ですばらしい成果が出るとは限りませんが、まぁ、話のタネに!】ということで送って下さった。

なんでも最近では、高知の日曜市などでも販売されているが、猟師さんの使っている【狸の油】とは質が違うらしい。結構な時間をかけてついに本物の【狸の油】を入手したものを分けて下さったらしい。

実際に狸の脂から抽出した油ではなさそう。想像するに、臭いが狸のように臭いからではないかと想像している。実際、かなり臭い。そしてブライヤーに塗ってもしばらくは臭さが残ってしまう。ところがこれを塗って、新聞紙でゴシゴシ擦ると・・・・

セーラーのプロフィット80の光沢があるものに近い輝き!ただし、この艶は【狸の油】が出した艶ではなく、新聞紙の影響かもしれない。

H134さんから7年前に軸磨きのコツとして教えて頂いたのが、ハンカチでひたすら擦って磨くという方法。これを毎日TVを見ながらやっていると数週間でエボナイトはピカピカに変身する。その後、めだかさんが博士の木軸を金磨き布で磨いて艶を出す技を編み出した。

それが完成形になったのが、最近Geoさんが編み出した、プラスティック磨き布とつやふきんによる複合技。オイル類を使わないで艶を出す技じゃ。毎日2時間、一週間磨き続ける。30分に一回ほどつやふきんで擦る。それだけでセーラーのプロフィット30周年記念の軸が、80周年記念のブライヤー軸(艶有り)と同じ輝きを出す!

事実、先日の萬年筆研究会【WAGNER】会場で、Geoさんが親方のプロフィット30周年を3時間ほど磨いたが、見違えるような輝きになった。

今回の【狸の油】による磨きも原理は同じ。この油はゲル状で有り、ヌルヌルの油ではない。何か研磨剤の働きをするものが混入されている。そして木綿ではなく麻の布を使えという・・・どうやら目の粗い布で磨くという示唆。そうれから考えると聖教新聞は紙目が粗いのかも?

狸の油】に研磨剤の働きがあり、それを削りに適した目の粗い布で擦る。まさにプラスティック磨き布とつやふきんのGeo方式と理論は同じ。違うのは油分を同時に塗り込めるというところだけ。要は艶出しのコツは木軸の表面をツルツルになるまで磨き上げることじゃ。

この【狸の油】方式は、いままででもっとも理にかなった磨き方だと思う。表面研磨しながらオイル分を塗り込める!事実、ものの5分ほどである程度の輝きが生まれてくる。しかし最後は根気!いかに長期間、毎日毎日続けられるかであろう。結局は何を使おうとも勝負は【磨きにかけた時間】というのが結論!

  
Posted by pelikan_1931 at 09:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月15日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan M800 の コストカット穴発見! 】

2011-12-15 01未使用のまま本数だけが増えていくM800のペン先調整をしようと、M800 18C-3Bニブ(子ペリカンが1匹の最新型)を分解したところコストカット穴を発見!なんだか少しうれしくなった。鷹揚な企業風土と考えられていたPelikanも少しはコスト意識はあるんだ・・・と安心した。

ペン先を自社生産に切り替えたという噂があって以降、Pelikanのペン先にはかなり頻繁に変更が加えられている。

角研ぎが超丸研ぎになったり、子ペリカンの模様が単なる【くく】からイラストになったり。ではそのペン先模様とコストカット穴の関係を調べてみようと思い、最近入手したM800のニブを分解してみた。

2011-12-15 02基本的に子ペリカンが【くく】の個体にはコストカット穴は空いていない。

ではイラストの子ペリカンのニブではどうかといえば、左から2つのEFニブや、右から4つめのBBニブでは、コストカット穴は無い。

ということはコストカット穴はつい最近のモデルから出来た物と推察される。書き比べて見たが、ソケットへの固定具合やゆるみなどは一切無かった。コストカット穴は珍しい物ではなく、PilotやMontblancは古くからやっていた。それについにPelikanも追随した。

昨今の金価格の上昇が、コストカット穴を空けるような設計変更や工作機械の変更費用を超えるとの判断で行ったのであろう。経営判断としてはしごくもっとも!

願わくばどこかのメーカーのように【インクフローを改善するための改良です・・・】なんて言い訳せず、【金価格が上昇してもお客様のご負担を増やさないための苦肉の策です】と胸を張って言って欲しいものじゃ。

ちなみに左から3つめと右から3つめが角研ぎで、それ以外が超丸研ぎ。

超丸研ぎはEFであっても大きなペンポイントになっている。従って調整を前提とすれば調整範囲が広くとれるので、調整師としては大いに楽しめる!

