2006年04月30日

ひと昔前のカタログ 【Sheaffer】 その35

2006-04-30 Sheaffer 052006-04-30 Sheaffer 06 Sheaffer カタログの3日目は、まるで誰かを狙い撃ちしたような頁。特に一番左側のカレンダー付きデスクペンセットは見事。PFM が12000円の時代に24000円するデスクペンセットを個人で購入する人はほとんどいなかったであろう。これは役員就任のお祝いとかの企業需要が大半であったと思われる。

 デスクペンセットに含まれるデスクペンの吸入方式に非常に興味がある。拙者が保持したことのあるSheafferのデスクペンはプランジャー方式とスノーケル式じゃ。タッチダウン式のは記憶に無い。はたして写真のセットに付いているデスクペンの吸入方式は何かな?予想ではスノーケルなんじゃがな。

 先日、左のデスクペンセットがeBayに出ていた。その時はこのカタログを見ていなかったので興味も無かったのじゃが、今となっては・・・・吸入方式を知りたい!

 右側の付属品の写真にも新たな発見がある。カートリッジの印刷が今とは違う。同じく黄色とブルーの箱のころのSheafferのカートリッジを持っているが、それは長方形の長い面に横書きで印刷されている。色はBlue Black。ところがこのカートリッジは長方形の短い面に横書きで印刷されている。色はPermanent Blue Black。しかも製造はオーストラリアのメルボルンじゃと!実はこれでPFM 垢カタログに掲載されていた理由がわかった。

 スノーケルの管先端による失明事件があってから、
米国国内ではスノーケル吸入式の製造も販売も止めてしまったが、その後もオーストラリアでは製造され続け日本などに輸出されていた形跡がある。オーストラリア製のPFMは実は米国製よりも精度が高く日本人好みであった。その流れでカートリッジ式が発売された1960年代半ば以降も日本にはオーストラリアから商品が流れ込むルートになっていたのかもしれない。このメルボルンと書かれたカートリッジの箱は欲しいなぁ。

 右下のSheafferのコンバーターもなつかしい。Sheafferのコンバーターは少し前まで中押し式じゃったが、その前は写真のPush式のコンバーターが付いていた。黒い部分をペコペコと押してインクを吸うのじゃが、あまり効率は良くなかったし、吸入量もちょっぴりじゃった。これはSheafferの戦略だったと思われる。カートリッジは儲かる為、コンバーター容量を少なくしてカートリッジの方が良いじゃん!と思わせる戦略だったのでは? そのあたりの作戦には長けた国柄じゃからな。

  

Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(17) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月29日

ひと昔前のカタログ 【Sheaffer】 その25

 本日掲載する写真には正直びっくりした。この万年筆が日本に輸入されてたなんて考えたことも無かった。しかもインペリアルと同じカタログに掲載されてたなんて。

2006-04-29 Sheaffer 032006-04-29 Sheaffer 04 しかし、何より驚いたのはPFM-垢縫棔璽襯撻鵑あったこと。ペンシルは知っていたがな。拙者の中で勝手に考えていたのじゃろうが、脳の中には【スノーケル好評を受けて、大型モデルとしてPFMを出した。だがスノーケルで失明する事故があり、スノーケルを製造中止にして、タッチダウンに戻した】というストーリーが刷り込まれていた。

 従ってスノーケル式万年筆がをタッチダウンと同じカタログに載るのは、PFM登場時しかないと考えていた。

 しかるに、このカタログはPFMがフェードアウトしていく時期のカタログ。本来なら事故を受けてメーカーが自主的に製造を中止した万年筆をカタログに堂々と載せることは無いはず。製造者責任についての意識が薄い日本だからこその珍事かもしれない。

 本来はPFM  が正式名称じゃが、PFM5型(男性専用)! 利用者の性別まで規定するなよ! Pen For Men  は男性専用を意味しているのではなく製品名じゃよ!とツッコミたくなるな。

 グレー軸も【濃鼠】として紹介されている。グレーを表現するには鼠色しかなかったんじゃろうな。現在では鼠色より、グレーのほうが一般的だと思う。

 PFMには機↓供↓掘↓検↓垢箸△辰燭、垢靴カタログには出ていない。売れ残ったのを掲載したのか、そもそも垢靴輸入されなかったのか? 個人的には靴諒が断然好き。

 先日のプラチナプラチナの純銀軸が1万円、Sheafferのインペリアルの純銀軸が14800円、PFM 垢12000円だったら、貴方はどれを買いますか?拙者にとってこういう質問を投げかけられると困る。

 高級感と現在の価値(相場)は
 プラチナ・プラチナ
 メンテナンス性はインペリアル・シルバー
 そして筆記時の気持ちのよさはPFM

 もし、PFM 靴10000円なら文句なし!じゃが、上記3本の比較ではプラチナ・プラチナに軍配があがるかなぁ。

 世界のコレクターS氏は、万年筆の形をしたものは全て好き!とおっしゃる。本当の【万年筆の達人】は万年筆に序列をつけたりしないのじゃ。【万年筆の凡人】は悩むのじゃよ・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(12) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月28日

号外:マンモス なんとか文鎮倶楽部入り!5

重さは70.4gじゃった。ぎりぎりセーフ!

昨日、骨折後初めて電車に乗った。JRは目黒、恵比寿、御徒町、地下鉄は恵比寿、仲御徒町、目黒、麻布十番で乗降。

日比谷線、最悪! 上り下りとも階段のみ(恵比寿、仲御徒町)。
松葉杖一本になった今、のぼりは平気。ゆっくりと体重移動が出来る。
くだりは大変。杖を使わないと危険。これがキツイ!
地下鉄は新しい駅は大丈夫。古い駅が大変。一駅に一箇所くらいは作ってほしい。どんなに遠回りしてもエスカレーターかエレベーターを使いたい時期もある。特に下りはな。

  
Posted by pelikan_1931 at 21:57Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

ひと昔前のカタログ 【Sheaffer】 その15

 本日からはSheafferの一冊のカタログを3日間に分けて掲載する。2日目にビックリするかな?内容ではなく、時代にな。

2006-04-28 Sheaffer 01 実は非常に小さなカタログで幅は7.4僂靴ない。写真は開いてスキャナーにかけたものなので約15僂犬磧I當魅灰沺璽轡礇襪亮命燭砲蓮攫螢瀬譟曚噺討个譴觴蠕賁腓離皀妊襪使われるのじゃが、上はともかく下の手はなんとかならなかったのかなと思う。

 シチュエーションもよくわからない。万年筆を手渡ししている場面でもなく、万年筆の展示台として2人の手を使っているようじゃ。変なの・・・

 左側の代理店の電話番号表記もいかにも時代を感じさせてくれる。表紙になっているのはSheafferのインペリアル・シルバーと呼ばれているモデルじゃ。ものすごく出来の良いモデルじゃが不思議と人気が無い。拙者がアメ横を徘徊しだしたころは、店先に残っていた。たしか12000円から15000円くらいじゃった。定価に近い価格なので、多少は希少価値が付いていたころじゃろう。とすればこのカタログは1980年以前の発行ということになる。

2006-04-28 Sheaffer 022 左がその万年筆じゃ。調整したものを含めると10本以上さわったことになる。非常に良く出来たモデル。吸入機構は修理マニュアルがあれば誰でも簡単に修理できる。問題は修理用部品が国内入手は難しいということじゃがな。

 なを、上の実物の万年筆は純銀軸を燻してあるので色の感じは多少違う。純銀であっても20年もねかせておけば、薄い黄色っぽい膜がかかったような絶妙の感じになる。そういうのがあったら欲しいものじゃ。この時代のインペリアルにはペン先XFからM程度しか輸入されてなかったのかと思っていたら、ちゃんと7種類のペン先が日本でも準備されていたらしい。
2006-04-28 Sheaffer 02
 それはこの頁を見れば下の方に書いてある。読めるかな? この当時のSheafferの首軸の樹脂は非常に品質が良く、ベンジンで拭いても白っぽくんらないし、傷が付いても磨けば傷は消え光沢も戻る。最近のは傷は消えるが光沢は戻らない。非常に作りがよかった時代の製品。

 ここでも純銀軸よりも金鍍金軸の方が高くなっている。金鍍金の方だけ定価改定しているということは、このあたりで物品税率が高くなったのかな?それとも輸入関税が高くなったのかな?純銀製よりも金鍍金製が高価というのは、金は贅沢、銀は普通!という時代の名残じゃな。万年筆ファンにとっては悦楽の時代じゃったろう。昨日のプラチナ・プラチナも1万円じゃった・・・

 ところで、このボールペンはすばらしいよ。拙者の高級ボールペン・コレクションの記念すべき第一号じゃが、当時のアメ横の在庫をすべて拙者が購入したのではないかな。安かったが機能性と手触りは最高で、お世話になった人、部下の結婚祝いなどに差し上げた。早川シャープ復刻とともに、同じ銘柄を50本以上集めたものじゃ。

 今のシェーファーのレフィルがすんなりと入らないのと、シェーファー自体のレフィルの品質がカランダッシュやモンブランに劣っているので最近では出番は無いが、カタログを見ていたらなつかしくなった。たしか一本だけは残していたはず。ペンケースを探して見る事にしよう。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(14) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月27日

ひと昔前のカタログ 【プラチナ】5

2006-04-27 プラチナ 012006-04-27 プラチナ 02 これは、古いプラチナのカタログの一部。お見せしたいのは、プラチナプラチナだけ。この当時既にペン先は【中字】しかなかったようじゃな。実際には極太までペン先のバリエーションはあったはず。

 ちなみに拙者は、この時代のプラチナ・プラチナの人気がまったく理解出来ていない。軸が純銀であるという事以外に何か実用上すばらしい点があるのじゃろうか?何度も手に取ってみたが、一度として欲しいと思ったことは無い。

 今回掲載したのは、プラチナ・プラチナに上位モデルがあることを不覚にも知らなかったからじゃ。写真では【金銀合金ボディ】と書いてある。ホワイトゴールド製の軸じゃろう。値段は2.4倍高い!首軸にプラチナニブの代名詞といわれた菱形の嵌め物が無い!クリップが純銀軸よりも短い! などの特徴がある。

 今まで一回も拙者の眼に止まっていないのは、安い合金軸に見えたために見過ごしたか、作られた数が少ないかのどちらかじゃろう。

 カタログを見ていてこういう発見をすると実に楽しくなる。まさに愉悦のひと時。

 実は拙者もプラチナ・プラチナは持っておる。この時代のものではなく、最近定番化されたものじゃ。非常に出来が良い。唯一劣るのはキャップを後ろに挿してもすぐ抜ける事。あとは完璧なペンじゃ。プラチナ製とはいえ、弾力はちゃんとある。ここがVintageのプラチナ・プラチナと違うところじゃ。


 本日、足に装具を装着した。石膏で足型を作って、それにあわせて作っただけあって、ピッタリじゃ。先生は、5月2日までは松葉杖2本使って、折れているほうの足には30%しか体重をかけないように!とおっしゃったが、既に先週の土曜日から【2本足歩行 with 松葉杖 1本】をしている。いまさら3本足にはもどれない。家の中では松葉杖すら使っていない。

 病院からの帰りは松葉杖2本だったが、足をついて歩けるので、骨折以来初めてバスに乗ったところ、若いサラリーマンが席を譲ってくれた!まだまだ捨てたものではないぞ!ニッポンの若者!

