ペリカンが作ったクロスの万年筆
クロスはボールペンのメーカーとして有名だが、実はずいぶん前から万年筆も作っている。1990年ごろの何の変哲も無い万年筆を使っていたが、実に書き味が良かった。特別なモデル名も無く、18金無垢、14金無垢、14金張、純銀、10金張が金ペンつきで、そのほかにクラシックブラック、サテングレイ、クローム軸に万年筆がラインナップされていた。
拙者は14金張の軸でBニブ付を使っていたが、デザイン的にイカサないのに、書き味はヌルヌルで絶品に調整出来た。柔らかいペン先では無いので調整も楽だった記憶がある。何よりキャップの嵌合(かんごう)がしっかりしているのが気に入っていた。
その後、写真のタウンゼント・シリーズが出たときには目を疑った。それまでの機能一本やりで無駄の無いデザインから見ると、実にぼんやりとしたデザインに思われた。各部の作りにも精巧さがなく、キャップなんぞはすぐに嵌合が甘くなる予感がした。
従ってほとんど気にもしなかったのじゃが、写真のジェイドグリーン軸が発売された時には目を奪われた。あまりにも綺麗な翡翠色!思わず一本買ってしまった。しばらくはペンケースに収まっていたのだが、パーカー・ペンマンのエメラルドグリーンのインクが手にはいると同時に稼動が始まった。
クロスで一番秀逸なデザインのものはどれか?それはコンバーター!クロスのコンバーターのデザインは世界一だと思う。本当に美しい!そのコンバーターに吸入されたエメラルド・インクはどぎつい色ではあるが、翡翠色軸と妙にマッチしており手放せない一本になっておった。
ある時Fountain Pen Inks A Samplerを見ていたら、Crossのインクが記載されていない。著者に問い合わせたらPelikanとまったく同じだから省いてあるとのこと。な〜んだ、CrossのインクはPelikanが作っていたんだ!とわかった数日後、Monolith6しゃんから、CrossとPelikan M400のペン先はj形状が同じではないかとの指摘メールが来た。
インクの件があったので、ピンと来て分解してみると、形状はまったく同じ、ペン芯は一部違う部分もあるが、ほとんど同じとわかった。ここにきてCrossの万年筆関係はPelikan社が請け負って作っていると確信した。ずいぶん前のことじゃ。
タウンゼントのペン先は最近のM400のペン先と同じで、書き味がボケている。しかし素性が同じであれば蛸調整を施せば書き味が激変するはず。さらに軸が長いのでM400よりも蛸調整の恩恵を受けやすい。これはぜひ実験してみたいもんじゃ。
タウンゼントのBの書き味に満足がいかない人がいれば、お申し出下され。必ずや書き味は変えられますぞ!
Posted by pelikan_1931 at 04:30│
Comments(24)│
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万年筆
<font color=#FF6600 size=5>どーむは基本的にクロスのペンが好きなんです♡</font>
3本で12,000円というお買い得価格でゲット、ヤフオクだったり、店で買ったり。。。
クロスといったらアメリカのメーカーなのですが、実はこの万年筆はアイルランド製...
クロス センチュリー2(Cross Century2)【どーむの出張日記 (+ペンコレクション)】at 2006年08月09日 01:10
Mr.Snakeしゃん
センチュリーじゃと思うが、1990年当時にはCROSSには一機種しか万年筆はなかったので、字句の材質で番号をふっていた。
純銀ならNo.3006じゃったな。ところがボールペンとのセットになるとNo.3026と表示された。要するに製品番号ではなく、商品番号じゃ。
クロスのシンプルな万年筆をボールペン、ペンシル、とセットで持ってました。あれはなんという名前だったのでしょうか。細身のボールペン(タウンゼントではない)と同じ形態で太い万年筆でした。20年くらい前にいただいたものです。
黒船しゃん
そうじゃろうて。重さまで同じじゃ。形状もな。違うのは模様だけ。
タウンゼントを試し書きする機械があったので、PelikanのM400と書き比べて見ました。軸の重さがまったく違うので直接比較は出来ませんが、ニブの弾力などはまったくいっしょでした。OEM説に賛成です。
monolith6しゃん
相変わらずすごい情報収集力ですな。
たしかにスティピュラのプラペン芯は、今ではインクフローが良いですな。インクフローが良くなるまでに何故か一週間ほどかかるようですが。
チャーチルのペン芯も悪くないと思いますよ。こちらもしばらく使えばフローが良くなります。
最近の注目はモンテグラッパのEXTRAとDELTAのドルチェビータオーバーサイズに付いている大型エボペン芯!あれば工芸品としてみても良い。
はて、ペン芯はどこでしょうね。