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月08日

筆記具関連四方山話 【 Pelikan M1005 Demonstrator 18C-EF 】

2011-12-08 01本日紹介するのはPelikan M1005 Demonstrator。左画像の下。上は比較のためのM800 Demonstrator。

拙者はM1000やM1050は手に合わず、限定品以外は全て手放してしまっていた。ところが今年の世界の万年筆祭りで、Pelikanのコーナーにいらしゃった山本さん個人所有のM1005 DemonstratorのEFを試筆させてもらい、その書き味の虜になった。

今までは3Bかキングコブラ仕様のM1000/M1050しか使ったことがなかったので、正直EFの書き味にまいってしまった。その場にはM1005のEFは在庫が無かったので、いつかは・・・と考えていた。

現在、国内販売店で入手したものを1本所有しているが、今回海外から追加で1本入手した。今回紹介するのは海外から入手した方。多少問題がある。

2011-12-08 022011-12-08 03ペン先と首軸との関係では、拙者の趣味からすればやや押し込みすぎ。またペン芯とペン先との関係でいえば、ペン芯が前に出すぎている。

M1005は非常に長い萬年筆なので、キャップを後ろに挿して使うのは、過去の経験では、手に合わなかった。

未調整のまま水をつけて書いてみたのだが、世界の万年筆祭りで体験した山本さんのEFとは大違い!山本さんは研磨はしていないとおっしゃっていたので、これは位置調整の問題であろう。

2011-12-08 042011-12-08 05そこで、まずはペン先とペン芯の状態を好みの状態にセットし、そのまま首軸に突っ込む。その際に、ペン先と首軸の位置関係が好みの状態でとまるようにするのが熟練の技。

その状態でやや背開き気味だったので、ペン先先端部を少しだけお辞儀させるように曲げて背開きを解消した。M1000系のペン先は非常に柔らかいので、ちょっと力を入れると思い通りの曲がり方をしてくれるのでありがたい。

もっとも不用意な力がかかるといとも簡単に曲がってしまうので、けっして強筆圧の人に貸してはならない!

試してみると実に良い感じになった。ただ拙者が使うには多少の研磨が必要ということで、5000番の耐水ペーパーで少しだけスリスリしたところ見違えるような書き味になった。大成功!

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年12月01日

筆記具関連四方山話 【 プラチナ・プラチナ 銀無垢金古美仕上げ Pt-太 】

2011-12-01 01このプラチナ・プラチナは発売と同時に購入したと記憶している。当時金古美にするか、黒っぽくない軸にするか相当悩んだ。拙者の好みとすればペン先の色にマッチしたピカピカ系の純銀軸なのだが、いままでにない仕上げということでこちらを選択した。

金古美に出来なかったのが通常の軸になるので、金古美の方が価値があるという噂を聞いたこともあるが、事実かどうかは確認していない。自分にとって都合の良い噂だけは覚えているのかもしれない。

久しぶりに引っ張り出してみたのだが、金古美仕上げは硫化が進まないのか、購入時と同じ状態で出てきた。基本的に金ペンのエボ焼け以外の、くすみや変色が大嫌いなので、この変化しない金古美仕上げは好ましいと感じた。

2011-12-01 022011-12-01 03ペン先は14金や18金ではなくプラチナ製。なぜか790という表示がある。18/24が750なので、19/24であろう。(正確には791?)

プラチナでペン先を作るとカチカチに堅いペン先になる。チタンやパラジウムで作る最近の 柔らか気持ち悪い ペン先とは一線を画している。堅くて加工に閉口したためらい傷のような痕がペン先側面に見かけられるのがほほえましい。意地で作ったようなペン先は・・・好きだ!

2011-12-01 04当時のプラチナ社のペン先は全長が長いタイプ。最近のモデルチェンジで短くなった。【非常に贅沢で良いねぇ・・・】なんて褒めてたら、【本当は短くてもしっかり保持出来るペン先の方が良いんですよ】とメーカーの人からうかがった事がある。

マニアは他社とは違う部分に惹かれてしまう。たとえばペン先の太さを漢字で表すところなんて実に好きだった。もっとも海外展開するなら【太】なんて漢字を理解できる国は限られてしまうだろう。

2011-12-01 05ペン芯は通常はプラスティック製だが、エボナイト製ペン芯に交換してある。古い#3776に付いていた物が互換性があるのでそちらを流用した。10万円の軸にプラスティック製ペン芯は寂しく感じられたのでな。

このペン芯の加工は見事。今までに見てきたエボナイト製ペン芯の中ではViscontiの初代ボイジャーに付いていた複雑型エボナイト製ペン芯と並ぶ見事さじゃ。(簡単型エボナイト製ペン芯もあった)

2011-12-01 062011-12-01 07それを装着した横顔がこちら。実に美しい!エボナイト製ペン芯の先端部が厚いので、それほどペン芯を前に出すわけにはいかない。

ペン先とペン芯とは、ピターっと吸い付くようにひっつくわけではない。そうなったら空気がペン芯の溝に入りにくい。実際ハート穴の部分でペン芯とかなり離れているものが多い。Pelikan M800などその典型。

ペン先とペン芯を結婚させるため、通常は蒸気をかけたり、お湯に入れたりするのだが、今回はヒートガンで少しあぶっただけ。ただインクを入れて試していないだけにマッチングが成功したかどうかは将来の楽しみとしたい。

  
Posted by pelikan_1931 at 09:20Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年11月24日