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(20) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月26日

ひと昔前のカタログ 【OMAS】 その25

 昨日、さんざん煽ってきたのが、これじゃ!特に左上の頁に【トンダ 556/S】として紹介されている万年筆はいまや伝説となった柔らかいニブを持つ。この3色2006-04-26 Omas 052006-04-26 Omas 06の軸が発見されたら軟筆好きは血眼になって値をつり上げていくじゃろう。それほどこの時代のペン先はほわほわに柔らかい。

 実は、この万年筆が日本で売られていたことは、このカタログを見るまで知らなかった。説明によれば、オマス社50年の歴史の中で・・・と書かれている。数年前に75周年記念の万年筆が発売されたので、これは30年近く前のカタログじゃ。ということは1975年前後か。当時の1万円は現在なら3万円ほど。けっして高くはない。左の石垣模様なんて何本でも欲しい!

 右の頁は、やや新しいジェントルマンを頂点とするセルロイドシリーズ。真っ黒ではなく模様軸じゃ。このペン先はヘロヘロに柔らかいわけではないが、非常に粘りのある独特の弾力を持つ名品。特にジェントルマンのペン先は絶品じゃった。説明には【ペン先は鍛冶された14金】と書かれてある。これが独特の粘りの秘密かもしれん。

2006-04-26 Omas 072006-04-26 Omas 08 左の頁がOMAS スチューディオ。学生用の万年筆と思われるが、ペン先はちゃんとした14金。そしてこのペン先が柔らかくてとても気持ちが良い。その昔(1989年ごろ)、これを持っていた若い女性に、【Gentleman 2本とボールペン、シャープペン+熱~い口づけ】と交換してくれ!と申し出たが拒否された。最後のものが余計だったかも知れぬ。こんなにすばらしい万年筆が4000円だったとは驚き。学生用としてはモンテローザなどより数段ペン先の作りが優れている。狙ってすばらしいのではなく、作ってみたらたまたますばらしかった・・・という感じじゃがな。イタリアらしい・・・
3色とも見たことがあるが、赤、グリーンとも写真よりはあるかに鮮やかな色。いいなぁ・・・・

 そして最後はペンスタンド。残念ながら価格は書いてないが、それほど高いものではあるまい。Omasのペンスタンドはどれも非常にセンスが良く、机の上が広ければ5〜6個並べておきたいほどじゃ。

 1975年ごろは石油ショックの真っ只中。【トイレットペーパーの買占め】や、【学生の内定取り消し】などが社会問題になっていたころに、このようなすばらしい万年筆が世に出ていたとは! ああ、あのころに戻りたい。拙者は社会人1年生じゃったが可処分所得は多かった!
  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(31) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月25日

ひと昔前のカタログ 【OMAS】 その15

 骨折する前、堀切の久保工業所で古いカタログを大量にお借りした。本日よりしばらくの間、珍しい商品が載っている部分を抜粋して紹介する事にする。最初の2回はOMAS、次はプラチナ、その次の3回はSheafferで4月30日まで掲載する。2006-04-25 Omas 02
2006-04-25 Omas 01 カタログは商品紹介と、読んだ人の購買意欲を掻き立てるのが目的であるから、カタログ自体に解説を加えるのはルール違反じゃ。ただし今となってはカタログを読んでも見当もつかないような製品も多く掲載されているので、多少の解説を加えておく。



2006-04-25 Omas 03 右上が表紙、左上が最後の頁じゃ。年代はわからないがAURORAの輸入代理店として有名な町山がカタログの製作者。たしかに1984年ごろには町山が輸入代理店だったことは間違いない。その後、ファイロファックスの輸入を扱っていた代理店に変わったような薄っすらとした記憶がある。確かではない。パラゴン・シリーズが18金ペン先で伊東屋で売られていたころには代理店は変わっていたはずじゃ。ガンガン電話をかけた記憶がある。



2006-04-25 Omas 04 このカタログでは、最初にリナシメントが紹介されている。最初に紹介されるのはフラッグシップモデルじゃ。拙者は1983年に万年筆にめざめ、1985年ごろからアメ横の本格的徘徊を始めたが、そのころには既にみかけなくなっていたように思う。このころは純銀製よりも金鍍金製の方が値段が高かった。手書きで記入されているのは、久保さんの直筆かであろうか?

 リナシメントとはフランス語のルネッサンスとカタログに書いてある。それまでの紡錘型の万年筆からの脱皮をはかったのじゃろうが、市場でほとんど見かけなかったところを見ると、評価はイマイチだった・・・・・?

 明日は、衝撃が走るかも?

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(14) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 

2006年04月24日

こしゃくな万年筆 KAWECO Elite 5835

 現在でもKawecoというブランドは存在するが、万年筆を製造しているわけではなく、商標を管理し他社に製造権を売っているのではないかな?数年前、Kawecoのブランドを創業家から買い取ったという独逸人と京王プラザホテルで面会したが、その人は各社のクリップや金属部品の製造をしている会社の社長でもあった。まさか?と思うような大メーカーもその会社にクリップの発注をしているとのことじゃった。かれは根っからのKawecoファンで、以前はKawecoの部品も作っていたとか。

 Kaweco Sportが復刻された時には、Diplomatという安い万年筆専門で作っている会社が製造していた。ViscontiがKaweco Sportのセルロイド・モデルを作ったこともある。彼が持ってたセルロイド・モデルは特別仕様で、0.92ミリのペンシルもあった。これは発売されていない彼だけのモデル。うらやましかった・・・

2006-04-24 Kaweco 001 VintageのKaweco万年筆は、当時の独逸万年筆の例に漏れず、非常に柔らかいペン先を持っている。このElire 583という小型モデルも柔い(やわい)弾力を持っている。やや筆圧をかけ、筆跡の太さの変化を楽しむのに向いている。とはいえ、キャップ無しの胴体の長さは11僂砲睨たないので、キャップを後ろに挿し、ゆっくりと、刻み込むように書いたほうが楽しい。筆圧をかけなければ手帳などにも書き込める。ブラインドキャップの吸入式でコルクピストンだがまったく劣化していない。

 それほど値段の高い万年筆ではなかったと思われるが作りは非常に良い。Kawecoは万年筆よりもペンシルの方がブランドとしては確立されていたように思う。万年筆は小型/中型ばかりだったので、MontblancよりはPelikanを意識していたはず。

2006-04-24 Kaweco 002 しかしセーフティ・フィラーの仕組みなどはMontblancと同じ。良いとこ取りをしようとして、結局は大成しなかったメーカーだったかもしれない。もっともセーフティ・フィラーの時代とピストン吸入式では時代が違うがな。

 日本国内ではKaweco Sportが売られていたのは事実じゃが、それ以外の万年筆が販売されていたのかどうかは拙者の手元には記録が無い。

 まだ本格的に使った事は無いが、いつかは手帳用に使ってみたいモデル。一番の問題は拙者が手帳を持ち歩かないことじゃな。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月23日

丸善 ATHENA 緑軸 大人の万年筆5

 何千本もの万年筆を手に取って眺め、試し書きし、調整してみると、だんだんと一目惚れする万年筆に出会うことが少なくなってしまう。この【丸善ATHENA 緑軸】はひさしぶりに想いを膨らませてくれた一本じゃった。

2006-04-23 ATENA 緑 001 場所はフェンテのでべそ会長宅。ある日古くからの友人6人が集まった。名目は既に忘れたが、古山画伯手作りのスパゲティ・ソースに舌鼓を打った。当然、何本か万年筆も持ち寄るわけじゃが、友人の一人で、大勢の人が苦手という気前の良いA氏も久しぶりに出張ってくれた。5年ぶりくらいだったかな?

 彼は万年筆に対する要求が非常に厳しいのじゃが、買う時にはそれを忘れてしまう。買ってからイロイロ気にいらない点を見つけ苦悶する。あまりに苦しくていっしょにいることが耐えられなくなって友人にあげてしまう。それを延々と繰り返している。万年筆は大好きで万年筆販売店にはしょっちゅう行く。ただ人並みはずれて気が弱いので、万年筆を見せてもらうと、手ぶらで帰れなくなり、欲しくなくとも買ってしまうのじゃ。

 拙者にもそういう時代はあったがすぐに気が強くなった。講釈だけたれて気持ち良くなって帰るという販売店に取って最悪の客になってしまった。(もっともそれでも万年筆を買っているところから考えると、売り手の方が一枚上かもしれない)

 その彼は【極太ペン先】【インクぬらぬら】【吸入式】でないと長くは使えない。すでにこのATHENAにもイライラしていたのが言葉の端々から感じられた。

 一方で緑軸、それもくすんだような緑色に極端に弱い拙者は一目惚れ!長年の付き合いで【欲しい!】と一言しゃべれば【どうぞ!】と彼は言う。多少の未練はあっても目の前で【欲しい!】と言われたら絶対に断れない人じゃ。

 しかし宿敵の画伯もその万年筆を撫で回している。早くしないと画伯の口から【欲しい!】という言葉が吐かれてしまう。そこで考えた・・・【交換じゃ!】。それなら敵は排除出来る。幸いにして【極太ペン先】【インクぬらぬら】【吸入式】を一本持っておった。SENATOR President の4点スイートスポットモデル。しかもプラチナ・カーボンインクを入れているので書き味も申し分ない。

 思い通り交渉は成立し、多少残念そうな画伯の顔を横目で見ながら勝利の美酒に酔っていたら、彼が【あまりに書き味良いのでこれも差し上げます】といって【ペンタックス オート110ズーム】をくださった。今まで200台以上のカメラを使ったが110方式だけは使った事は無い。しかも最高峰のモデル!いやぁ、申し訳ない・・・と思いながら天にも昇る心地じゃった。

