ひと昔前のカタログ 【Sheaffer】 その7−1
今回はSheafferのカタログの第7シリーズの一回目じゃ。同じメーカーのカタログを時間の経過とともに追いかけてみると、販売戦略の違いや、時代にマッチしなかったもの(売れ残り)などがおぼろげながらわかって面白い。過去、【輸入筆記具カタログ】などで薄々と感じていた事を、解釈を加え、文章にしてみるとまた別の面も浮かび上がってくる。他の人から別の解釈などもいただけるとさらに面白くなるじゃろう。
今回のカタログは 【52-12-D Printed in Japan】と記されている。昭和52年:1977年といえば石油ショックからようやく立ち直りかけていた時代。そのせいか、このカタログでは限定販売のモデルが表紙とその裏に紹介されている。残念ながら値段の表記は無い。
左と右のセットは金鍍金の機械彫刻模様入り。中央は純銀に機械彫刻模様入りじゃ。中央と右の彫刻は同一、左はバーレイ模様。中央と右のモデルはこのカタログを見て初めて存在を知った。
字幅が細字しかないのが残念じゃが、ぜひとも一本は手に入れたい代物じゃ。日本ではまったく人気の無いSheafferじゃから思わぬところで出会えるかもしれない。しばらくは目を配ってみよう。
幸いなことに拙者の場合、自分で所有しなくても知り合いが持っていれば物欲は満たされるようになってきた。誰か見つけたら速攻で入手して欲しいものじゃ。
ただし、ボールペンだけは3本とも自分で所有したい。特に中央の純銀軸のボールペンは宝物になりそう。久しぶりに【欲しい!】と思うものに出合った。
それにしても【世界のtextron シェーファー】って何?
キャップの事を【蓋:ふた】と表現しているところに時代を感じる。拙者は入社3年目。独身でお金は有り余るほどあった・・・このころ買っていればなぁ・・・
下の段のレディ・シェーファーの写真を見ていて、面白い事に気付いた。米国から入手したSheaffer Lady のペン先は【くの字】と呼んでもいいほど上に反っている。折り目がわかるほどはっきりと! ところがセーラーが代理店をしていたこの時代のレディ・シェーファーはペン先の反りがなだらかじゃ。
もし米国と同じように【くの字】に反っていたら、【ペン先が曲がった不良品】として日本の女性には受け入れられなかったじゃろう。そのあたりにセーラーの細やかな配慮が見て取れる。
残念ながら反りをなだらかにした日本仕様よりも、【くの字反り】の米国モデルの方がはるかに当たりが柔らかで、書き味もそれなりに良い。反りを戻すと、書き味も平凡になってしまうのじゃ。しかし、上品な(上品だった?)日本女性が【くの字反り】の万年筆を使っているのを見たら、少々恐い感じはするな。お嬢さん、そんなに力まないで下さいってね。
下の段真ん中のウロコ模様こそがレディ・シェーファーの代表作で、拙者の実母、義母、妻ともにそれぞれ自分で購入して使っておった。彼女達には【くの字反り】のSheaffer Ladyの方が似合っているような気もする・・・それぞれに恐い女性じゃから・・・
下段中央のペンシルは目にしたことは無い。捜せばきっとあるじゃろう。今日から捜索開始!
Posted by pelikan_1931 at 07:00│
Comments(19)│
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万年筆
シェーファーのレディ620。定価7000円。ペン先は14金で通称爪ニブと言われるタイプレディシリーズにはウロコ模様の642と632がありそれぞれ FP MP BPが出されていた。620はキャップリングが本当の指輪のように凝った装飾が特徴的である。が、ペン先周りの樹脂の
lady:sheaffer【bung!bung!bung!】at 2006年08月16日 03:23
二右衛門半しゃん
中国の田舎の本屋にまで手を伸ばしておいでか・・・
拙者の場合、自宅に届いた日を記録しておる。
残念ながら新しいソフトとかではないです、ほとんど覚え書きに毛が生えた程度・・、しかし購入日はオークションでは書きにくいですね、中国の田舎の本屋なぞメールをしてもなしのつぶて、平気で一ヶ月近く待たせますし。
ソフトが出来たらくだされ!