筆記具関連四方山話 【 プラチナ ショート軸 18K-Music ジャンクからの復活! 】

2011-11-24 01今回紹介するのは、プラチナのショート軸。先日の関西地区大会にて、みずうみのあくま氏からジャンク品として3本5千円で入手した中の1本。

なぜジャンク品扱いされたかと言えば、インクがペン先や首軸付近にこびりつき、金属を溶かし、ペン芯のスリットを塞ぎ・・・復活する目処が立たない状態であった。残り2本のジャンク品は、ペン先が無い、ピストンが壊れている・・・というもの。【半一族】ですら一瞥だにしなかった・・・といえば、その状態がわかろう。

しかし、このプラチナだけはどうしても復活させたかった。なんせ大好きなプラチナ製ミュージックニブが付いているのじゃ。

2011-11-24 02東京に戻ってきてからすぐに分解して洗浄して水に入れたのだが、分解してもペン芯が外れない。しかたなくアスコルビン酸を溶かした水に3日間入れてブルーブラックの成分を溶かそうとしたり、ロットリング洗浄液に4日間つけてカーボンインクの粒子を溶かそうとしたり。

それでも首軸側から水を注ぐと、真っ黒なインクが出るので、最後は熱湯に洗剤革命を溶かした液を超音波洗浄器に入れ、中に首軸を入れた。これで、水と直接接する部分の汚れは取れたはずだ。その後も少量の各種液体を首軸側から入れ、エアーダスターの圧力で強制的に洗浄する作業を繰り返した。

2011-11-24 03このように半透明のペン芯が完全に綺麗になった状態を作るのに大半の時間を費やした。11月13日早朝から始めて23日の23時に終了した洗浄作業。こんなに時間を掛ける価値があったのだろうか・・・

これがあったんですな!この首軸に付くミュージックのペン先は、拙者がまだ萬年筆を細々と購入していた頃に学会の仲間が使っていた物と同じ(軸も同じはず)。当時、拙者もPilotのミュージックニブ(5号ペン)は持っていたのだが、彼の萬年筆を書かせて貰い、あまりの書き味の差に愕然とした記憶がある。

2011-11-24 04悔しいので、素知らぬふりをしていたので、それがどういうモデルかを把握していなかったのだが、元町で出会った瞬間に【アレだ!】と気付いた。このミュージックに出会わなかったら、そこそこの萬年筆で満足し、高みに堕ちる事もなかったかもしれない・・・それほどショックを与えてくれたミュージックニブ!

もちろん分解したことはなかったので、今回初めて構造を知ることが出来た。加工の誤差を減らすために様々な工夫が成されている。製造本数が多かった時代の設計だなと改めて感心した。

2011-11-24 05こちらが清掃・調整が完成した軸。ミュー復刻版未使用を除外(金ペンではない)すれば、拙者が持つ唯一のショート軸。心配したが、それほど持ちにくくはない。

2011-11-24 062011-11-24 072011-11-24 082011-11-24 09書き味は期待していたとおり。以前より書き味に関しては、かなり厳しくなっているはずだが、そうではあってもこのミュージックのペン先の書き味は秀逸。これを凌ぐ書き味は、#3776用のミュージックペン先しかあるまい。ことミュージックペン先に関しては、プラチナ製が世界一だと評価している。まだ体験していないミュージックニブとしては、噂段階でしかないが、モンブラン No.14X用にビクポーク仕様のミュージックがあるらしい。そちらも近々体験できるかもしれない。

いずれにせよ、拙者を本格的に萬年筆の魔道に誘い込んだ名品に引き合わせてくれたみずうみのあくま氏に感謝!

  
Posted by pelikan_1931 at 09:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年11月17日

筆記具関連四方山話 【Sheaffer Flex with Music その2 】

目黒のハチドリこと、Hiro Kawashima 氏が、ご自身の演奏するトランペットに合わせてSheafferのFlexニブで文字を書いている画像です。

http://www.youtube.com/watch?v=u0k6zzBRG8U


ちなみに目黒のハチドリさんは徹底したSheaffer愛好家!最近全国的にSheaffer愛好家が増えている・・・


http://www.youtube.com/watch?v=byN-Xmt_Lms&feature=related

こちらはHiro Kawashima氏の演奏動画 すばらしい!

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年11月11日

2011 関西ペントレNo.2の目玉

2011-11-11 01今回の関西ペントレの目玉として出すものを一本だけ紹介しよう。ご存じPelikanの青龍。たしかゴールデン・ダイナスティと紹介されていた。四神シリーズの最初に発売された物で限定888本。2●9/888という限定番号の刻印が天冠に刻まれている。

拙者が定価より高く購入した1990年以降に発売された萬年筆は9本しかないはずだ。そのうち青龍が3本、ゴールデン・フェニックスが2本、イカロス2本、ヘミングウェイ2本だと記憶している。一番高かったのは四神人気が頂点だったころにユーロボックスで購入した一本目のゴールデン・フェニックスで35万円、2番目が青龍がまったく出なくなった数年前に三光堂のHPでみつけて購入した青龍で31.5万円だった。

今回紹介するのは、eBayでの購入だが、箱無しの新品で18C-M(pf)付きで2200ユーロ(送料込)で購入した。当時の1ユーロは127円程度なので28万円弱。

2011-11-11 022011-11-11 03ペン先は(pf)のBを徹底的に調整したものに交換しているので、すぐにインクを入れてもにゅるにゅると書ける。

未使用の限定品ではピストンが渋いのが常だが、実はこれも渋かったので、今朝グリースアップした。スリットもすばらしい状態に・・・開いているのでインクフローは十分だが、ドバドバにはならないはず。

2011-11-11 04ペン先は、やや寝かせて書く人に合わせて調整してある。拙者と同じ筆記角度なら完璧!

