2005年08月07日

番外編:Sheaffer スノーケル

インターネットで海外の万年筆情報を入手出来るようになるまでは、このスノーケルは幻の品だった。小説で読んで想像したり、本の写真から大きさや仕組を想像したりという時代だった。
インターネットが普及し、お金さえあれば、ほとんどの物が入手可能になったが、それが良かったのかどうなのか、、、確かに物欲は満たされるのだが、あの片思いにも似た【恋焦がれる感情】を万年筆に感じる事が無くなってしまった。
ヘミングウェィに対して一部の人が持つ感情が拙者の言うものに近いのかもしれないが、少なくとも姿形を知った上での恋慕だ。アイドルに対する憧れに近いと思う。昔のそれは、いわば文通相手への恋のようで、姿形を知らないでの欲望だった。従って入手してみて拍子抜けというのも何度もあった。

だがこのスノーケルは違った。単に仕組みを知りたいがための所有欲だったのだが、このペン先はすごい。ニブの曲線が上から見ても、横から見ても、前から見てもほれぼれするほど美しい。しかも書き味(特に細字の書き味)は極上だ。ペン先が長刀状に上に反っていることもあり、イリジウムの腹で筆記することになる。つまりは、イリジウムの一番おいしい所で書くことになり、イリジウムのズレさえなけ無調整でも十分な書き味が得られる。古山画伯から『市井のペン先調整人』と呼ばれている拙者だが、スノーケルの細字に関してはペン先を研いだ記憶は無い。

日本でのSheaffer人気は低いが、下記と同じ形のスノーケルを見かけたら拿捕することをお薦めする。吸入機構の修理はいつでも引き受けますので、まずは書き味を堪能してみては?
ただしスノーケルといってもいろいろなモデルがあるので、下記と同じペン先、金鍍金キャップのもを Get されたし!


Snorkel



Posted by pelikan_1931 at 15:00│Comments(9) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 | 万年筆
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この記事へのコメント
拙者はタルガで始まり、スノーケルからPFMに行ったが、またスノーケルに戻ったな。ペン先の曲線はPFMよりも通常のスノーケルの方が上じゃ。
Posted by pelikan_1931 at 2006年02月07日 21:35
私がSheafferにハマったきっかけがこのシュノーケルでした。ものすごく書き味に良い細字でした。井上ひさし先生もお好きだったんですね。
Posted by 井筒屋 at 2006年02月07日 16:59
PFMはSheafferで最高の万年筆と言われているが、この時代のスノーケルの最上級モデル【Sheaffer Snorkel Autograph】の細字を使ってみれば、その噂がウソだとわかる。Sheafferは細軸が良い! 金ペン堂さんのクレスト誉めもわかるな。拙者も実はクレストは好きじゃよ。
Posted by pelikan_1931 at 2006年01月28日 17:31
拙者なんかバンジージャンプ状態どした。
Posted by pelikan_1931 at 2005年11月30日 23:58
シェーファーのスノーケルも最近は安く手に入るようになりました。
昔は丸善本店がごく少数ヴィンテージ万年筆を扱っていましたが、一本5万円ほどしました。
清水の舞台から飛び降りるつもりで一本買いました。
その後は何度も飛び降りるはめになりました。
Posted by Carter at 2005年11月30日 22:38
15〜6年前といえば、スノーケル金キャップのデッドストックが大量に日本に入荷したころでしょうか。
アメ横では最初1本3万円(マルイ)、すぐに3.5万円、5.5万円(フレンド)と値段が高くなっていきました、、、が、拙者は余裕かましてました。出所へ飛行機を乗り継いで行き、日本入荷前に20本ほど購入した。一本20ドル! でも飛行機代20万円、、
こういう事はめったに無いので妙にうれしかったです。
落ちもあって、拙者が買ったのはほとんどがサックとOリングが死んでいた。サック、Oリングが生きているのを選んで日本に送ったらしい。おかげでスノーケルの修理スピードには絶対の自信があるぞ!
Posted by pelikan_1931 at 2005年08月08日 00:58
実は、私も、今から15〜6年前に金ペン堂で、金キャップに紺軸のスノーケルを買ったことがあります。真っ黒いシェーファーインクを入れて使っていました。

そういえば、スノーケルではないけれど、約半年前、金ペン堂さんでは、金張りがキラキラと美しい細身のシェーファークレストを「おすすめ売り」していました。極々細字でこれだけの書き味のペンはなかなかないとおっしゃられていました。
Posted by M's Daddy at 2005年08月08日 00:36
M's Daddyさん

拙者が【小説で読んで想像した】というのは、まさに井上ひさし氏の著書【四捨五入殺人事件】!

井上ひさし氏が、金ペン堂でスノーケルの金貼セット(万年筆+ペンシル)を20万円近くで購入したというような記事も筆記具の本で見た記憶があります。

(当時の物価から換算すれば)Montblanc No.139のMINT物か、メディチあたりの価格帯に相当するでしょう。まさに幻の逸品でした。
Posted by pelikan_1931 at 2005年08月07日 17:01
「シュノーケル」と綴らず「スノーケル」。恋焦がれた者のこだわり、ですかね。
このスノーケルが殺人事件の凶器に用いられたことがありました。ミステリー小説での話です。井上ひさしさんの「四捨五入殺人事件」だったか、記憶が定かではありませんが、井上作品であることは間違いありません。井上ひさしさんも、その時期シェーファー・スノーケルの書き味にほれ込んでいたようです。
Posted by M's Daddy at 2005年08月07日 16:39