2006-04-23 ATENA 緑 002 家に帰ってさっそく万年筆を握ってみた。キャップを挿した姿がこれほど美しい万年筆は少なかろう。今までの丸善モデルよりは若干短いが、それがまたバランスが良い。Short Onotoのようで惚れ惚れする。ペン先の彫刻もすっきりしている。通常は真ん中に入る【14K-585<M>】の刻印が写真の上側のサイドにある。これは斬新。太さの表示を横にする例は多いが、金含有量表示を横というのは珍しく、拙者の記憶には無い【もっとも記憶中枢が損傷中?じゃが】。

 書き味はやや硬めで、rigidな筆跡を残すのにはこの上ない。パイロットの10号ペンに限っては、BやFよりもMの書き味が好きじゃ。気を引き締めて文章を書く際にはどうしても【パイロット・10号・M】を引っ張り出してしまう。新旧の10号ペン先を並べて書き味を比べて見たい誘惑に駆られてきた。今日の午後はそれに費やしてみよう。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(21) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月22日

パイロット 革巻軸 ちょっと不得意?5

 本日はPilotの革軸じゃ。こちらは革の処理は得意では無いらしく、キャップも胴軸も貼り合せた場所がはっきりとわかる。写真では裏側になるので写ってないがな。

2006-04-22 Pilot 革巻 001 クリップも何となく安っぽい鍍金じゃ。だが革自体はなかなか良い!・・・・と思ったが、あまりにも規則的な模様なので怪しい気もする。型押しかも? ここはぜひ革の専門家にみていただくとしよう。

 首軸と胴体とが同じ色というのは統一性があって良い。ここはやはり意外性よりも統一感が重要じゃ。でないと飽きがはやいからな。

2006-04-22 Pilot 革巻 002 ペン先は18金のF。小さなペン先なので書き味に期待はしてなかったのじゃが、多少調整すれば驚くほど気持ちよく書けるようになる。ペン先の先端が密着している状態でもインクフローは悪くない。本気で調整したらすばらしい万年筆になるじゃろう。

 
おそらくは手帳に書き込むような場面を想定して作られたのだと思うが、重さから考えて机でのちゃんとした筆記にも十分使える。重さは18.2gで軸は金属に革を巻きつけている。

 ちなみに昨日のプラチナの革軸も金属軸で21g。キャップレスは18.7g、FERMEは10.1gじゃ。作られた時期はミニ万年筆全盛期ではないかと思われる。10g程度の万年筆が跋扈するなか、ズッシリとした細軸は高級ラインだったのじゃろうな。

 個人的な好みでいえば、もう少し淡いグリーンであって欲しかった。購入したのは銀座のデパートの【懐かしの万年筆フェア】のような場面。10年以上前になるなぁ。

   
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月21日

プラチナ 革巻軸 アマゾネス?5

 この万年筆はバイブルに出てくるプラチナ・アマゾネスに良く似ている。そもそもなんでアマゾネスという名前なのか?まったく意味がわからない。アマゾンにでもいそうな蛇の模様に似た革を使った万年筆だし、男性用というには細い。そもそも蛇革の万年筆が好きなのは女傑に違いない・・・なら【アマゾン】と【女傑】から、アマゾネスとな名付けよう!なんて軽いノリで付けられたような製品名。

 プラチナ・#3776は、【日本一の富士山の標高にちなんで、日本一の万年筆を目指す!】という崇高な意味のある名称じゃ。はて【アマゾネス】とは?と問いたくなる。ひょっとしたら深い意味があるのかもしれないが一般人には想像がつかん。

2006-04-21 プラチナ アマゾネス 001 このアマゾネスのすごいところは、軸にもキャップにも革を繋いだ形跡が見えないこと。15倍のルーペで15分ほど眺めたが、まったく判別できない。とはいえ、繋いでいないわけは無い。そこで、ルーペを軸の横から眺めるようにすると、模様に添って革を薄く切り【というよりぐ感じじゃ】、それを丹念に糊で貼り付けていっていることがわかった。しかも確認途中でふと目を離すと繋ぎ目を見失ってしまうほど精巧。まるで偽札作りのような丹念さで繋いである。

 人件費が安く手先の器用な職人さんがいっぱいいた時代だからこそ出来た製品じゃな。今ではとてもコストがかかって出来ない。現在革で軸を作るとすれば、セーラーのダックスやMontblancのボエムのように【XXXX】という形で縫い目を入れるしか無い。この方が剥がれる心配がないので安心じゃが、やはり繋ぎ目というのは興ざめじゃ。プラチナはプラチナ・シープという革巻き軸で一番売れたモデルを持っているので、革の処理も一流! 手馴れたもんじゃ。

2006-04-21 プラチナ アマゾネス 002 この万年筆は【世界の万年筆祭り】のプラチナ・コーナーで購入した。ずいぶん前じゃな革の色と軸の色があまりにマッチしているので一目惚れじゃった。

革巻き軸は万年筆に興味が無い人には非常に高価に見えるらしく、従兄に万年筆コレクションを見せた際【これが一番高いでしょう!】と言われた。もちろんメーカー名も知らないでの回答。

 そう言われてみれば天冠にも尻軸端も同じ革で飾ってある。本当に手がかかった万年筆じゃ。実際の値段は拙者のコレクションの中では最も安いのじゃがな。
  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(12) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月20日

プラチナ #3776 石垣5

 セルロイド製の万年筆の本来の作り方は、セルロイドの薄い板を丸めて筒を作り、それを加工するものじゃ。削り出しと比べて材料代が少なくて済むので昔から使われてきたが、今では筒に加工する技術がだんだんと無くなって、削り出しをするところが増えた。イタリア製などは全て削り出し。中屋も削り出しじゃ。

2006-04-20 プラチナ 石垣 001そんな中でプラチナの#3776セルロイドシリーズは、今だに巻いたセルロイド軸を使っている。まるで技術を誇るかのようじゃ。筒に加工するからには、模様があれば繋ぎ目が出来てしまう。これを嫌う人は削り出しに行ってしまうが、技術の伝承を確認するには巻き軸の方が面白い。

 上の写真では繋ぎ目が良く見えるようにしておいた。軸の真ん中に模様が不連続な線がある。これが繋ぎ目じゃ。この繋ぎ目が書くときに見えると興ざめじゃ。その点、下記左側の写真には、上から見た場合には繋ぎ目が見えない。

2006-04-20 プラチナ 石垣 0022006-04-20 プラチナ 石垣 003



 こういう状態だと書く際にストレスは感じない。どこに繋ぎ目があるかといえば、真横じゃ。右側の写真に真横に模様の不連続線が見える。この位置は完全に手の中に隠れるので絶対に見えない。

 購入する時に散々調べて不連続線が目立たない位置にあるものを購入した。書き味には無頓着でも模様にはこだわる。特にセルロイド軸はな。

 ところで、この#3776セルロイドはペン先とペン芯を昔のものに変えてある。ペン芯はエボナイト製で、ペン先は14金の極太ニブ。実はプラチナ製のプラスティック製ペン芯は、昔のエボナイト製ペン芯の一部と互換性がある。うまくマッチすれば、現行軸に昔のペン芯、ペン先を装着出来る。

 この極太ニブはスリットを思いっきり拡げているので、プラチナ・カーボンインク・カートリッジと組み合わせると、ドロドロヌラヌラの書き味になる。太字好きにはたまらない書き味じゃ!
  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(25) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月19日

ギプスの上半分取り外し5

本日、ギプスの上半分を切除した。下半分を包帯で足に縛り付ける形になった。お風呂に入るときには取り外せるようになったので、やっと足の裏を洗える。

来週には、義足?というか歩行補助器具をつけて歩けるようになるとか。本日は、その型取りを実施した。

義足屋さんが、サランラップや石膏の上にさらさらと文字を書いている。なつかしい色じゃ。スワン・スタビロのダーマト?と思ったのじゃが、ナイフで削っている!ダーマトは削らなかったような気がしたが・・・最近の事情に疎い・・・
スワン・スタビロ製であることは確かじゃ。手に持って確かめたので。

  
Posted by pelikan_1931 at 20:35Comments(17) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 情報提供 

プラチナ・グラマー用バランサー5

 大勢の万年筆愛好家の方々との交流を通じて気付かされる事は多い。書き味にこだわる人、軸の長さにこだわる人、軸の重さにこだわる人、そして軸の重心位置にこだわる人。

 今回はそういう人々が施した改造の中で、最もシンプルで効果抜群というものを紹介しよう。カートリッジ用バランサーとでも言うべきものじゃ。

2006-04-19 プラチナ グラマー 001 利用者はプラチナ・グラマーの愛用者。中屋のモデルには【バランサー】を入れて重さや重心位置を変えられるものもある。また仙台大橋堂のモデルには金リングの位置や個数で重心位置を変えられるモデルがある。しかし、カートリッジ式のグラマーでそれを実現するとは驚きじゃ!
2006-04-19 プラチナ グラマー 002
  使うのは左のような切れ目の入ったリング。ホームセンターなどで販売しているらしい。これをごっそり買ってきてカートリッジにはめ込んでおく。

  リング一個の重さは0.943グラム。従って7個付ければ6.6グラムになる。プラチナ・グラマー自体が25.5グラムなので、7個装着すれば、実に25%以上も重くなることになる。通常10%重さが違えば書き味も激変する。25%以上も変わればまったく別の万年筆に生まれ変わる!

 では、どうやってこのリングを使うのか?下の写真のようにカートリッジに差し込むのじゃ。カートリッジのどの位置に嵌めるかで重心位置も微妙に変わる。実に面白い!

