今回紹介するのは Pelikan M700 トレド (現行品とは違ってペン先は金一色)
これこそが今では伝説となった【締りが無いほどやわらかいペン先】を持つトレドだ。
1990年ごろまでのM600、トレド、M760には18Cの金一色のニブが付いていたが、これが非常に柔らかい。ヘロヘロフニャフニャである。拙者なんぞは筆圧が低いし、そもそも万年筆で長時間字を書く事は皆無なので問題はない。しかし、長時間筆記する人にとっては、この柔らかいペン先が場合によっては使いづらい。
【締りが無いほどやわらかいペン先】というまったくもってピッタリの表現をした友人は、長時間筆記を必要とする仕事をしている。
長時間筆記すると、感情の抑揚が筆圧に反映されることが多い。柔らかいペン先は筆圧をかけすぎるとインク供給が止まる→思考も中断される! となりイライラしてしまう。特にBやBBではインク切れが顕著になる。
なんとかこのペン先をPelikan 400NNの時代の弾力に出来ないかという相談をされることがあるがそれは無理だ。素材が違うので柔らかさ自体は変えられない。しかし、形状を変えることによって近付ける事は出来る。
実は写真は、その作業を依頼されている万年筆だ。ヘロヘロでなくなる事は個人的には残念だが改造自体はチャレンジングで面白い。構想はあるが構想どおりの結果となる保障はない。![]()
それにしてもM700トレドはいつ見ても美しい。使いこんでバーメイル部分が黒く変色したり、テカテカに光ったり、はたまたバーメイルが剥がれかかったようなM700が欲しい。新品なら持っているが、ピカピカの1年生じゃあるまいし、そんなもん恥ずかしくて使えない。
『初老の紳士が使い込んだ物を大事にしている姿』をデモンストレーションしたいのだが、、キャラ的に【紳士】を演じるには無理があるかなぁ、、、
『職場でヘミングウェイで書き物をしていても誰も反応しない』 という嘆きとも安堵とも取れる表現を昨晩聞いたような気もするが、アルコールで前頭葉が腫れていたので良く思い出せない、、