WAGNERで配布しましょう。
今のところ、「メーカー名」、「モデル名」、「キャップの仕様」、「胴軸の仕様」、「ペン先の太さ」、「その他の特徴」、「吸入方式」、「FPなどの種類」という項目で、データベースを組もうとしています。
なるほど、そのあたりを加えるべきですか・・・量次第ではソフトが暴走しそう。。
二右衛門半しゃん
コレクションの極意は記録を残すこと。カタログと一緒に。また入手した経緯、値段、当初の状態、どう手を加えたか・・・などを残しておくと、20年後に価値が出る。
本日届きました、天頂部分にかなり深い傷があるのが残念・・・。
他はだいたい良好です、クリーニングしてから首軸を磨いてキャップを抜かないことにします!
二右衛門半しゃん
首軸が傷付き易いので気をつけてな・・・
この写真のシェーファー835万年筆、入手の手配を整えました。
まだオークションで落札したばかりなのですが、1週間以内には手元に届くことでしょう。
yellowdaliしゃん
レディシェーファーのペンシルですか! 見たい!
両べろのシェーファーもな!
17日が楽しみじゃ。
遅ればせながら、今日実家に帰った際、
捜索してペンシルを見つけてきました!
他にも廉価版ですが両ベロ型のシェーファーの万年筆も見つけたので、
今度、もって行きます♪
ペンシルはブログでも紹介しますね☆
みーにゃしゃん
Sheafferの連載は毎週月曜日じゃ。もう少し続く。お楽しみに。
こんにちは!
シェーファーシリーズ、また始まりましたね♪
師匠のレディシェーファーが、私が初めて見たレディシェーファーだったのですが、ペン先に要注目だったのですね!
注意力不足でした!
上の写真は3本とも綺麗な模様ですね〜!
私は左の細かい模様にとても惹かれました!
いつか目にする機会はあるのでしょうか...素敵です。
ブログ復旧しましたね、書き込めるでしょうか…
298しゃん 情報ありがとさん。
http://www.penhero.com/PenInHand/2003/PenInHand_Mar2003.htm
によれば、Shreafferは1966年にTEXTRONに買収されておるな。
TEXTRON は本社をアメリカ・ニューヨーク近くの Rhode Island に構える、全米フォーチュン500社にランクされている企業です。また、テキストロン・グループは世界各国で航空機・自動車・産業用機器・システムおよびコンポーネントそして金融の5つの事業を展開しており、バランスを重視した経営戦略のもと、業界のリーダーとしてめざましい業績を上げています。
TEXTRONグループになっていた時期があるのでしょうか?
上の写真の3種類ともぜひコレクションに加えたい逸品ですが、眼にしたことがありません。やはり地方では売らなかったのかもしれません。
この時代は既にレディ・シェーファーは店じまいなので、ぱいたんしゃんが入手したのは、それ以前か、海外で販売されたものじゃろう。
centenaire26しゃん
拙者も恐いものが無かった時代ですな。翌年結婚して恐いものが出来た・・
1977年は、私にとっても忘れられない年です。
>もうすぐ、あれから30年。
年を取るはずです..._| ̄|○
昨日ことのようなのに。
昔話はさておいて。
2枚目下段左の万年筆、首軸が色ちがいのものを持っています。
もちろん、色は赤(^^)/
カタログは黒ばかりだけれど、他の色もたくさんあったのでしょうか。
それとも、色ちがいは後発モデルなのかしら???
1977年は最初にパスポートを使った年。
英国は戴冠25周年に沸き、エルビスが他界。
街にはABBAの曲が溢れていた。
もうすぐ、あれから30年。