 この方式の唯一の欠点は、時間がかかること。一個嵌めるのに1分ほどかかる。気持ちの良い状態を確認するには装填してみなければならないが、その後で位置の微調整をしようとすると、インクが垂れる。従って一度良い位置を見つけたら、その位置を代々引き継いでいかねばならん。拙者の場合はスキャナーで撮影して記録しておる。

2006-04-19 プラチナ グラマー 0042006-04-19 プラチナ グラマー 003

 

 カートリッジはヨーロッパ製ならばたいていこのリングは嵌ると思うじゃろうがそうでもない。口の設計は同じでも反対側の太さは様々じゃ。従って銘柄にあわせてリングを押し込む際の力の入れ具合が変わる。非常にきついものもあれば、スーっと入るものもある。

 書く事を急いではならない。書くまでの工程を楽しむのも一興じゃ。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(8) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月18日

プラチナのミュージック・ニブ 【その1】5

 30才のころ、1年間の異業種同部門交流研究会に参加していた。会社のお金で就業時間中に他社の同部門の人と集まって研究会を実施し、1年間の仕上げに共同執筆で論文提出が義務付けられていた。通常は月に1回、5時間の会合じゃが、論文の提出期限が迫ってくると月2回になったりする。都合15回ほど(合宿も含めて)交流会を開催した。

 業種は違えども同じ仕事をしている人の集まりなので、悩みはまったく同じで、非常に話が弾んだ記憶がある。WAGNERはどうか?職業も年齢も性別もイロイロ、唯一共通しているのが【万年筆に夢中】ということ。悩みを共有しているのではなく【悦楽を共有】しているので、よりいっそう盛り上がる!良いですぞぅ!

 その異業種同部門交流研究会では毎回議事録を取った。当時はワープロなんて一般的ではなかったので、書いた議事録がそのままコピーで出回る。従って若手で読みやすい字を書き、まとめが上手な人が選ばれ、毎回議事録を取ってくれた。

 彼が議事録を取っている様子を見ると、万年筆で書いている。しかも横細、縦太の字で非常に読みやすい。紙の一番上に書かれた【議事録】というタイトルは、斜め線をほとんど使わないほれぼれするようなイタリック調の文字で書かれていた。聞けば楽譜を書く万年筆で書くとか。会社でも若手なので議事録を取る係りにされることは多く、慣れていると豪語していた。彼のすばらしいところは議事録を取ってはいても、ちゃんと議論に参加していたこと。当初20人くらいいた研究会が組織変更や転勤で最後は6人くらいまで減り、論文執筆は泣きそうだった。なんとか入賞をいただいたのも全て彼の綿密で読みやすい議事録のおかげ!と皆で感謝したものじゃ。

2006-04-18 プラチナ Music 001 彼が使っていたのが、このプラチナのミュージックじゃ。かなり使いこまれていたが間違いない。当時の複写機は青字ははっきり出ない事もあって議事録は黒色と決まっていた。彼は当然カートリッジを使っていたが、必ずスペアインクを1箱持ち歩いていた。

 実はこの事実が根底にあって拙者が万年筆を買おうという気になった。あの【うまくはないが読みやすい字】にあこがれてな。彼は【この楽譜用の万年筆で書くと下手な字がちょっとはマシに見えるんです】と言っていた。

2006-04-18 プラチナ Music 002 ペン先を拡大してみると、スリットが斜めに2本入っている。上のスリットはハート穴のやや下にずれているのがほほえましい。ハート穴もスリット切りも通常の自動化工程では出来ないのでおそらくは手作業。1万円程度の万年筆に手作業のペン先というのは非常にお徳じゃな。

2006-04-18 プラチナ Music 003 このプラチナのミュージックが他社のミュージックと大きく違うのはペン先の厚さが異常に厚い事。真横から見ると左のようになっている。
イリジウム近辺の厚さはエラの部分の5倍もある。ハート穴近辺もけっして薄くない。結果として非常にガッシリとした字が書ける。ミュージックペンというと、ペラペラの書き味になりがちじゃが、プラチナのミュージックはガッシリとしていて、むしろ通常の太字としても非常に魅力的。いまでは伝説になったプラチナ・スクリプトには及ばないが、このミュージックも相当すごい。彼の性格からして無造作に選んだのではないはず。おそらくは各社のミュージックを試して、自分に一番合ったものを選んだのじゃろう。

 ふと彼に会いたくなった  ・・・ 万年筆は思い出も増幅してくれる ・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(21) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月17日

父の遺品 FERME5

 拙者の父親は大学を出るとすぐに【満州銀行】に就職した。足が速かったので100メートルの満州記録を作ったことがあると自慢していたが、ほんとうかどうかはわからない。

2006-04-17 FERME 001昭和23年にシベリア抑留から帰ってからは、自宅近くの会社に勤め、ずっと経理一筋で専務までやった。畑仕事が趣味だったので野菜も果物も全て自給自足。

 父は帰宅して農作業をやってから、よく帳簿をつけていた。いわゆる仕事を自宅に持って帰っていたのだろう。算盤は有段者だったので、暗算も出来たのじゃろうが、必ず最後は玉をはじいて検算していた。

 その記帳に使っていた万年筆が写真のFERMEのSofyニブ。非常に筆圧が低く、ペンを押すのではなく、紙面から引くように字を書いていた。Parker 75のまん丸イリジウムの付いたMニブも持っていたが、宛名書きくらいにしか使っていなかった。まったく物に執着せず、同程度の機能なら必ず安い方を買うタイプ。見栄なんてものから最も遠い存在じゃった。会社では恐かったらしいが、自宅ではよく母に怒られていた。拙者は家庭とはそういうものだと思っているので、現在まったく違和感が無い。

 カートリッジはプラチナ製を使っていたので、ずっとプラチナ製の安い万年筆だと思っていたが、父の没後に遺品を整理していたら、この万年筆が出てきた。FERMEについて何も知らなかったので、とりあえず捨てないで取っておいたのじゃが、ペン先はMontblancが作ったという噂は聞いていた。

 【万年筆の達人】によればFERMEは大森の十全社の後藤社長がMontblancと交渉してペン先を作ってもらい、FERMEブランド売り出したらしい。ベースとなったニブはMontblancのNo.22ということで、比較してみた。

 No.22というよりもNo.642とかのニブに似ているような気もするが、イカペンであることは間違いない。ペン先にはSoftと書いてあるが、Softというよりもイカペンの弾力を正確に再現したもののようじゃ。

2006-04-17 FERME 002
 一番の違いはペン芯。No.22のペン芯は流石に良く出来ている。インクをストックする機構と、空気を通す部分がうまく作り分けられている。一方のFERMEのペン芯の構造は、スリットこそ2本あるものの、ミニ檸檬と同じようなつくりでインクフローがやや悪い。

 これは極細好きの日本人にあわせて、わざとインクフローを悪くする手段かもしれない。それにしてもよく似ているペン先じゃ。十全社にはまだ新品が置いてあるらしい。一本は買っておいて損は無いかも知れんな。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(18) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月16日

ピンクのキャップレス5

 足を骨折したのとあまりの混雑のため、今回のペントレでは自分用の万年筆は一本しか購入出来なかった。それも終了の間際。それが今回紹介する【ピンクのキャップレス】じゃ。
 
2006-04-16 Capless Pink 001
 拙者が中学生になったお祝いに父が買ってくれた【パイロット・キャップレス黒軸】と色違い。こんな色が当時発売されていたのだろうか? 田舎では一本2000円の万年筆は非常に高価で、キャップレスを持っているのは一学年で2人だけだった。また女の子が持つには大ぶりだったので持っている女子中学生はいなかった。数学の先生が黒軸に金鍍金の3000円のを愛用していたのを覚えている。

2006-04-16 Capless 袋入拙者が持っていたのは左のモデル。これは未開封のMINTモデルで、数年前のペントレでユーロボックスのブースで購入した。緑軸に金鍍金のBニブ付も同時に購入した。初めて使った本格的万年筆ということで、今でもキャップレスに出会うと心が躍る。ノックを強くしすぎると、いつまでたってもペン先が固定せずイライラする。なれないと使いこなせないというところも気に入っていた。

2006-04-16 Capless Pink 002 これはペン先の拡大写真。New Caplessになる前の最後のCaplessである【NAMIKI Vanishing PointのイリジウムはMontblancのKugelニブのように上に巻き上がっているが、このニブは真っ直ぐじゃ。Vanishing PointのニブがKugel状(特にBは顕著)なのは、ノックしてシャッターをペン芯が押しながらペン先が前進する際、イリジウムがシャッターに当たり、インクがシャッターに付着し、それがシャッターの金属部分につく事によって錆が発生するのを防ぐためと聞いたことがある。ピンクの時代から、緑に至る間に数え切れないほどの改良が加えられたCapless! 

2006-04-16 Capless 緑 最終品 拙者はなつかしさではピンクの時代のCapless。書き味とバランス、仕上げのよさでは【NAMIKI Vanishing PointがNo.1だと考えている。漆軸など魅力的なものは数多くあるが、ノック式の万年筆は実用品じゃ。実用として考えて最高の物と言ったらやはり【NAMIKI Vanishing Pointじゃろう。WAGNERにもファンは多い!

 この【NAMIKI Vanishing Pointのニブはイリジウムの付き方からして、特殊ニブの一種と考えて良い。同じような特殊ニブにはジャスタス、ミュー、エラボー【米国名称:FALCON】がある。そしてミューの元となったのがParkerの軸一体型モデルの名称はFalcon。おいおい!ParkerとPilotで同じ商品名使ってるぞぃ!こんなの良いのかなぁ・・・?

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月15日

【号外】 訪問者数へのインパクト5

2006-04-15 訪問者数推移これは、拙者がblogをはじめてから昨日までの、ユニーク訪問者数の推移。ある日にアクセスした人のIPアドレスの重複を省いたものを1日あたりのユニークユーザ数と定義し、その過去一週間の(1日あたり)平均値の推移。従って変化はかなり丸められている。Livedoorから提供される訪問者数には携帯電話からのアクセスも含まれるのでそれは排除した。Logを自分で分析しておる。

丸められてはいても影響は顕著! ミニ檸檬発売と同時に比較記事を投稿したのじゃが、それと同時にアクセス数が2倍以上に跳ね上がって、それが継続している。ミニ檸檬を契機として拙者のblogの存在を知り定期的に訪問するようになった人が増えたのじゃろう。軽い乗りで長期間読めるほど面白おかしくは作っていないので、本当に万年筆が好きでないと続かないはず。当然ミニ檸檬発売後、離れていく人も多かったはずだが、それを補填したのがGoogle等の検索エンジン経由で見つけた人。その割合が均衡していたようじゃが、趣味の文具箱 5 にBlogのIDが公開された事によって、また一段読者が増えた。

 趣味の文具箱 5 ではBlogのIDが掲載されたのでそれを打ち込んでたどり着いた人が純増分。ミニ檸檬の際には検索エンジン経由で増えた人だけの影響。

 これからわかることは、魅力的な製品を情報不足状態で発売すれば、ものすごい勢いで顧客をHPに誘導することが出来るという事。そして、わざわざ検索してまでも・・・とういう人でもHPアドレスが出ていれば、見てくれる人もいるということ。この場合には記事自体が興味を引かねばなるまいな。

 良い商品、良い記事・・・これさえあれば、お金をかけなくとも売れていく!ということの良い例じゃろう。結果があまりに顕著じゃったので号外じゃ!