またキャップの内側のエッジを軽くラッピングフィルムで面取りしてある。これをやっておかないと長年使用すると、インク窓がキャップの内側のエッジで引っかかれて傷だらけになってしまう。

【Pelikanの弱点を知り尽くした上での熱狂的ペリカン愛好家】の拙者が自信を持ってお嫁に出す一本!どちらかというと男性的な趣なので、三人兄弟の次男を婿入りさせる感じかな?お値段は当時のユーロの数字【2,200】に、明日のドル相場(買い相場)を掛けたくらいでいかがかな?ツバつけるのが早い者勝ちです。支払が早い者勝ちではありません・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 11:11Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年11月10日

筆記具関連四方山話 【 知らなかった三種の神器 Waterman 100年ペン 】

2011-11-10 01先日、古い友人から萬年筆の修理をたのまれた。その方が、修理のお礼にと送ってくれたのがWatermanの100年ペン!1940年前後の萬年筆。

この萬年筆は、ネット時代到来前は、萬年筆界の三種の神器の一つだったと聞いた。オノト・マグナ、パーカー・デュオフォールドと、この100年ペンだとか。

マグナやデュオフォールドは、過去にそれぞれ10本以上所有したが、この100年ペンは今回が初めて。実物を見たのも、刈谷の巨匠のお宅で拝見して以来じゃ。

2011-11-10 02なぜこれまで100年ペンを回避してきたかといえば、この尻軸部分。刈谷の巨匠のお宅で、この尻軸部分が爆発(粉々に砕けた)ものを見せていただいた。経年変化で粉々になるらしいと思い、ずっと避けてきたのじゃ。

ところが、この100年ペンは非常に綺麗で尻軸が弾けることは当分なさそう!

既にご存じの方も多かろうが、#3776は梅田晴夫氏が所有している各メーカーの萬年筆の優れた部分を集大成した物。そして軸のリブは、この100年ペンを真似たということらしい。

2011-11-10 03キャップには、Waterman's REG.U.S. PAT.OFF. MADE IN U.S.A. HUNDRED YEAR PEN と4行にわたる刻印が入っている。

そしてキャップには空気穴が2個空いている。さぞかしペン先は乾くであろうな・・・と思ったら首軸先端部は、この穴よりも奥に入ってインナーキャップと密着する。すなわちペン先は外気にはあたらない?なんか現行のデュオフォールドよりも良く出来ているのでは? 


2011-11-10 04ペン先にはWaterman's EMBLEM PEN という刻印がある。金の含有率などは表示していないが、紛れもない14金ペン先。

1940年前後といえば、日本では貴金属は統制の時代であったはずだが、米国では平気で金ペンを作る余裕があったわけじゃ・・・こりゃ勝てないわな。

2011-11-10 052011-11-10 06それほど太くない胴体に似つかわしくないほど大きなペン先。この大きさも#3776は参考にしたのではないかな?

ペン芯にも黒漆のようなものが塗られていること気付いた。これは本当に漆かな?それともほかのもの?詳しい方がいたら教えて下され。

このスタブ調の大きなペンポイントは魅力的!拙者がインクを入れて書くことは無いであろうが調整はそのうち施してみよう。

2011-11-10 072011-11-10 08ペン先とペン芯との間には広い隙間が空いている。エボナイト製ペン芯がお辞儀をしてしまったのであろう。これはヒートガンであぶればすぐに直せる。

拙者の経験ではオノト・マグマよりはパーカー・デュオフォールド(初代)の方が萬年筆としての完成度は高い感じがしたが、この100年ペンも良い。レバーとクリップが一直線となる位置取りが可能な点が泣かせてくれる。なんだ米国だって神経の細やかな人がいるんじゃないか!とうれしくなってしまった。

あまり褒めると相場が上がりそうなので、今日はこれくらいにしといてやろう・・・(捨て台詞?)

