2006年07月30日

ひと昔前のカタログ　【モンブラン】　その４−１

2006-07-30 01　このカタログは1970年代の商品が中心じゃ。価格が記載していない事から考えて、商品ラインナップがある程度（長期間）変わらないという前提で作られている。当時は現在と違って、年に何本も限定品を出すような時代ではなかったので、それでも十分間に合ったのじゃろう。

　この表紙は【シーン演出型】だが、日本の消費者に何を訴えかけているのだろう？豹の柄の毛皮のコート【最近めっきり見かけなくなった】を着て、ブレスレット型の時計を右手に嵌め、左手に大きな指輪をした女性がNo.1296+No.1296+No.1596【18金無垢軸３本セット】を男性におねだりしている。

　トム・ジョーンズのようなモミアゲの男性は六つボタンのブレザーにカフスをしているが、左手に時計はしていない・・・かオーデマピゲのような薄い時計をしているのかも？

　女性からこれだけたくさんの白い歯を見せられたら、拙者ならおびえてしまうなぁ・・　【その３】の表紙のすがすがしさとは違う、退廃的な香りがする表紙。おそらくは石油ショック前の米国を舞台とした演出じゃろうな。

2006-07-30 02　こちらの写真に出てくる男性もモミアゲが鬱陶しい。当時はこうしたモミアゲを強調する髪型がはやっていたのかな？

　この時期は拙者も長髪だった・・・　真ん中の女性のような髪形で、ベルボトムのジーンズ、男性用のハイヒール着用、さらには美容院でパーマをかけていた。世の中狂っていたころじゃな・・・セーターはクレイジー・ポップ・パターン・・・

　拙者はたしなまなかったが、男子学生は麻雀ばかりしていた。150人用教室に学生が20人で、あとは全員サボっていたこともあった。学生運動が盛んで休講が多かったからかなぁ・・・。拙者も授業なんぞ出ないで、古い万年筆あさりでもしていれば良かった・・・・

2006-07-30 03 　そのころ売られていたのが、この1970年代モデル。当時はまったく興味が無かったので知る由も無いが、すごく贅沢な軸が作られていたのじゃな。

　純銀のNo.1266はここ５年で何度か手にしたが、No.1286とかNo.1296は見たことすらない。

　1970年代のMontblancの書き味はNo.14Xシリーズを除けば、なかなか厳しいものがある。調整によってある程度までは書き味を上げられるが、50年代や60年代のような書き味には逆立ちしてもならない。

　また極細用であってもイリジウムは小さくはない。大きな玉から横幅が薄くなるように削ったような形状じゃった（古い記憶）。従って極細の字幅はインクフローを絞り、イリジウムの円の一点で紙に接するような調整になっていた。こういう調整は拙者のように筆記角度を変えずに書く者にとってはおいしいところが無い。イリジウムを小さく研いで、紙にイリジウムの腹を当てて書いても字幅は細く、インクフローは潤沢という調整にするのじゃが、これがなかなか難しい。

　拙者が今までにペン先調整を失敗した数の75％以上が70年代No.12Xじゃ。今なら何とかなるが、当時は一番苦手なペン先だった！　逆に、No.12xのおかげでペン先調整のワザが磨けたとも言える。
 　
　この頁の万年筆にはまったく興味が無いが、ペンシルは一本持ってみたい気がする。ちなみにペンシルの芯の太さはいかほどなのじゃろう？0.5�弌�0.92�弌�1.18�弌ΑΑΑ�


【Montblanc 過去のカタログ関係記事】

　2006-07-23   その３
　2006-07-16   その２−４
　2006-07-09   その２−３
　2006-07-02   その２−２
　2006-06-25   その２−１
　2006-06-18   その１−３
　2006-06-11   その１−２
　2006-06-04   その１−１



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(18)│ このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック │周辺Goods 
このBlogのトップへ│前の記事│次の記事
この記事へのコメント
らすとるむしゃん

ちゃんｔ羽織は着ていたのじゃよ。
ただ、すそ捌きが悪くて、内股でちょこちょこしか歩けなかった・・・_|￣|○

ちなみに体重はちょうど60kgじゃった・・・
Posted by pelikan_1931 at 2006年08月03日 04:19
師匠
ますます三田方面に足を向けて寝られません・・・

らすとるむさん
米国の楽器メーカー Fender 社 Gibson 社は言ってみれば万年筆の Pelikan 社
Montblanc 社のような存在でした。多分今でも・・・（エレキ・ギターの場合です
が）
何年か前にテレビで吉田拓郎を見たときもギブソンの黒いアコースティック・ギター
を弾いていました。
紛らわしくてすみません。
Posted by OMAちゃん at 2006年08月01日 18:38
師匠。

