2006年05月23日

ひと昔前のカタログ 【Reform】 その35

2006-05-23 Reform 102006-05-23 Reform 11 なんとReformはペン先がユニット式で自由に組み合わせられるのが特徴じゃ。カタログにはEFからBBまで記載されているが、久保さんがEF、M、Bだけに○を付けているところを見ると、全部がそろっていたわけではなさそうじゃな。ユニットの仕組みは、高級モデルにおいてはPelikanと同じ方式を取っている。

 それにしてもペン先ユニットを完全分解して【分解・部品とりかえの楽なペン先構造】と説明するのは画期的じゃ。いまでもそんなメーカーは無い。これは個々の部品に相当の精度が無いと実現できない。Reformは単なる独逸のマイナーブランドではない。



2006-05-23 Reform 12 吸入式ペンの取り扱い方法、コンバーター式の取り扱い方法、さらにはペン先ユニットの取替え方法もカタログに記載されている。取扱説明書に記載されるのならともかく、カタログに掲載されているところに、輸入代理店の意気込みを感じてしまう。

 一本の胴体で別の字幅を楽しめますよと訴求しているのじゃ。同じ事が可能なPelikanでさえ、そういう訴求の仕方はしていない。欲しければ万年筆ごと購入してくださいとやんわりと意思表示している。

 しかるに1969年当時のReformは堂々とペン先ユニット交換をうたっている。やや時代を先取りしすぎた感はあるが、一気にReformが好きになってしまった。製品ではなく企業姿勢がな。

 やや勇み足のところは、【ペン先の清掃】を書いてあるところ。ペン先ユニットを分解してペン先、ペン芯、ソケットにわけてしまうと、再アセンブルするにあたって、位置調整が必須となる。そこを上手く伝えないと書き味激悪ユニットを作ってしまうのじゃ・・・

 しかし、久方振りに高揚させてくれたカタログじゃった。戦後最高のカタログと呼んで良かろう!



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 
この記事へのコメント
watarowしゃん

【リフォーム】?  そりゃ、職業病じゃな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年05月26日 22:40
298さん
わたしも「REFORM」って見ますとカタカナの「リフォーム」連想しちゃいまして....。
師匠のおっしゃるように、共通部品、寸法でともに栄えるという考え方は根付かないんでしょうかねー。
ビデオでも、デジカメのカードでも、せめて大きさぐらい揃えてほしいじゃん。
Posted by watarow at 2006年05月24日 01:24
298しゃん、フリッツしゃん

このあたりの互換性の取り方に欧州文化を感じます。
欧州共用カートリッジなんて発想は日本には出ないもんかな?
プラチナは欧州カートリッジを使えるアダプターを作っていたようじゃがな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年05月23日 21:04
日本におけるRIFORMのカタログ、とにかく驚きです。298さん、リフォームこと「ムッチュラー」は1928年の創業で、その当時はセルロイドにオーソドックスな形状の万年筆だったので、あまり関係ないでしょう。ドイツブランドは1960年代以降、首軸やペン先ユニットの交換パーツを発売していたところは中級品クラスのメーカーに多く、ペリカーノも交換ニブが10個セットで売られてました。それからペン先やペン芯、首軸といったパーツはRIFORM製でなく、数社ブランドと同じ物を使っています。
Posted by フリッツ at 2006年05月23日 17:35
>ペン先がユニット式で自由に組み合わせられる・・
ブランド名の由来ですかね?? 『REFORM』(笑) ネットで見ると綺麗な木軸のものも作っていたようですね
Posted by 298 at 2006年05月23日 08:25