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年11月03日

筆記具関連四方山話 【 Faber-Castell 250周年記念 エレメント 】

2011-11-03 01かなり期待して待っていたFaber-Castell 250 周年記念モデルが発売され、即入手した。

240周年記念モデルはペン先がM800より小さかったためパスしたが、今回はM800と同じと言うことで心待ちにしていた。当然ペン先もM800と同じ設計と思い込んでいたのだが、大きな間違いだった・・・

まず店頭で持ち上げてみて・・・【軽い!】というのが第一印象。スネークウッドは71.7gあったが、このオリーブウッドは39.7gほど。これが軽い!と感じた原因。

2011-11-03 02クリップの重さが32.7g vs 17.5g、胴体の重さが39.0g vs 22.2gとなっている。ちなみにスネークウッドもオリーブウッドも定価は15万円(税抜)。もっとも時代はだいぶ違うが、EUROの値段の変移を考えれば、とっても割高に感じてしまう人もいよう。

2011-11-03 032011-11-03 04ペン先の大きさはM800と同じだが設計は別物。大きな違いはハート穴が無いこと。それと最近のPelikanと違い、ペンポイントが大玉のままではなくちゃんと成型されている。これは大きなプラスポイント。最近のPelikanのペンポイントの不細工さを嘆く諸氏には朗報じゃ。

木目自体は240周年記念モデルよりもはるかに美しい!木目を生かす加工技術もずいぶんと上達したのであろう。

2011-11-03 05ペン芯はまったく違う。なんせこいつは回転吸入式ではない。不覚にも先ほど開封するまで回転吸入式だと信じていた。よく考えればわかりそうなものだが、思い込みっていうのは恐ろしい。M800と同じ(大きさの)ニブ=回転吸入式と思い込んでいたわけじゃ・・・

ペン芯を比べてみると、オリーブウッドはコンバーター用の突起がある。またインク溝が一本しかない。M800用ではインク溝は2本ある。インクフローは大丈夫かな?

2011-11-03 06トホホ!

2011-11-03 07M800とペン先を裏側から比較してみた。上がオリーブウッド。ペン先の後ろ側の形状が違うのがわかるかな?実はオリーブウッドはペン先とペン芯の位置が決まっている。そのためペン芯のニブストッパーにピッタリと止まるよう、ペン先後端部のえぐりが深い。それに比してペン先とペン芯の位置が固定されていないM800ではその部分がなだらかな曲線になっている。

ペン先の全長はオリーブウッドがやや長い。これは穂先の長さが多少長いから。

実際にインクをつけて書いてみると、M800よりはいくらか柔らかい書き味に思えた。とはいえM800よりは10g以上重いので、拙者にはその差まで加味して書き味比較できる感覚は持ち合わせていない・・・

実際に20分ほど筆記してみたが・・・コレは良い!キャップしない状態で書くとM800と同様軽やかに筆記できるし、タッチも秀逸。何よりウッド軸の美しさを楽しみながら書けるので書いていて楽しい感じになる。書き味にさえ溺れなければだが・・・

2011-11-03 092011-11-03 08パンフレットを読むと、萬年筆は2,500本だがペンシルは世界で250本しか販売されない。もしコレクションするならペンシルの方が良いかもしれない。先日のアンケートにもあるようにペンシルを使わない拙者にはペンシルの購入意欲は湧かないがな。

このオリーブウッドは回転吸入式ではないので、拙者のストライクゾーンからは外れている。しかし非常にバランスが良く、重量級のスネークウッドなどと比べれば実用ペンとして使える。そこでコレクション・ケースに入れるのは止め、インクを入れて机の上で使うことにした。すぐに飽きてしまわないよう、書き味はそこそこの状態で留め置いてある。

  
Posted by pelikan_1931 at 13:00Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年10月27日

文具の杜の2011年限定品・・・WAGNER 2011企画をあきらめさせた逸品!

2011-10-27 01これは2011年の仙台【文具の杜】の限定萬年筆。プロギア・レアロの緑軸。実は2010年のギャザードの緑軸を拝見した時点で、2011年の萬年筆研究会【WAGNER】限定萬年筆はプロギア・レアロの緑軸を考えていたのだが、グズグズしているうちに、文具の杜で企画があると教えられ、萬年筆研究会【WAGNER】で製作することをあきらめてしまった。どうあがいても文具の杜カラーよりも美しい緑色は生み出せない。拙者のど真ん中のストライクゾーンの色がコレじゃ。

プロギア・レアロを用いたショップ限定は、趣味分のブルー軸が最初だったが、これが二番目ではないかな?

2011-10-27 052011-10-27 042011-10-27 022011-10-27 03たしかF,MF,M,Bというペン先バリエーションがあったが、MFだけが金一色で、他はバイカラーと聞いた。となるとどうしてもMFは欲しくなるので、MFとB付きを購入した。文具の杜によると最近セーラーのペン先の研ぎが変わったのではないかとおっしゃるお客様がいるとか。前と同じに書くとひっかかるという指摘もあるらしい。

拙者の想像では、それはペン先の柔らかさに起因するのではないかと考えている。最近のセーラーのニブは、以前と比べて柔らかいものが目立つようになってきた。それが金価格高騰によるコストカットのせいなのか、お客様のニーズの変化に合わせた改良か、あるいは単なるバラツキかはわからない。が、柔らかいニブを立てて書けば引っかかる度合いが上がってしまうのは事実。

文具の杜では、ペンを立てて筆記するお客様が多い事から、微調整を施した萬年筆だけを店頭に並べてあるらしい。いずれにせよ、コレは買いじゃ!

