2005年08月27日

虚飾も愛嬌のうち! Parker 17 Super

こいつの正式名称は【Parker 17 Super Duofold】らしい。
1962年にラインナップに加わった。以前紹介した通称English Duofoldのエコノミーモデル。
緑軸を購入したが、渋いのか派手なのかわからない。
本来は渋くてチープな作りなのだが、ものすごく幅の広いキャップバンドが目立ち、見方によってはEnglish Duofoldよりも派手に見える。
書き味はParker 51を踏襲しているが、なぜかインクフローはそれほど良くなかった。個体差かもしれない。
こいつには、ペンマンエメラルドを入れて長い間愛用した。Fooded Nibは書き味が常に一定なので【書き味の妙を楽しむ】ということは出来ないが、日常的な会議でメモをとったりするには非常に都合がよい。特筆すべきはオープンニブのMontblancやPelikanにありがちなインク漏れが皆無なことだ。ま、ペン先がほとんど出ていないので当たり前といえば当たり前だが。

こういうペンがはやった背景には、戦後【工業化社会】から徐々に【情報化社会】に向かっていった事があると
考えちょる。その過程で、ホワイトカラーが増え、それにつれて需要が増していったはず。ホワイトカラーの仕事は記帳【現在はPC】と会議だ。いずれにも万年筆は必須アイテムとなる。また、記帳となれば、書き味が一定の筆記具が必須となる。そこに出てきたHooded Nibは爆発的に受けたようだ。

English Duofoldとちがい、Slip-On式のキャップなので、酷使していると軸にへこみが出来てしまう。キャップとしてはやはり嵌合式の方が優れている。

キャップの方式について一言。
拙者が最も合理的と考えるキャップ方式は嵌合式だ。回転式は儀式としては重々しくてよいが、意外とキャップが外れやすい。4条ネジのMontblancやPelikanなど、何度胸のペン挿しポケットの中に落下したかわからない。そういう事故を想定してポケットを浅めに作ってあるので事故の経験はないが、胸にオネショは勘弁して欲しい。また、後ろに挿した場合、ネジの部分はネジであるがゆえに斜めになっており、カタカタする。筆記時に微妙にキャップが揺れるのは非常に書き辛い。回転キャップ式でこれを解決しているのはProustなどの尻軸にキャップをねじ込むネジが付いている場合だけだ。それ以外の場合で揺れを止めようとすると、力いっぱいキャップを押し込むしかなくなり、軸に傷をつける。海外では後ろにキャップを挿さない人が多いが、そういう文化的背景と、筆に代表される長い軸になれた日本人が同じペンで書くのには多少不便があるやもしれぬ。
拙者は嵌合式、しかもル・マン100方式が最も好きだ。あれは尻軸に挿す際にも勘合式だ。まさに完璧な使い勝手。

 2005-08-27 AM FP Parker 17 Super



Posted by pelikan_1931 at 06:00│Comments(7) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 | 万年筆
この記事へのトラックバック
Parker Duofold AF というのが正式名称らしい。1948年の発売だ。第二次世界大戦ではロンドンを中心にかなり戦争のダメージを受けたのに、立ち直りの早いこっちゃ!と思って英国パーカー社の歴史を調べてみたら、1945年にニューヘブンにあるThe Valentine Pen Company Lt...
ダサい英国紳士用万年筆   English Duofold【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 05:01
この軸にチャールズ&ダイアナと書かれていれば限定品として非常に高価に取引されていた。しかしダイアナの不幸のあと相場はどう動いたのだろうか。だれも欲しがらないと思うのは拙者だけ?不幸を象徴するような限定品。限定的に不幸を呼び込むような気さえする。正式名称は....
チャールズ&ダイアナのベースとなった Parker 105【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 04:55
 パーカー創立100周年を記念して1988年に発売された【デュオフォールド・センテニアル】は、【75】以降大ヒットの無かったパーカーにとって起死回生の大型商品になったと思う。 ビッグレッド復刻の万年筆とペンシルのセットは万年筆の収納箱付で10万円だったが、どう考えて...
最も端正なデュオフォールド  グリニッジ【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 04:53
 Parker Victoryの名前の由来を誤解していた。USAが第二次世界大戦の戦勝を記念して作った万年筆だと思っていたら、1935年ごろに第一世代が発売されていた。いままでいじめてごめん。 写真のモデルは1948年ごろに発売されたParker Victory Mark ??だと思われる。あまり印象...
威勢の良い万年筆 Parker Victory【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 04:51
 そろそろ2005年も残りわずかになったので、My Pen Of The Year 2005を! 拙者にとって今年は意義深い年になった。不特定多数の人の万年筆をこれだけ調整した年は今まで無かった。例年は年2回+おなじみさん程度の調整しかやっていなかったが、今年はほぼ毎月!良い勉強に...
まだまだ続く! 【My Pen Of The Year 2005】【万年筆評価の部屋】at 2006年04月21日 04:49
この記事へのコメント
梶田憲正 しゃん

おお、ご指摘ありがとしゃん。さっそく直しておいた。
Posted by pelikan_1931 at 2007年06月16日 15:07
「虚飾も愛嬌のうち! Parker 17 Super 」を読んで!!
 このところ万年筆のブームの新たな山ができつつあるようです。方々のテレビ局も取り上げるありさまです。万年筆をこよなく愛用する者にとってもありがたいことです。
 パーカーの万年筆を使い、集めて30年くらいになりますが、英文を書くにはフーテットニブの「Parker 51、61」が最高にいいです。漢字や平仮名混じりの日本語の時はオープンニブの「Parker 75」、「Sonnet」を使っています。
 ところで、貴殿の古い記事(2005年08月27日)を読んでいて気になった部分がありました。「Parker 17」のNibの説明で「Fooded Nib」とありました。FをHにされると、カメラのレンズに取り付けるフード(Hood)と同じ意味になると思います。 
Posted by 梶田憲正 at 2007年06月15日 11:51
ほほう、ここで拙者が嵌合式キャップが好きだとカミングアウトしたのじゃったか。回転式全盛時代になかなか言えないのじゃが、キャップカタカタが異常に気になるという人は多い。ここの工夫をしたメーカーが日本での圧倒的シェアをとるじゃろうな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年01月29日 12:23
インクフローが良いので書き心地は良いのじゃが、弾力は乏しいので飽きやすいと思う。
Posted by pelikan_1931 at 2005年12月22日 22:48
Parker 51に代表される(ちびっとしかペン先が見えないParker)に関しては、流線型でごまかして金の量を減らしたのだろうくらいに考えていましたが、それなりの理由もあったんですね。Parkerは大好きなのですが、なかなか手が伸びません。
Posted by Mr.Snake at 2005年12月22日 21:42
キャップのグラグラがいやでキャップをしない人は多いらしい。
キャップが深くはいるPelikanは気にならないがNo.146は多少、、、
Posted by pelikan_1931 at 2005年08月27日 12:45
プローストにル・マン100、
いろんな人たちが探し始めているんだろうなぁ。
キャップがぐらぐらしていると、
書いていて集中できないですよね。
使っていて、いつもイライラしていたのが、
モンブラン146と142でした。
今回の稿を読ませていただいて
納得いたしました。
キャップも重要ですね。
Posted by M's Dad at 2005年08月27日 10:33