2005年08月08日

締りが無いほどやわらかいペン先を持つ Pelikan M700 1980年代

今回紹介するのは Pelikan M700 トレド (現行品とは違ってペン先は金一色)
これこそが今では伝説となった【締りが無いほどやわらかいペン先】を持つトレドだ。
1990年ごろまでのM600、トレド、M760には18Cの金一色のニブが付いていたが、これが非常に柔らかい。ヘロヘロフニャフニャである。拙者なんぞは筆圧が低いし、そもそも万年筆で長時間字を書く事は皆無なので問題はない。しかし、長時間筆記する人にとっては、この柔らかいペン先が場合によっては使いづらい。
【締りが無いほどやわらかいペン先】というまったくもってピッタリの表現をした友人は、長時間筆記を必要とする仕事をしている。
長時間筆記すると、感情の抑揚が筆圧に反映されることが多い。柔らかいペン先は筆圧をかけすぎるとインク供給が止まる→思考も中断される! となりイライラしてしまう。特にBやBBではインク切れが顕著になる。

なんとかこのペン先をPelikan 400NNの時代の弾力に出来ないかという相談をされることがあるがそれは無理だ。素材が違うので柔らかさ自体は変えられない。しかし、形状を変えることによって近付ける事は出来る。
実は写真は、その作業を依頼されている万年筆だ。ヘロヘロでなくなる事は個人的には残念だが改造自体はチャレンジングで面白い。構想はあるが構想どおりの結果となる保障はない。


Pelikan


それにしてもM700トレドはいつ見ても美しい。使いこんでバーメイル部分が黒く変色したり、テカテカに光ったり、はたまたバーメイルが剥がれかかったようなM700が欲しい。新品なら持っているが、ピカピカの1年生じゃあるまいし、そんなもん恥ずかしくて使えない。
『初老の紳士が使い込んだ物を大事にしている姿』をデモンストレーションしたいのだが、、キャラ的に【紳士】を演じるには無理があるかなぁ、、、


 『職場でヘミングウェイで書き物をしていても誰も反応しない』 という嘆きとも安堵とも取れる表現を昨晩聞いたような気もするが、アルコールで前頭葉が腫れていたので良く思い出せない、、



Posted by pelikan_1931 at 03:00│Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 | 万年筆
この記事へのコメント
最近のM700の調整を頼まれて天冠を見たら彫ではなく、プリント。普通なら嘆くところじゃが、M700に関しては良いんじゃよ、プリントが。つや消しの天冠固定用のリングと色のトーンが合うのでかえって違和感が無い。新しい発見じゃった。
Posted by pelikan_1931 at 2006年01月28日 17:39
M's Dad さん

ペリカン美人コンテストはぜひやってみたいものです。
写真に残すには深度の浅いマクロレンズよりはスキャナーの方が簡単で仕上がりも良いのですが、弱点は移動するのが大変なこと。CCD付のスキャナーが必須なので、どうしても重い。はてさてどうしたものやら、、
Posted by pelikan_1931 at 2005年08月09日 03:46
18金のペン先がついたトレドに限らず、500として登場したモデルも(現行のM400の前身)14金だったけれど初期のペン先はどの字幅も軟らかく書き心地がよかったですね。
今手元に、14金は、MとBとBBがあり、18金はMとBBがあるが、大切に使っていきたいと思っています。

M700トレドが好きな理由のひとつに「トレド彫刻のバラつき」をあげたいと思います。
彫りに違いがあって、それが1本1本の個性となっていて面白いのです。
特に、ペリカンの顔つきはぜひともご注目!です。
私が最初に買った方は、目が真ん丸でひょうきん顔。
もう1本はかなりシャープな目つきで、トレド界のゴルゴ13と呼びたいところです。
ペリカン・ミスコン(ミスターコン)をやってみるのも面白いかもしれません。
Posted by M's Dad at 2005年08月09日 02:04