一昨日から仙台にきているので、一度は文具の杜を訪問したかったのだが、残念ながらあまりの過酷なスケジュールで、それはかないそうにない・・・ああ残念!  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年10月26日

フェンテの集いでの収穫物 その2

2011-10-26 01こちらはずいぶん前に紹介したステンレス製インク壺兼文鎮だが、はっきりいってインク壺としては役に立たない。あまりにも気密性が素晴らしくてふた(球形の部分)が胴体から離れた瞬間にインクが空中に飛び散ってしまうほど。

現在の用途は、分厚くて小さい【故事ことわざ辞典】を開いて両側にこの2つをおいてページがめくれないようにしてから、故事ことわざを転記するのに利用している。これには至極都合が良いが、2個でトレドが買えそうな値段の、かなり高価なインク壺。

会員で持っているのは・・・3人くらいしかいないのではないか?究極のヘンなもんだったのだが・・・

  続きを読む
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年10月20日

筆記具関連四方山話 【 インクの入ったPelikan 3本 】

2011-10-20 01火曜日のアンケートで回答した拙者のペリカン萬年筆は3本であったが、その3本は左画像のとおり。

下からPelikan Blue o' Blue、Pelikan M805、Pelikan Green o' Greenじゃ。あまり萬年筆で字を書く機会は多くないが、それでも最近の使用頻度は高い。Italic Broadが付いているBlue o' Blueは1日に2回はインクを継ぎ足している。もっともインクはタンク容量の半分くらいしか入れないがな。

2011-10-20 032011-10-20 02こちらが使用頻度が最も高いM800系のBlue o' Blue。胴体はMのペン先付きで国内で買い、Italic Broag(IB)のペン先は海外から入手し付け替えてある。かなりお金のかかった組み合わせになっているが、拙者が持っているBlue o' Blue 3本は全てこの組み合わせ。

インクはPelikanのブルー。最小限の研磨でどうにか使えるようにしている。これを思う存分研磨すると、書き味が良くなりすぎて飽きてしまう。実際、先代のBlue o' Blueはお嫁に行ってしまった。今回は多少不満の残る書き味を維持しつつ、筆記を楽しみたい。

2011-10-20 052011-10-20 04こちらはPelikan M805。新型天冠が付いての入手だったが、どうもマッチしないので、旧型の銀色(プリント)天冠に変えてある。黒軸のM805だけは旧型天冠の方が好み。

バリバリに丸研ぎのBだったので、通常に持って書くと縦横同じ太さの線、ペン先をひっくり返して書くとM-Stubのように研いだ。元々はプラチナのカーボンインクを入れる前提で研いである。具体的に言うとペンポイント表面を2500番程度の耐水ペーパーで多少荒らしてある。

ところが入れているインクはWatermanのBlack。従ってペンポイント表面のざらつきがかすかな筆記音を奏でてくれる。これがあるのでこいつの書き味に飽きることはない。書き味を良くしすぎないことが、自分で楽しむ萬年筆の必須条件じゃ。

2011-10-20 072011-10-20 063本目はM600ベースのGreen o' Green。これは札幌大会でトレードでお嫁に来た。ペン先がEF、かつ小ペリカンが最新型の形状をしてる。国内ではEF付の販売はないらしい。となれば店頭でペン先交換してもらう事になるが、その際にペン先が古い物と変えられるのはイヤ!拙者は最新ニブの模様が好き!ということで飛びついたもの。

ペン先はEFだが、そのままでは国産のM程度の字幅になってしまう。そこで背中側をやや細美研ぎ風に少しだけ削り、エラの両側とペンポイントを多少削り、通常筆記ならEF、ペン先をひっくり返したらEEFで書けるように調整しておいた。これはほぼ日手帳対策であって、決してパイロット・ペン習字通信講座に応募するためではない・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年10月13日

文具の杜の2010年限定品・・・世界で最も美しい緑軸!

2011-10-13 01こちらはセーラー・プロフィット ギャザード緑軸 長刀M。文具の杜の限定カラー萬年筆の第一弾で昨年発売されたもの。

長刀は苦手なのでパスしていたのだが、本物を見せていただき一瞬で堕ちた。拙者が思い焦がれていた緑軸とはコレだったと悟ったほど。この色でプロギア吸入式を100本ほど作ろうかと思ったが、既に計画中と聞いてがっかり。これでWAGNER 2011はお休みとなった。

そのプロギア・レアロがベースの緑軸は今年発売されたのでペン先違いで2本購入した。ただ色は、この長刀付きの軸の方が好み。小さい頃から緑色が好きで、絵の具を混ぜては実験していたが、いつも最後はウグイス色になってしまった。仕方なく黄緑が好きなんだ・・・と言い聞かせていたが、この軸色を見て、自分の好きな緑はコレだった!と気付いた。

2011-10-13 022011-10-13 032011-10-13 042011-10-13 05Mとはいえ、長刀なので球は大きい。また最近の長刀の特徴として、先端部が上に反っておらず、ペンポイント先端も丸みを帯びた形状に研がれている。

まだ一切使っていないのでペンポイントにまで施された24金鍍金も残っている。これだけは剥がしておかないとスチールペン先に金鍍金したみたいでカッコ悪い。

プロギア・レアロがベースの第二弾では、全てが微調整された上で販売されているが、この第一弾では出荷状態で販売されていたためペンポイントの鍍金が残っているのじゃ。

60歳になったらこれを調整して日常使いの萬年筆にしようと考えている。拙者は今やミドラーとは呼べないが、この軸色だけは大好き!