 トラックバックに拙者の過去のミニ檸檬関係の記事を入れておいた。なんと15編もあった!

  
Posted by pelikan_1931 at 10:45Comments(12) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 情報提供 

Montblanc No.225 不幸な時代の逸品5

 現代のMontblanc好きに絶大なる人気を誇るのは、

50年代 No.256
50年代 No.146
60年代 No.84 / No.74 / No.82 / No.72
90年代 ヘミングウェイ
70年代 No.149

 というところじゃろう。これは別にアンケートを取ったわけではなく、身の回りにいる万年筆好きの方々の想いを総合して拙者がつけた順番じゃ。従って拙者が好きな順番とはかなり違う。

 拙者が順番をつけるとすれば

2002 限定品 F. Scott Fitzgerald  【器具無し分解可能】
1999 限定品 Marcel Proust 【長さと重量のバランス最高】
70年代 No.149 【ペン芯】
70年代 No.146 【重心位置】
70年代 No.227 / No.225 【これぞ万年筆というフォルム】

 となる。50年代は戦後すぐということもあり、素材的に安定感が無い。クラックが入ったり、痩せたりする。軸派の拙者としては、それが悲しい。書き味については年代にかかわらず、どうとでも調整できるし、それほど書き味にこだわる方でもないし、そもそも万年筆で字を書く機会は極端に少ない。書いている時間の100倍は調整/改造している時間じゃからな。

2006-04-15 Montblanc 225 左がMontblanc No.225のBニブ付。良く見ると回転吸入式であることがわかる。尻軸もキャップトップもクリップも60年代の2桁番シリーズよりは簡素化されている。人件費の高騰を出来るだけ製品価格に反映させないための苦肉の策じゃろうな。

 骨折して以降、人生観とともに万年筆に対する想いも多少変わってきた。鍛錬したニブが弾力があって良いとかへったくれとか能書きを言っていたのじゃが、その時代その時代のメーカーの判断を受け入れようと考えるようになってきた。

 この3桁シリーズは客観的に見ればペン先ユニットのつくりは良くない。Montblanc社は1977年にダンヒルに過半数の株を握られ、1985年に完全に買収されている。このNo.225は1971年から1973年の3年間だけ作られている。Montblancが苦闘し始めていた時代だったのではないかな?

 このNo.225のペン先ユニットはペン先にダメージがあった際に修理して使う構造にはなっていない。ユニット毎交換する方式じゃ。ペン先は平べったい割りに書き味は硬い。ボールペン世代の増加とともに、2桁番台ニブの弾力自体にクレームが来たためじゃろう。ペン先の中間から後方をペン芯に食い込ませている。これによってペン先の反りは減り、結果として弾力も減る。

 しかし万年筆の書き味には無限のバリエーションがある。拙者が使ったMontblanc最高のEFは、実はこの3桁番台のものだったし、写真のNo.225についているBニブは野太い書き味を提供してくれる。

 そして何より非常に万年筆らしいフォルムをしている。拙者が小さいころからなじんでいる万年筆の形は、実はこういう角張った上下を持つもの。No.149を初めて見た時は【髭剃りか?】と思ったほど違和感があった。

 最も好きな点は後ろに挿した際にキャップがぐらつかない点。最初に使った本格的万年筆がル・マン100だったせいもあり、キャップがぐらつく万年筆では落ち着いて字が書けない。その点、キャップが深く挿さるNo.225は非常に好ましい。美人じゃないが働き者という感じかな。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月14日

正体不明のMontblanc PIX その25

 記事のタイトルに【その2】とある。では【その1】はいつだったのか? それは昨年の10月13日。トラックバックを参照されたし。10月のそれは金属軸ながら、いかにも古色蒼然としたペンシルらしい形状をしていた。今年のペントレに並べていたら、著名なペンシルコレクターから【お嫁にください】とのお申し出があり、あっさりと嫁いでいった。

2006-04-14 Pix 1 それと比べると、こちらのPixは非常にモダンな感じがする。残念ながら【Collectible Stars】には記載が無い。この六角形の軸が非常に持ちやすくて重宝している。実はこれもイタズラでペントレに並べていた。ものすごく高い金額をつけておいたので安心していたのじゃが、前述のペンシルコレクターが手に取って悩んでいたのでどきどきしていた。ペンシルは購入した時の価格をほとんど覚えていない。実用として購入するからじゃ。従って【ものすごく高い金額】と思っていたのが、実は【手ごろな金額】だったのかもしれない。相場を知らない物(ブツ)では冒険は出来ないなぁ・・・

 拙者は油性ボールペンはコレクションとして購入する。ペンシルはBPとセットで購入する以外は全て実用。そして万年筆は調整を楽しむ為に買う。万年筆に対する執着心はそれほど強くないので、どんどんお嫁に出すが、気に入ったBPは人目にも触れさせない。ペンシルは実用本位なので、握りやすいものを求めてとっかえひっかえしてきたが、大体好きなものが決まってきた。

 No.1はデュオフォールドの0.92个離撻鵐轡襦これが重くて非常に良い。使いやすさと、思い出が詰まった一本であり、そう簡単には変えられない。

 ところが、ペントレでの危機を乗り切った、この六角形のPixの握り心地の良さがすっかり気に入ってしまい、最近はずっとこちらを愛用している。今までで一番手になじむ軸の形状じゃ。これを純銀で作ったりしたらヒットすると思うがな。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ペンシル 

2006年04月13日

モンブラン No.149 細字再評価5

 振り返ってみると拙者はMontblanc No.149の細字【EF、F】とは相性が悪い。部品箱を覗くと10本以上のNo.149のキャップがある。全てが【EF、F】がついていたNo.149の残骸じゃ。

 昔のNo.149は細さを出す為にペンポイントを二枚の円盤のように研ぎ、ペン芯と反対側を平らにカットしたようになっている。しかも円盤はスリットの両側を丸めている。紙とは円周上の一箇所で接する。2本の針を束ねて書くような感じ。

 この場合縦線は非常に小気味良く引けるが、横線は紙をエグルようになってしまい、縦横の筆記感覚がかなり異なる。未熟なころの拙者はこれを接紙面積を増やすことによって解決しようとしていた。

2006-04-13 No.149 1すなわちサンドペーパーの上で接紙面を削り後でそれを丸めるという方法じゃ。通常の太字と同じ調整。

ところが、この方式では横線がそれまでより太くなってしまう。基本的には細字であっても横線の方が細くあって欲しい拙者としては困る。悩んだあげく色々やって収拾つかなくなり、怒りが頂点に達し万年筆にやつあたり!というのを繰り返していたわけじゃ。

 最初にNo.22の極細を使った時にはビックリした。極細字が軽やかな抵抗感を持ってヌラヌラと書ける!まさに絶品!しかし安っぽい軸は拙者の好みではない。この書き味をNo.149で実現出来ないか?とまたまた実験を続けてしまった・・・最初に出合った2桁番がNo.84とかNo.74じゃったらこういう事にはならなかっただろう。

2006-04-13 No.149 2 
苦い経験が続いたせいか、今でもNo.149の細字の調整は苦手。いや・・・苦手だった(過去形)。

未使用で何の調整も施していないNo.149の【F】をペントレに出したが売れないで戻ってきた。過去のペントレを含めてもNo.149が売れ残ったのは初めて。どうしてかなとインクを入れて書いてみたら・・・・なつかしい【F】の書き味!

 昔何本も調整に失敗したやつと同じ書き味じゃ!2週間ほどそのまま使ってみた。最近は書き味に多少は肝要になってきているので、それなりに楽しめたが、普通の人はがっかりする書き味じゃ。そこで久方振りに調整を!

 写真のようにスリットの無いペン芯。70年代前半のもの。その後切り割りのあるペン芯に移行する。この時代のペン芯はシンプルで好きじゃ。もちろんエボナイト製でインクとのなじみも良く、インクフローも良好。

 経験を積んだ今となっては調整は簡単。スリットを拡げる。接紙面をかせぐ為にサンドペーパーで斜めに削る。削られた前後を丸め、再び円に近い状態に研ぐ。ただしエッジは丸めない。金磨き布でおまじない。15000番のペーパーの上にインクを垂らし、その上で微調整。

 細字の場合は15000番を使っても書き出しでインクがスキップする現象が少ないので使うが、太字を15000番で仕上げをするとインクスキップが起きたり、滑るような書き味になる。いわゆる【不味い書き味】になるので要注意!

 この状態で筆記してみると・・・ああおいしい! この当時の穂先が細くてしなりがあるペン先から、まるで2桁番のような書き味でインクがにゅるにゅると出てくる。文句なし! これでこいつも成人したなという感じ。この状態でペントレに出してやりたかったが、前日の骨折で調整も何も出来なかった・・・ゴメンな・・・

 ということで再び綺麗に洗ってペンケースに入ることになった。拙者は日常使いで細字は使わない。EFなら先日紹介したWatermanを使う。それ以外はBBとかクロスなど太字系をさらに太く調整したものばかり。


 今回のNo.149 細字調整の成功によって、やっと苦手意識が無くなった。今後は拙者の【No.149のキャップコレクション】が増えることもないじゃろう。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月12日

伝説のセーラー プロフィット 80 その2 ペン先の変遷

2006-04-11 Sailor 2  元々セーラーのProfit 80には18金のペン先がついていた。そしてあまりに高価な為、かなり長い期間売れないで店頭に残っていたように思う。メーカーに返品されたものも多かったのではと想像する。

 その後、Profitの主流が21金になり、長刀やクロスポイントが出現して以降は、Profit 80のペン先も21金製の特殊ペンをつけて、ペンクリ会場で売られるようになった。そこで人気が沸騰したのじゃ。川口さんの有名な【これが最後の一本!】攻撃にあえなく轟沈した人も多いのではないかな。

 実はProfit 80についていた18金ニブはすごく良いものだったらしい。一度川口さんのProfit 80 with 18金 H-Fを試させてもらったことがある。あれは・・・・