ルイ・ヴィトンとスティピュラのペン芯はフランスのとあるメーカーの製品らしいです。何でも、コンウェイ・ステュワートのチャーチルについているプラスティックのペン芯よりもインクの引きが良いのだとか。
monolith6しゃん こんばんは・・・・て、そちらは朝ですかな?
ヘラウス社は色々な会社のペン先を引き受けて作っているようですな。
果たしてペン芯はどうなんでしょう?
ルイヴィトンはOMASを包含したブランドですが、ペン芯はスティピュラと同じだったりする・・・ わからん・・
ペリカンのニブはドイツのヘラウス社が作っていることが判明したので、クロスのニブも同社が作っているということでしょう。製造にあたり全体のデザインをペリカンと同じにしてくれとクロスが発注したというところだと思いますよ。
そうも外注先が同じというのは事実らしい。
一旦Pelikanが受けてから外注しているかどうかはわからんが、合理的なUSAなので、丸投げのようにも思うがな。
このペン先はM450についている18Cのペン先と形状が良く似ています。
ペリカン社が作ったのか?はたまたペリカン者と同じ外注先なのか?
ますますペリカン軍団から目がはなせません。
ずわいがにしゃん
センチュリーの万年筆は復刻して欲しい万年筆の上位に位置しますな。
そうそう、センチュリーと呼ばれてました。私は純銀軸と14金メッキを持ってました。ペンシルは純銀が好きでしたが、万年筆は14金メッキのほうが綺麗でした。
kugel_149しゃん
そういえば、あれが蛸調整をほどこしたタウンゼント1号機でした。
師匠
調整していただいたクロス万年筆ですが、
かのドイツ車メーカー日本法人社長の手から
その奥様の手へ移ってしまったようです。
書きやすさにほれぼれして、
年賀状はすべてこの1本で済ませるワと申されてました。
京都和文化研究所
昨今ですと、OMASがルイ・ヴィトンの万年筆、Pilotがダンヒルの万年筆、Montblancがカルティエの万年筆、セーラーがダックスの万年筆・・・などきりがないほどあります。
伊太利亜製の万年筆はペン芯に互換性があったりします。
モンテグラッパの大型ニブにつくペン芯は、デルタ・ドルチェビータ・オーバーサイズと同じものです。
もっとも開発に時間のかかりそうなペン芯が外注化されることによって万年筆メーカーの数が飛躍的に伸びたのでしょう。
pelikan_1931 様
大変有りがたい資料・知識ありがとうございます。
こういった 文献が無く さんざん 歩き回った 万年筆が特に 1910年〜30年代の丸善OEM万年筆【アテナ】 外観・システム・ニブは まるでウォーターマン 研究所としては 丸善がウォーターマンにOEMにて 製造依頼 と考えていましたが 後から価格資料が 文献で 静岡のF氏所有拝見。 ONOTOの 約半値以下 再検討。結果国産極似万年筆と断定。まだ 【アテナ万年筆】にはシェーファー 極似 等 多数有り 今回の Cross社がPelikan社に・・・・。 これは貴重な資料です。
ずわいがにしゃん
タウンゼントの前のモデルはたしかセンチュリーではなかったかな?
うんうん! カートリッジもかわいかった。赤色があればよかったのにな。
はじめまして。
クロスは確かにコンバーターもきれいですが、私はカートリッジの形に惚れています。独特の形状、軸に2本はいる設計。
おっしゃるようにタウンゼントの前のクラシック型が良いですね。
256命しゃん
http://www.inksampler.com/
383色を越えたそうです!
Fountain Pen Inks A Sampler
懐かしい! 私は川窪万年筆店で買いました。ずいぶん前です。
そのあと、自分でも色々試して見ました。そのころは100色強しかなかったのですが、今では凄い数になっているんでしょうね。
私は昔金ペン堂さんに教わったとおり、ピストン吸入式にはウォーターマンのブルーブラックしか使っていません。
stand_talkerしゃんのレントゲンがあれば、破壊しなくても良かったなぁ。
でも、やはり待ちきれずに切断したじゃろうな。
kiyomiしゃん
そういえば、最近は透視も出来るようになりました。
ボディを見れば、構造の想像が付く!
ただ、独逸マイナーブランドには得体の知れないのがいっぱいあって、そういう場合はやはり、破壊して調べてしまいますな・・・残念ですが。
kiyomiしゃん
そのレベルになるまでに、何百人も解剖してしまいました・・・トホホ。

クロスのコンバーターって、見たことないので、次回拝見させて下さい。
隠れたところのデザインって、「女性の下着のお洒落」のようで、チョット素敵ですね

( あ・・・皆さん、H妄想しないで下さいよ〜

)
そういった意味では、pelikan_1931さんは、万年筆の分解によって全ての部品を観察できる方なので、「万年筆ヌード」を語れるお師匠さん♪
傷をつけず、脱がせ上手・・・。
マドンナの「私脱いでもスゴイんです!」を思い出しました。