第三弾も緑色とのことで、そちらも楽しみにしている。噂では若干色が濃いということだがベースが何かは聞き忘れた。  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年09月15日

筆記具関連四方山話 【 島桑の外見からではわからないすばらしさ 】

2011-09-15 01調整しないで使う事に決めた2本目はセーラーの【島桑】。ちなみに1本目はパイロット・カスタム742-M。

未開封で保存しておくつもりだったのだが、既に使っている人の評判が良いので使ってみることにした。

まずは重量計測; キャップ:12.6g  胴軸:16.6g  首軸:8.2g  コンバーター:2.9g  で総重量は40.3gだが、筆記時の重量は27.7g+インク重量ということになる。キャップは尻軸に挿せない設計になっている。

握ってみると実に気持ちよい場所に重心がある。これには秘密がある。

2011-09-15 02左画像のように、通常のセーラーのプロフィットよりも金属部分が長い。その長い部分に切れ込みがあってインク残量が見えるようになっている。

このわずかな金属が重心位置に大きな役割を果たしているように思われる。今までコンバーターに鉛を巻いてバランスを取っていた人のいたが、今回はそのような人でも気に入るバランスになったはずじゃ。少なくとも拙者は気に入った!

2011-09-15 032011-09-15 04ペン先は通常のプロフィット用の21ニブの刻印違いだと思うのだが、ペンポイントの仕上げはすばらしい。画像のように破綻の無いカーブのペンポイントじゃ。おそらくは特別に微調整を施してあるのであろう。でないとここまで美しい仕上がりにはなるまい。

インクを入れて書いてみると、なんだか通常のプロフィットよりも柔らかい感じがする。ハート穴から先の動きが軽やか!同じペン芯を使っている以上、ハート穴位置の変更などは出来ないはずなのだが・・・不思議。

もっともそれほど鋭敏は手を持っているわけではないので、プラシーボ効果かもしれないし、重心位置の影響で動きが軽く感じるのかもしれない。

2011-09-15 052011-09-15 06横顔もごく普通のプロフィットなのだが、この書き味のシルキーさは後を引く。たまたま拙者の筆記角度にどんぴしゃりだった事もあり、まったくの未調整で使っている。

同じく未調整で使っているPilotの742では、筆記角度が拙者の好みと違うので、多少無理しながら慣らしていく作業を楽しんでいる。が、この島桑の場合は、書き癖と合っているのでそのままでサクサクと使えてしまう。

ひょっとすると【15万円以上の萬年筆を購入する人萬年筆での筆記に相当慣れた人】という仮定のもと、(国内では)より低い筆記角度で調整したうえで出荷ししたのかもしれない。

となると、限定1000本のうち、海外に出荷されたという300本がどういう調整になっているのか気になるところじゃ。

ペンクリで川口先生が良くやる所作萬年筆の自重だけで線を書く】をやってみると、ものの見事にくっきりとした線を描く。これなら未調整でも十分に使える。はっきりいって拙者の筆記角度なら調整の余地は無い!

研ぎの形状を見る限りは長刀に近い線が書けそうなのだが、実際は横細縦太に近い線を描く。実に不思議だが横細好きにとっては願ったり叶ったり!

また表面に漆を塗っているので、木軸につきものの【エイジングという名の手垢汚れ】が無いのも好ましい。今までで一番後悔したのが持っていたプロフィット80のラッカーを全部剥がしてしまったこと。あのころはそれが粋だと思っていたのだが、鼻の脂を練り込むと豪語するヲッサンに会って以来、表面処理のしていない木軸は持てなくなり、プロフィット80も10本全部お嫁に出した。

プロフィット30周年記念は革染色クリームを塗って手垢汚れを防いでいるが、この島桑は漆塗りなので布で擦れば手垢はぬぐい取れる。毎日のように萬年筆を清掃する拙者には島桑神が遣わした木軸萬年筆にも思えてきた。

また、誰も評価していないが、クリップのバネがすばらしい。爪でクネクネとクリップを弄ぶ作業を他の萬年筆と比較してみると島桑のクリップの優秀性がよくわかる。バネが強すぎないのにグリップはしっかりしている。魔法のクリップじゃ!なんとなくペリカンに似ているという評価もペリカン倶楽部所属の拙者にはかえって好ましい。

今のところ、拙者の【ペン・オブ・ザ・イヤー 2011】ということになろう。Faber-castell翡翠を凌駕する満足感を与えてくれている。あと3ヶ月半の間に出雲溜塗り本栖仕様ペン芯&インナーキャップ14K-Musicニブ付きででも発売されない限り逆転はないかも?

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年09月01日

Montblanc カレラ 14K-EF 何故部品箱に入っていたのか?