 第一回目の【世界の万年筆まつり】の会場でのこと。第一回目だけは万年筆倶楽部【フェンテ】もブースを出していた。目的は万年筆初心者に興味を持ってもらうため。万年筆の買い方を指導したり、インクの楽しみ方、手帳の選び方、関連書籍の紹介に加えて、簡単なペンクリもやっておった。拙者も期間中に2日ほど休暇を取得して参加した。

 ある時、【万年筆の調子が悪いんですが、直してくれませんか?】という聞き覚えのある声。顔を上げると川口さんと森山さんが目の前の椅子にすわってニッコリ微笑んでいる。さすがに【ほほう、見せてみんしゃい】とは言えず、談笑するのみじゃった。

 その時に川口さんが書かせてくれたProfit 80 18C H-F付が、今までで一番書き味の良い細字!これには仰天した。もう一度遭遇したいものじゃ。

2006-04-12 Sailor Nibこれが現在ついている【初期クロス】じゃ。ジュニアがクロスを作るようになって以降は【クロス・ズレ】と呼ぶ。一般的には後者の方が引っ掛かりが無くて良いが、Profit 80は軸が短め、キャップが太めなのでどうしても首軸に近い位置を持つ方が安定する。その場合、【クロス・ズレ】じゃと筆記角度が合わない。従って【初期クロス】を装着し、ペン先におまじないをかけて絶品とした。

 クロスの調整には拙者の得意技である【金磨き布8の字旋回】が出来ない。やるとクロスの切れ目に繊維が大量に巻き込まれて酷いことになる。従って別のおまじないが必要となる。

 セーラーの大型Profitのペン芯は秀逸な設計じゃ。従ってクロスのように大量にインクを消費する場合にもインク切れはほとんど無い。エンペラーの効果も【ささやかな呪文】程度じゃ。キングコブラ・裏クロスをエンペラー無しで使っていたがインク切れは皆無じゃった。

 現在、このProfit 80 + 【初期クロス】のコンビに嵌っている。それにつけても大型コンバーターが欲しいのぅ。今年の限定品は回転吸入式じゃとの噂あり!期待しているぞ!
  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(16) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Blog紹介 

2006年04月11日

伝説のセーラー プロフィット 80 その1 【軸について】 5

 拙者がセーラーのProfit 80を入手したのは銀座三越デパートの万年筆売り場。発売前からボールペンとのセットを濃淡2セット予約しておった。1セット10万円だったかな?

 発売は1991年。そうヘミングウェイが発売される前年じゃ。まだ限定品がもてはやされる以前じゃし、国産で10万円のセットがそう売れるわけもなく、アメ横でも相当長くショーウィンドウの飾りになっていた。

2006-04-11 Sailor 1なぜアメ横ではなく銀座三越だったか?販売員がけなげでかわいらしかったから。当時、ここではプラチナ担当の女性もセーラー担当の女性も非常に対応が良く、お願いした事は決して間違わず果たしてくれた。こういう対応をされると、多少は売上げに貢献してあげたくなるではないか。安く買うより、気持ちよく買いたいという気持ちが強い時代じゃった。そういえば、最初の転職の年じゃな。

2006-04-11 Sailor 2 軸色は薄いものと、濃いものとがあった。写真のものは濃いほうに分類されるものじゃ。拙者は濃い色の方が好き。ペン先の評価は後日に回して、今回は軸の評価をしてみる。

 当初、軸にはクリアラッカーのようなものが塗られており、ピカピカじゃった。それで満足しておったのじゃが、長原さんや川口さんに艶消し版を見せられるとそちらの方が良いように思えて、ある日川口さんに、艶消し処理をお願いした。なんと翌日には終了していた。聞けばサンドペーパーで丁寧にクリアラッカーをはがしていくのだとか。

 一気に2本も艶消しが出来たので、悦に入って軸をスリスリしていた。とみるまにまた艶が出てくるではないか!今度はクリアラッカーの艶ではなく、ブライヤーの艶じゃ。しかし、クリアラッカーとまったく見分けがつかない。ただクリアラッカーのままでは経年変化が見られないが、ブライヤーの地肌が光る場合には経年変化が楽しめる。長い間ペンケースに入っていたのじゃがDahliaしゃんのBlogを読んでたまらなくなって引っ張り出してきた。やはり軸のしっとり感は良い。

 実際には同じブライヤー軸でも、クリアラッカーを除去した後で、手の脂で再度艶が出るものと、二度と艶が出ないものがある。拙者の手元を10本くらいは通過して行ったが、4本は艶が出ないブライヤー。手の脂がついてもマット状を維持するのじゃ。

 拙者は再度艶が出るほうが好きで、手元にあるのは艶が出るタイプ。艶があるのに経年変化が楽しめるというところが気に入っている。

 厳しく言えば、Profit 80は使いやすい万年筆ではない。後ろにキャップを挿した場合、キャップが安定せず抜けやすい。今回もスキャナーで撮影しようとしてキャップを後ろに挿した状態でつまんで持ち上げたところ、キャップが抜けて軸がペン先から真下に落ちた!あわてて手を出したら、折れた足首を捻りそうになった。幸い、落下したところにソフトタイプのペンケースがあったので大事には至らなかった。MontblancのSoltiもそうじゃが、キャップを後ろに挿した際にグラつく万年筆は信用出来ない。特にブライヤー軸は強くキャップを挿そうとすれば軸に傷をつけてしまうので最悪。従って拙者はPrifit 80よりも純銀軸のCP7の方を評価している。

 Profit 80はもう少し軸が長いと良いな。キングプロフィットの大きさでブライヤーだったら最高じゃ!もちろん、キャップを挿した時のおさまりが良いという前提。

 思い立ってNo.149、No.256、No.146とともに4本挿しのペンケースに入れてみた。やはり圧倒的にProfit 80は美しい。工業製品としては未完成じゃが、それを補って余りある美しさじゃ。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Blog紹介 

2006年04月10日

Pelikan 社史 と 闘病日記 その155

 長らく続いたPelikan社史からの写真掲載も今回が最後となる。社史自体には他にも写真はあるが、今までの物と比べてインパクトが無い。今回の写真掲載を最後とする。そして最後の写真は大きな疑問を含んでいる。

★その前に闘病日記を少々

 骨折したのがペントレ前日(3月17日)の午前11時ころ。本日で3週間と3日になる。先週の土曜日(4月8日)に整形外科でギプスを外し、怪我の状況を確認してから、より小さなギプスに交換した。右足を骨折しており、足の外側のくるぶし辺りが痛んでいたので、てっきりそちら側が骨折しているのだと思っていたが、骨折しているのは足の内側の骨。右側が痛んだのは、落下した際の外傷がギプスで擦れていたのと、靱帯に多少ダメージがあったから。衝撃で骨折して、周辺のダメージがゼロということはありえないらしい。

 ギプスをしている時には、右足をついて立っていることも出来た(体重移動は無理)のじゃが、ギプスを外していた数分間はと妙に心もとなかった。

 今後の予定じゃが、4月19日にギプスを外して、歩行補助器具の計測を行い、またギプスをする。一週間後の4月26日には歩行補助器が出来上がるので、それを装着して歩行練習開始とか。あと17日間弱は松葉杖の生活じゃ。特に今週は雨の確率が高いので憂鬱。傘を差して松葉杖は使えんからな。

 風呂でまじまじと確認して見たら、右足のふくらはぎだけではなく、太腿もかなり細くなっている。たった3週間で・・・・・
 筋肉勝負のスポーツ選手などの場合、回復後の筋トレで太ももの太さを回復するには相当の運動が必要じゃろうな。拙者は歩くだけなので大勢に影響ないが・・・

 松葉杖の使い方じゃが、自宅内とそれ以外で使い方を変えておる。なんせ手の腹が一番痛い。既にタコも出来ている。そこで室内では、折れている右足と両方の松葉杖を同時に踏みだし、左足を右足と同じ位置まで持ってくる。体重を左足で支えながら、右足と松葉杖を前に出す・・・という繰り返しで前進する。既に右足で20%程度は体重を支えられるので、こうすることによって手のひらの負担がはるかに少ない。スピードは落ちるが室内で急ぐこともあまりない。

 一方、室外ではスピード勝負なので、左足と両方の松葉杖で体重を支えながら前進する。右足は後ろに跳ね上げている。これは両方の腕で全体重+荷物を支えることになる。腕立て伏せしながら前進するようなものなので、せいぜい50mも進めば呼吸が乱れ、手の腹が痛くなり、しばらく休憩となる。

それでは、最後の写真じゃ!
2006-04-10 Pelikan
 これはFritz Beindorffの執務姿。Günther Wagnerの後を継ぎ会社を大きくした。Peikan社の歴史上、最も有能な経営者!ところが、この写真を見て、不思議な事に気付く。机の上には書類が乱雑に拡げられている。この社史では、全てを整えてから撮影する方法がとられているが、この写真では逆に不自然に散らかっている。そして何より、文具関係の会社の代表者なのに、机の上に筆記具もインク壷も置かれていない。

 Fritz Beindorff氏は、この写真撮影の時には既に、決裁行為は一切行っていなかったのじゃろうか?少なくとも椅子から手を伸せば届く距離には万年筆は存在しない。不思議な事だらけの社史じゃが、最後に大きな疑問を残してくれた。はて、皆さんの、この写真に対する推理はいかが?

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(14) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 情報提供 

2006年04月09日

古山画伯と万年筆の絵5

 【4本のヘミングウェイ】、【万年筆の達人】を書いた古山さんの絵は、万年筆にプラチナ・カーボンインクを入れて下絵が描かれているので有名じゃが、絵自体に万年筆、あるいは、筆記具関係の物が描かれているものもある。不定期でいくつか紹介する。

 第一回目はこの絵じゃ!
2006-04-09 古山
ファンテの【でべそ会長】がヘミングウェイを背負っている絵があった。その絵は雑誌に紹介されていた。それを見て、【あ~いうのを、拙者にも書いて欲しい】と画伯に頼んだのじゃ。

 登場する万年筆はおまかせ!ということで。なぜおまかせにしたかというと、万年筆指定で依頼すると、たいていの場合【その万年筆は持ってないから書けない。万年筆がいるなぁ~】ということで、万年筆を召し上げられてしまう・・・という歴史を繰り返しているので、こちらも知恵が付いてきたわけじゃ。

 画伯は拙者の絵の趣味をよくご存知。画伯のシリーズでは【たまご人間】と【板ばさみ】が大好き。そこでその二つのシリーズのニュアンスを含めて、なおかつ拙者を登場させるという形でお願いした。

 なんと拙者が【たまご人間】として描かれておる。拙者が世界一のコレクターということになっている【立体たまご人間シリーズ】では、【たまご人間】は見る角度を変えると表情が微妙に変わる。楽しそうになったり、寂しそうになったり。

 しかるに、この絵に出てくる【たまご人間】には表情の曇りが一切無い。これこそ拙者じゃ!あまり頭良さそうに無く、ぼ〜っと未来だけを夢想している感じがする。実に良い!横幅21.5僂両さな絵じゃが、目が会うと、ふっとこちらの口元がゆるんでしまう。絵ってそういうもんだよな・・・癒し効果がなくっちゃ!