暗号みたいに判り難くくてすみません。
フォークよりも自分ではロック青年だったと思っています。

それよりも、何よりも師匠の”雪駄と着物で登校”が凄いです！！。
イメージ的には・・・・不謹慎にも何故か、天才バカボンのような姿を想像してしまいました。いやいや、すみません。どんな格好なのでしょうか？？。
Posted by らすとるむ at 2006年08月01日 18:06
らすとるむしゃん

暗号みたいで、まったく理解できませんな・・・フォーク青年だったわけですかな？
Posted by pelikan_1931 at 2006年08月01日 04:19
ＯＭＡちゃん

都立家政でしたな・・・駅は。
そう歩いていってました・・・
Posted by pelikan_1931 at 2006年08月01日 04:16
OMAちゃん さん。

吉田拓郎で正解です。

ところで、ＣＳＮ＆Ｙ・・・・当時スチィーブンと読める人はなかなかいませんでした。
Ｇ社？？？グレコと言ったら笑われますか？
グヤトーンと言ったら怒られますでしょうか？。
Posted by らすとるむ at 2006年08月01日 00:27
はい。その生協も最近別の場所に移転したらしく・・・って、あれっ？
以前、西武新宿線沿線に下宿されてたと書かれていましたが、ひょっとして高田馬場まで行ってそこから歩いて行かれてたとか？
Posted by OMAちゃん at 2006年07月31日 23:03
ＯＭＡちゃん

そういえば、学校の生協にひっきりなしに吉田拓郎の曲が流れていたなぁ・・
Posted by pelikan_1931 at 2006年07月31日 20:15
師匠
当時プチ右翼とはすばらしい。私など海の彼方からおしよせるサブカルチャーの波に身を任せていただけでした。

らすとるむさん
背中まで髪を伸ばされていたとは・・・ニール・ヤングを彷彿とさせますね！
まさか吉田拓郎のヒット曲を地でいったとか・・・いやまさか

この頃からＦ社Ｇ社などのブランド楽器も軒並み品質が低下しはじめました。
Posted by OMAちゃん at 2006年07月31日 17:41
拙者とOMAちゃん、らすとるむしゃんで、ロンドンブーツ三兄弟ですな・・・ほかに仲間に入る人はいませんかな？
Posted by pelikan_1931 at 2006年07月30日 19:19
私は高２から髪の毛を伸ばしていましたので、大学に入った頃は肩までを通り越して背中まで伸びておりました・・・イヤイヤお恥ずかしい！！。
ベルボトムのジーンズ、男性用のハイヒール着用・・・重々ねお恥ずかしい！。

実は古い万年筆漁りをしようと思いまして・・・当時質屋さんのウインドーをチラッと見るだけ。恥ずかしくて結局入る事が出来ずに断念。骨董品屋さんの存在は知りませんでした。そもそも新品ではなく中古というものを買う時代ではなかったように思えます。

Posted by らすとるむ at 2006年07月30日 18:23
OMAちゃん

たまに、雪駄と着物で登校しておった・・・プチ右翼だったのでな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年07月30日 18:14
男性用のハイヒール・・・ロンドン・ブーツですね。はいておりました。（汗）
夏ともなればそれが下駄に変わったりして。（冷汗）
雀荘もたくさんありました。（大汗）
Posted by OMAちゃん at 2006年07月30日 15:49
芯が出るには出るが引っ込まないMPというのは、かなりたくさん経験したことがあります・・・折れやすいのも。

しかし、ポケットに挿したり、ペンケースに入れ込むにはクリップの出来はかなり影響します、結構たちの悪いのが・・・。

ちなみにこのカタログは2冊同じものを持っていますのであとで確認してみます。
Posted by 二右衛門半 at 2006年07月30日 14:24
２９８しゃん

当たりかもな・・・

男性の後ろで強烈なライトを発光させているので、影が変じゃがシェードの可能性は高いな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年07月30日 14:10
二右衛門半しゃん

ペンシルのハズレは何本か経験した。ポキポキ折れまくり。他に軸なら問題ないのに、妙に折れやすい個体があった。
Posted by pelikan_1931 at 2006年07月30日 14:09
変なもの発見！！　上の写真の男性の右上　これ・・・ランプですかね？　左にならんでるのがそのランプシェード？　ま・・さ・・か・・ね　？　（笑）
Posted by ２９８ at 2006年07月30日 13:51
この時代のMPやBPは当たりはずれがありますね、外れというのにはあまりお目にかかったことがないのですが、当たりも少ない、大概可もなく不可もなくと言ったところですが・・・手持ちのBPで当たりが一本、レバーの感触がまるで違います。
クリップもよく見るとみょ〜に不細工なのとか、バランスのいいのとかありました。
万年筆の書き味は可もなく不可もなくか外れなので、そのうち当たりというのがあるかもしれないと期待しています。
Posted by 二右衛門半 at 2006年07月30日 13:24
 
 
 
このページの上へ▲