以前にも紹介した【万年筆の達人】出版記念パーティが本日14:00より品川プリンスホテルで開催される。
一般の方の飛び入り参加も可能とのことじゃ。万年筆文化を作り上げた人、万年筆文化を維持し続けた人、万年筆文化を再び花開かせようとする人々が集う楽しい集会じゃ。時間のある方はぜひ参加されたし。
【萬年筆】という言葉は既に今世紀になって、その定義が変わり【筆記具を通じたコミュニケーション】とでも言うべき状態になっておる。
現在WAGNER関係者が持っておる筆記具関係のHP、Blogだけで23存在する。WAGNERに入会しているのは筆記具愛好家のごく一部であるから、日本全国では100は下らないじゃろう。【赤と黒】でヒットした数だけならもっとある。
単に筆記具としての【万年筆】だけではなく、ペンシル、ボールペン、ローラーボール、鉛筆、ペンケース、カタログ、社史、画鋲、灰皿、本、絵、インク、インク壷、絵葉書、切手・・・・とその範囲は広がっている。【万年筆】に端を発し、そこから派生する全てのものを愛でる!という心境になっておる。
拙者が初めて【世界のコレクターS氏】に会ったころ、S氏はまさにこの状態じゃった。彼のコレクションにはP社の工場の設計図まであると聞いた。まさに文化保存!過去の幾多の歴史も、S氏のような人によって語り継がれてきたのじゃろう。
拙者も最近では少しS氏の心境に近づいてきた。S氏の名言に【欲しくても手に入らない万年筆があれば、誰が保存しているかという情報をコレクションすれば良い】というのがある。それは日常的に万年筆愛好家と情報交換していると到達される。事実、拙者の場合WAGNERに参加するようになってから万年筆を購入する本数がずいぶんと減った。また購入する万年筆も歴史上で誰も評価していないような物に惹かれるようになった。
拙者は原則として量産品をコレクションする。手作り品は使うことはあってもコレクションにはしない。ただし例外はある。手作り品でも芸術品にあたるようなものじゃ。
左の絵は【万年筆の達人】の329頁に紹介された画伯の絵である。それを、313頁で紹介されている【西の奇人代表のK氏】が象牙で作ったのが右の万年筆である。絵との違いはキャップを内部に装着するため、親タコのうえに子タコがいる状態になっておる。
なんと本象牙の細工物らしい。重さは万年筆込みで105gじゃ。本日、初めてインクを入れて書いてみた。中の万年筆はSheafferのLifetime。ガッシリとした書き味は類を見ないほどすばらしい。
本日のパーティーに持参するのでSheaffer好きの方はお試しあれ。本日のパーティが終われば宝物としてコレクションされ、一般の方の目に触れる事は永遠に無いじゃろう。
画伯がデザインし、K氏が私財を投入し、ユーロボックスの藤井さんが見立てた万年筆が現在拙者の机の上にある。市民マイスターを授与されたことに対するプレゼントとのことじゃ・・・
これからも万年筆界の興隆の為にますます身(味)のある情報発信をせねばと誓ったしだいじゃ!
なをTAKUYAしゃんの【万年筆の達人専用ブックカバー】や、本邦初公開の【101本の万年筆専用ブックカバー】のオーダーも出来るはずじゃ!