 さて、簡単な質問。この絵に描かれている万年筆は実在する万年筆を忠実に描いておる。万年筆のメーカーと商品名を当ててくだされ!

  
Posted by pelikan_1931 at 07:25Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月08日

EFのすばらしさを教えてくれたウォーターマン5

 1983年に初めて自分用の高級万年筆【ル・マン100 M】を購入後、何本もの万年筆を購入していた1986年ころは地獄のような日々じゃった。使いやすい細字万年筆が欲しい!と感じていたのじゃが、買うもの買うもの書き味が悪い。試し書きではそこそこなのに自宅で書くとガリガリ!たたき折り、粉々に分解するばかりの日々じゃった。

 ある土曜日、伊東屋の万年筆売り場で以前から気になっていた【多少古そうなモデル】を出してもらった。それがこれじゃ。
2006-04-08 Waterman 12006-04-08 Waterman 2

 ランブロー本【バイブル】の293頁の左下隅に紹介されている。正式名称は【Watermina GP Overlay】1975年に発売されたものらしい。何となくNight & Day に似ている。

 単に古そうな作りに惹かれて試し書きしただけなのじゃが身震いがした。それまでのEFとは明らかに違う書き味。当時はそれが何だかわからなかった。いっさい力を入れないでもインクが滾々と湧き出てくる!書いた字も躍っているよう。ニブが薄いので柔らかい書き味だったのだが、当時は何故気持ちよいのかわからなかった。決して安い値段ではなかった(たしか6万円以上)だったが、迷う事はなかった。そういえばまだ金製品には貴金属ということで物品税(15%?)がかかっていた時代。
2006-04-08 Waterman 4
 極上に気持ちの良い字が書けるような気がした。自宅に帰って再度試してみたが、書き味に変化は無い!やった!やっと書き味の良い極細万年筆が手に入った!と喜んでペンケースにしまいこんだ。こんな書き味の良い万年筆は宝物!もったいなくて使えないわぃ!  てなもんです。貧乏性なの
で良いものはなかなか使えない。また予備が無いと使えない。あげくのはては同じものを何本も買う・・・そこで読んでいる貴方!身に覚えのある人もいよう! 【4本の・・・・】なんてその代表ですな!

2006-04-08 Waterman 3 ごらんのように、コンバーターはル・マン 100 以降とは違う形状。カートリッジも昔の型でないと合わない。現行のWatermanの長いカートリッジを挿しこむと軸が締まらない。ところがMontblancのカートリッジを力ずくで押し込むと、軸は何とか締まる。インク漏れも無い。購入以来はじめてインクを入れて使い始めたが、やはり書き味は良い。もちろん自分で調整をするようになって以降、書き味には贅沢になっているので当時ほどの感動はない。しかし、EF万年筆をわたされて、同じ書き味にしてくれ!と言われても100%自信があるとはいえない程度の書き味は持っている。EFとしては極上!しかも未調整でじゃ。実は先日のペントレで、これを紛れ込ませていた。安い値段でな。ただしペン先スリットにイボタ蝋を挟んでいたのでインクは出ない。おかげでお嫁に行かないですんだ。ペントレでは、こういうイタズラを随所でやっている。試し書きに惑わされてはいけませんぞ!これがお嫁に行ったら泣くとこでした・・・

 もし女性に生まれ変わって万年筆を愛でるとすれば、最初にめぐり合いたい一本じゃ。もしこれを最初に手にすれば【万年筆の達人】への道を進む必要は無いじゃろう!


 

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(14) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月07日

Montblanc No.146 悦楽の14Cニブ5

 骨折は順調に回復していると考えている。少々足首を回してもなんともない。土曜日には最初のギプスを外して小さいものに変える予定。何の不安も抱えていなかったのじゃが・・・・

 一昨日、東京は土砂降りの雨。その日初めて傷が痛んだ。骨折した切れ目がわかるような鋭角の痛み。実は今も折れ目に沿って鋭角だがかすかな痛みがある。古傷は湿気が多いと痛む!というのをはじめて体験している。

 松葉杖というのは体重が重いとけっこう重労働。オフィスで机からPrinterまで紙を取りに行くのも億劫。いわんや昼食とかコーヒーとかはとんでもない!ということで、オフィスでは一切の飲食をしない。しかも腕は移動のたびに腕立て伏せを繰り返しているようなもの。すごく健康に良い!毎日お昼にラーメン大盛とオニギリ食べてた生活よりははるかに健康的。体重を量るのはしばらく先じゃ。なんせギプスがあるので正確な計測が出来ないでな。

2006-04-07 146-22006-04-07 146-1

写真のMontblanc No.146はさきほど調整が終了したばかり。やっと日常使いの万年筆が出来上がった。思えばペントレで日常的に愛用していたものは全てお嫁に行った。体が不自由だと調整の生産性は5%程度に下落するにもかかわらず、調整依頼が殺到。今朝ほどまで自分用の調整が一切出来なかったが、やっと一本完成!これで仕事で万年筆を使える。

 この14Cの時代のニブは、イリジウムが長い。今まではその長さを生かして長刀状に調整していた。元々はMニブなのでイリジウム先端は、上から見て丸くなっていた。これを長刀状にしておくと、書き味も長刀似で【シャラシャラ】と、どの角度で書いてもわずかにエッジが引っかかる書き味になる。元気な時にはこの【シャラシャラ】がたまらなく好きなのじゃが、いまは神経に障る。傷が痛むような気がする。そこで先端を平たくし、Bのような研ぎにした。横線より縦線がわずかに太い程度じゃ。

 この調整がドンピシャ! 氷の上を滑るようではなく、砂に枝で字を書くようでなく・・・・クリームチーズに先端を焼いた火箸で文字を書くような感じで書ける。紙の上にインクを盛るのではなく、紙の中にインクを埋め込む・・・しかもそれがごくわずかな抵抗感と共に実現されている。

 これは調整の技ではなく、インクと紙と、ペン先の弾性と、イリジウムの形状がたまたまマッチしたときに発生する【絶妙の偶然】じゃろう。かなりの調整をほどこしたので、数日で調整もどりが発生するはず。

 そう、今だけの悦楽じゃ。ああ、幸せ! もうしばらく書きまくってみよう。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(6) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月06日

セーラー Zoom ニブの再評価5

 以前、栃木の【寺内万年筆病院】で入手したZoomペン先付万年筆の書き味を絶賛した。そのペン先は既にお嫁に行ったのじゃが、改めてZoomペン先の再評価をしてみたい。

 【再評価】というのは、拙者は以前はZoomのペン先の形状を毛嫌いしておった。長刀などと比べて、非常に鋭角で醜いペン先だと考えていた。従って購入後はすぐにスタブ風、あるいはイタリック風に研ぎなおして使っておった。オリジナルのZoomのままでは使う気にもならなかった。

 ところが、【寺内万年筆病院】で入手したZoomペン先は14金ペン先だったこともあり、そのまま使ってみた。そして驚いた!なんとスムーズなことか!立てれば中字、寝かせれば極太字がmなんの引っかかりも無く表現出来る。長原先生風に言えば『たまげたのぅ〜』じゃ。

2006-04-06 Sailorそこで、手持ちのCP7についていたZoomを左のモザイク太軸に装着して使ってみた。こちらのZoomは21金じゃ。

 ルーペで見ると形状は相変わらず醜い。真ん中の写真のように、イリジウム先端は三角形に削り取られている。上の写真のようにイリジウムを横から見ると、斜めに真っ直ぐ削り取られている。一見とんでもない書き味のように見える。

 ところが実際にインクを浸けて書いて見るとどこも引っかからない!筆記角度を変化させても問題は発生しない。縦も横もストレートにばっさりと切り落としたような形状なのに書き味はまろやか・・・

 長い間かけて生産性と書き味を天秤にかけながら最適ポイントを探した結果の到達点かもしれない。どの角度で書いても問題ない代わりに、スイートスポットも無い。絶妙!といえるポイントが無い代わりにどこでもそこそこ良い!これが市販するに際しては最も良い状態なのじゃろう。

 セーラーとLamyのペン先にはハズレが少ない。どれも良く書ける。セーラーならMFとかBは優れているとの評価じゃ。もちろん長刀も。

 ただし絶妙の書き味が欲しければまずはZoomを試してみられよ!しかるのちそれをペンクリに持ち込んでスイートスポットを作ってもらえば手放せない一本になるじゃろう。

 ちなみに拙者のセーラーはクロス、長刀、MF、B、Zoomばかりになった!その中でもとりわけZoomが好きじゃ。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(4) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月05日

萬年筆研究会【WAGNER】 第4回月例会5

http://www2.ezbbs.net/01/touka7-kiki/

に、案内を掲載しました。

今回は会場の広さを倍にしました。
ゆっくり座ってお話できます。

初めての方も奮ってご参加下さい。

http://www.mfc-park.com/bbs/bbs1/cboard.cgi?mfcbbs=touka7

も、よろしく

  
Posted by pelikan_1931 at 20:23Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 情報提供 

1900年代初期のParkerの工場風景5

2006-04-05 Parker これは、20世紀初頭のパーカーのパーツ製造工場の写真じゃ。いままで紹介したGünther Wagner社の工場の写真と比べて、いかにも工場っぽいじゃろう。

 写真の撮り方が荒っぽいように見えるかもしれないが、かなり凝った照明を当てている。手前の若者が白く飛んでしまったのは計算外じゃろうが、工場の奥の方まで上手く照明が当たっている。一見窓から入ってくる日光のように見せているが、実際には数多くの照明を使った演出じゃ。

 何故、Günther Wagner社の工場と雰囲気がここまで違うのか?拙者の仮説を述べてみよう。皆さんの仮説もコメント欄に披露してくだされ。

_饉劼寮犬のちの違い
  化学会社(Günther Wagner社)と町工場が大きくなった(Parker社)
  埃を嫌う研究室文化と、生産性重視の工場(こうば)文化の考え方の違い

∈遒辰討い襪發里琉磴
  Günther Wagner社は化学製品や万年筆そのもの
  ここで紹介されているParker社の工場は部品工場
  従って使う機械が違うので雰囲気も違う

G代の違い
  Günther Wagner社の社史は1938年ごろ
  Parker社は1900年〜1920年ごろの写真

 個人的には工場の設計には【文化】が現れるので、,留洞舛一番大きいのではないかなと考えている。

 まったく同じ事もある。髪の状態じゃ。Günther Wagner社の社史に出てくる男性も、Parker社の写真の男性も、全員が床屋に行ったばかりのような髪型!やはり写真に撮られるということは、当時の人にとっては一大イベントだったのかもしれないな。

  
Posted by pelikan_1931 at 06:27Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 情報提供 

2006年04月04日

Vintage Pelikan 総覧 その25

2006-04-04 Pelikan 1 こちらが右半分じゃ。これで情報は全部。それぞれの相場も全て表示されている。

 Pelikan全体の軸のバリエーションからいえば、まだまだいっぱいある。天冠が短いものにもバリエーションは多いし、ブラジルなどで作られた軸などもある。

 拙者、最近達観して自分で持ってなくとも、誰が持っているか知っていれば満足出来るようになった。WAGNERのおかげじゃな。ただし、この写真にある白いPelikan 140は見た事が無い。一度見てみたいなぁ。 

  金属製軸を除くと【Eidechse=Lizard】がやはり高いですね。でもLizardってよくオークションに出るがなぁ。それよりPelikan 140の白の方が珍しいと思うなぁ。

 ペン自体のグレードってのがあって、いくら珍しくても、こいつはこれより値段を高く出来ない!ってのが売る側にはあるらしい。でないと相場が乱れてしまう。いくら数があってもLizardは高くしておかなければならない。高いほど欲しがる人も多くなる・・・・

 売る側と買う側の想いは多少ずれている。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(12) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月03日

Vintage Pelikan 総覧 その15

2006-04-03 Pelikan 1 本日と明日にわけて、1995年前後に発行された独逸の万年筆本に掲載された、Vintage Pelikanの図鑑と相場表を掲載する。

 1日目だけ見ても、わからない物もある。見開きの頁を半分ずつ掲載する。データ量が多いので、半分ずつの掲載じゃ。

 この手の情報を事細かに説明しても意味が無い。当時はこんな安い値段で入手出来たんだ!と悔しがるしかない。

 当時のドイツマルクは、2で割るとドルになる程度だっははず。300ドイツマルクなら150ドル程度じゃ。

 ああ、このころ独逸に住んでいたかった!

 細かくケチを付ければPelikan 100 に関しては、1929年発売ではなく、1930年とかあるが、この隊列の前にはひれ伏すしかない。明日の画像と共にDownloadし、貼り合せて保存されてはいかがかな?

  
Posted by pelikan_1931 at 07:00Comments(15) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月02日

バー【テル】のblog5

http://ameblo.jp/yamamecinema/theme-10000036526.html

高円寺のバー【テル】のblogが・・・

  
Posted by pelikan_1931 at 23:22Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Blog紹介 

伝説のAURORA Nib 紹介5

2006-04-02 AURORA 3 左は過去にも紹介した、アウロラ カルロ・ゴルドーニじゃ。純銀軸で首軸が先端まで太いモデル。そして何より初期のアウロラ 88と同じく、非常に鋭角なペン先を持つ。アウロラ 88は14金ニブだったが、このカルロ・ゴルドーニは18金のニブを持つ限定品。同じニブを持つものは、アウロラ コロンボという金無垢モデルだけじゃった。
2006-04-02 AURORA 1
 それでは、どれくらい違うのか比べてみよう。左は通常のアウロラの限定品用のBBニブ。右がカルロ・ゴルドーニの鋭角のMニブじゃ。この写真ではニブの根元の位置を合わせている。

 まず模様がまったく違う。カルロ・ゴルドーニではソケット内部に隠れている部分にも【AURORA 750】との刻印がある。また、刻印自体もかなりシンプルじゃ。そして全長はカルロ・ゴルドーニの方がかなり長い。そしてかなりエグったように細い。

 一方で通常のニブはハート穴から先の三角形がかなり鈍角に見える。ニブの根元からハート穴までの距離は通常ニブの方が短い。そしてニブ根元に空いた穴の位置はカルロ・ゴルドーニの方が上にある。実はペン芯の設計も一部だけ異なっている。それは次回のWAGNERででも紹介しよう。

 しかし、これだけでは書き味について何も想像できまい。今度はハート穴の中心を合わせた画像を紹介しよう。

2006-04-02 AURORA 2
 こちらの画像を見ると、ハート穴からイリジウム先端までの長さがわかる。いわゆる穂先の長さじゃ。こちらで比べてみてもカルロ・ゴルドーニの方が長いが、MとBBとのイリジウムの大きさの差を考えると、同じMで比較すれば穂先の長さの差は縮まるであろう。

 ペン先の柔らかなのファクターの一つに穂先の長さというのがある。他が同じ条件なら穂先が長い方が弾力は出る。そして穂先からイリジウムまでの三角形が鋭角なほど弾力が出る。

 この事実からだけ考えると、カルロ・ゴルドーニのペン先はさぞや柔らかいであろう!なんて素敵!と思われる方もいるじゃろう。

 しかし、ペン先の柔らかさはそれだけでは決まらない。ちなみに両者のペン先の厚みは同じ。書いた感じの弾力に差は無い。では、どうしてカルロ・ゴルドーニのペン先は見かけほど弾力が無いのか?

 それはお辞儀の仕方の差。カルロ・ゴルドーニのペン先はソケットから外すと非常に深い角度でお辞儀している。ペン先のスリットはガチガチに閉じている。それをペン芯の上に載せてソケットに押し込んだ段階でペン芯に押し付けられたペン先がイヤイヤ開き気味になりインクが出る仕組みになっている。

 従って筆圧をかけてペン先を開こうとすると恐ろしいほどの反発力で反りを戻そうとする力が働く。結果として穂先が長く、鋭角のペン先を持っていても、弾力が無い!と感じてしまうのじゃ。

 これが失敗原因!すぐに高級モデルからペン先を修正し、アウロラ 88もいつの間にかオプティマと同じペン先にしてしまった。

 ところが、このカルロ・ゴルドーニのペン先に、あるおまじないをすると驚くほど書きやすいペン先になる。元々格好は現行品よりはるかに良いので、書き味が改善されればすばらしいペン先になる。

 実は先日のペントレであるいたずらをしてみた。
2006-04-02 AURORA 4 アウロラ・ダンテにカルロ・ゴルドーニのペン先をつけて並べて見たのじゃ。ただし2時間だけ。最初はダンテとカルロ・ゴルドーニともに正しいニブを付けて並べておいた。相場より高い値段をつけていたので、相場を知っている人ほど手に取ってみようとはしない。

 そしてあるタイミングでカルロ・ゴルドーニとダンテのペン先を交換した。この2時間の間にダンテを購入した人がいたら、世界で一本の万年筆を手に入れたかもしれない。ヒヤヒヤしながら見ていたが、最初の思い込みがあるせいか、誰も手を出そうとしなかった。

 こういうギャンブルも毎回のペントレでしている。今回は松葉杖だったので、素早い動きが出来なくてすり替えに苦労した。ヒヒヒ。




 

  
Posted by pelikan_1931 at 10:00Comments(20) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 

2006年04月01日

万年筆画家との戦い  今回は完敗!5

 【万年筆の達人】は、古山画伯の鬼気迫る迫力で書き上げた傑作じゃ。分類するなら【奇書】にあたるかもしれんがな。拙者はカバーを外して枕元においており、眠りにつく前に毎晩読んでおる。悪い宗教のバイブルのようなもの。読むたびに物欲が刺激される。ユーロボックスを【悪魔の館】と名付けた拙者からいえば【万年筆の達人=悪魔の経典】である。

 古山画伯と拙者の愉快な戦いの模様は【万年筆の達人】の318頁から記載されているのでお楽しみあれ! その【万年筆の達人】をペントレで販売した初日に、まんまと罠にかけられた・・・足を折って注意力散漫になっていたのがまずかった! ペントレなどのイベントでは、お互いに相手に対して罠を張っている。

1回目は拙者の負け。→ http://pelikan.livedoor.biz/archives/50101977.html

2回目は拙者の勝ち。これは以下の記事
 http://pelikan.livedoor.biz/archives/50183481.html
 にコメントを書いた後で、画伯に売った。【Blogを読んでいるとわかる弱点があるよ!】と通告したところ【フフフ、隅々まで読んでますぜ】ということでお嫁に行ったのじゃが、実は読んでなくて、被害がメダカしゃんに及んだわけじゃ。なんせ販売したのは2005年10月末のフェンテ交流会じゃからな。

3回目は拙者の負け!画伯はサインに忙しく、こちらの罠に気付かなかった。そして拙者は画伯の罠に嵌った!足を折った拙者に追い討ちをかけるように!
その愉快な顛末を以下に!

画伯:『これガラクタ市で買ったんだけど動かない。直る?』
拙者:『PFM-垢覆5分もあれば直るでしょ。PFMの修理にかけては拙者は世界一よ!』
画伯:『じゃ、直してみてよ!』
拙者:『OK。あれ〜・・・内部で金属が錆びて密着してる。熱湯が無いと直らないから、直して明日持ってくるよ』

・・・・・これが罠であった・・・・・

自宅に帰って、軸を開けるが、金属部分は出てこない・・・軸をつまむと『ベキッ』
と音がして軸が崩れる、ありゃりゃとつまむと『ベキベキ、ベッキー!』とどんどん軸が割れていく。ここまでくりゃ同じだわい。ペンチでスノーケルをつまんで引き抜こうとするが、ビクともしない。最後はトンカチとルーターで粉々に!

【ハー、ハー、ゼイ、ゼイ】切り裂きジャックの犯行後のような風貌で、松葉杖姿で歩き回る。はて画伯にどう報告するか・・・

2006-04-01 xxxx 01 PFMで、これが画伯のもとへ人質交換として送られたわけじゃ。【壊れたよ】といって、差し出すと。【同じようなのがあと3本ほどあるんで持ってくるわ】。【ゴメンじゃ!】
というような会話があって、今回は拙者の完敗!

さっそく次回の罠を考えることにした。

  
Posted by pelikan_1931 at 07:59Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