2011-09-01 01一ヶ月ほど前、ある部品を捜すために、オシャカにしてしまった萬年筆の部品をごちゃごちゃと入れてある靴箱の中を引っかき回していたら、Montblanc カレラが出てきた。部品箱に入っているのに、何故か全てが揃っていそう。書いてみたら実にすばらしい書き味。ラッキー!てなもんで引っ張り出して、整備し、そのままミニ・ペントレに並べていたのだが、ふと不安になった。

昔の拙者はいまよりも厳格な性格だったので完品を部品箱に入れるわけがない。何か不具合があるのではないか・・・ということで、調べて見た。左の画像で見た限りでは特に問題はなさそう。コンバーターが高級な物に変わっているくらいじゃ。

2011-09-01 022011-09-01 03ペン先はEFだが、当時は円盤を貼り合わせたような形状ではなく、ごく小さなペンポイントだった。従って当時の拙者の腕でも簡単に調整出来たと見えて、書き味はなかなか良い。細字調整が苦手だった当時の拙者にしては極上ともいえる書き味!

スリットにも破綻がなく一直線に伸びている。少なくともペン先を見る限りでは、この萬年筆を部品箱に入れる理由は無い。
   
2011-09-01 04ペm芯はなんとオレンジ色!このカレラが何本製造されたのかはわからないが、専用のペン芯を作ったのか!

もっとも金型は一緒で、注入する樹脂の色を変えただけなので、金型代がかさむことはなかったであろうが・・・もし国産だったら、この樹脂の耐久性を調べる為の人件費を原価に参入すれば、けっして作らなかったであろうな。Montblancは耐久性を調査したのかな?

2011-09-01 05どこにも破綻はなさそうなので、再度くみ上げてみた。購入当時は、萬年筆のほかに、これを立てるタイヤ型のペン立てがついていたが、それは過去にペントレで販売した記憶は残っている。とすれば、この萬年筆には絶対に欠陥がある・・・と考えてルーペで調べていて気付いた!

2011-09-01 06キャップのストッパーを軸受けにねじ込む際の金属製のリングが抜けている。これが無いと、首軸を軸受けにねじ込む際、力がはいると、透明窓を割ってしまう。そうでなくても脆い樹脂製なので、この金属の輪がなければ萬年筆としては使えない。

さすがに、Montblancに傾倒していたころの拙者はよく見ていたなぁ・・・これを1ヶ月以上見逃していたとはなさけない・・・  
Posted by pelikan_1931 at 06:00Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

2011年08月25日

筆記具関連四方山話 【 Sheaffer Lifetime Flex Nib の書き味 】

今回は目黒のハチドリさんからの映像の投稿を紹介しよう。目黒のハチドリさんはSheafferに絞って収集&利用されている音楽家じゃ。

まずはメッセージから・・・

 

シェーファー・スノーケルの収集も最近ではかなり充実して参りました。最近のヒットはレアなスノーケルの金無垢の中でも最もレアといわれるUKの18KをGETした事です。

究極の一本が手に入ったのでそろそろかな、と思っていたらその後、これもほとんど見かけないというリバース・トリム(普通の黒のスノーケルで金属部分が金色ではなくクロームのヤツ!)が市場に出たとの噂・・・。

金無垢の最高モデルとは対象的な、当時は一番安かった廉価品にレアというだけで、一体いくらの値段がつくのやら・・・興味あるも、怖くもあります。まだ暫くは楽しき浪費は止められないようです。

 

実はいま、スノーケルに関する文章を書きためています。50年代に大ヒットしたものの、数年で廃版になってしまったスノーケルを、やはり絶滅した角のある恐竜にたとえて「スノーケラトプスの夢」というタイトル(笑)です。

人が一番夢を持って手で物を書き、手でモノを作っていた時代と、電子通信による情報社会の狭間に生まれ、そしてあっという間に絶滅していったまさに時代のあだ花とも言うべき、愛すべき万年筆の話です。

 

添付しましたYoutubeは最近作ったホーム・ムーヴィーで、内容はバンドの相棒の愛犬達を映した取るに足らない映像ですが、それに自分のハンド・ライティング(自己流の文字通りFlexWritingですが・・・)をiPadで編集してみました。4分程のショート・クリップなので暇つぶしにご覧下さいませ。

ペンはシェーファー・スノーケルTMの14k軸にLifetime Flex Nibで、以前から使っていて軸が割れたシェファーのバランス時代のオーバーサイズ・ニブをスノーケルのオープンセクション用に加工してもらっています。

軸はオール・メタルが重さ的にベストです。ニブがフル・フレックスなのでペン芯も溝などを若干開けてフローを良くしているようですが、ペンの開け閉じに応じたフローのコントロールが絶妙で、もう5−6年くらい外には持ち出さず、家でほぼ毎日使ってますが、フレックスに関してはこのペンに勝るものが見つかりません。

それにしてもシェーファーのフレックスニブとスノーケルのインクフローのバランスは驚異的です。

         http://www.youtube.com/watch?v=uEwFjF0j5Kw


この画像再生中の画面右外に出てくる【関連動画】をたどっていくと、おもしろい動画がいっぱい出てきます。そちらも合わせてお楽しみ下さい。【セーラー万年筆 1/3】

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック