2006年09月12日

その後の【ＴＨＥ　ＰＥＮ】　その８ *** S.T.Dupont ***

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　拙者は国産の蒔絵や漆にはあまり触手が動かんが、Dupontの漆軸は大好き！万年筆やボールペンを何本か大切に保存している。数ヶ月に一度程度引っ張り出しては眺めている。

　万年筆よりもボールペンの方が好きだが使うことは出来ない。観賞用のボールペンは購入したらレフィルは外してしまうからじゃ。レフィルが入っているとつい使ってみたくなるので絶対にレフィルは入れない。

　また、使いたくなったらその時点で新しいレフィルを買ってきて使う。油性ボールペンのレフィルは毎日使っていないと書き味がすぐに劣化してしまう。万年筆なら研げばよいが、ボールペンでは手が出せない。そういうところに惹かれるのじゃな。

　左端の頁の能書きを読んでもわからない秘密がある。価格表には密かに表現されている。いや、されているかも知れない。拙者にとっては幻の万年筆がな・・・

　左端の頁の�◆嵋�年筆」　のところには、
　★ソリッドシルバー　＋　漆クリップ
　★ヴェルメイユ　＋　漆クリップ
　★ゴールドプレート
　★ゴールドプレートの上に漆仕上げ　＋　漆クリップ
　しか書かれていないが・・・

　左から２頁目の価格表には
　★純正漆（ソリッドシルバー）
　★純正漆（ヴェルメイユ）
　というのが掲載されている。

　これは純銀軸（あるいはヴェルメイユ軸）に漆を塗ったもの。金属軸に塗った漆はエボナイトや木に塗った漆と比べて剥れやすい。いわんや銀などの柔らかな素材に塗るなんてもってのほか！と思うがデュポンはやっていたのじゃ！

　事実誤認ではない。実際に実物を見た事がある。アメ横のF商会のおばさんに、【Dupontが好きなら特別に見せてあげる。売らないわよ！】ということで見せてもらったのが純銀に漆を塗ったモデル。

　非常に珍しいもので、長い間捜し求めていたものだった。てっきりポルトプリュームタイプかと思っていたら、クラシックタイプだった。しかも銀のクスミが漆の部分に悪影響を及ぼしていたのか、小汚かった。

　これで憑き物が落ちた！一時は純銀の上に漆を塗ったモデルを全部集めようとしていたのじゃがな。しかしそれ以降、一切目にした事は無い。ボケも進行しているのでぜひ写真に残しておきたいと思っておる。

　この時代のDupontはPelikanがOEMで製作している。従ってペン先の書き味も同じ。PelikanのMシリーズのカートリッジ/コンバーターモデルを基に、Dupontは金属加工周りを担当したのじゃ。

　出来上がったものを見ると、PelikanとDupontではデザイナーのセンスの差を如実に感じてしまう。Pelikan M60よりもDupontのヴェルメイユモデルが数段素敵！

　純銀製のボールペンにあわせるため、鞄 / ライター / 時計 / スーツ　と全てDupontで揃えた事もある。それほどDupontのボールペンは好き！漆モデルも純銀モデルも全て持っているのに、唯一ヴェルメイユのボールペンだけが無い。いつでも買えるからと思っているうちに店頭から消えた。全国のデパートの筆記具売り場、Dupont コーナーのほぼ全てを捜してもらったが見つからなかった。先日、仏蘭西のオークションにMintが出たが、寝過ごした・・・ほとほと縁が無い。


過去の【The Pen】

　2006-09-05 その後の【THE PEN】その7  CARAN D'ACHE 
　2006-08-29 その後の【THE PEN】その6  Cross  
　2006-08-22 その後の【THE PEN】その5  Waterman  
　2006-08-15 その後の【THE PEN】その4  Pelikan 
　2006-08-08 その後の【THE PEN】その3  Sheaffer
　2006-08-01 その後の【THE PEN】その2  Montblanc 
　2006-07-25 その後の【THE PEN】その1  Parker 

　2006-07-18 昭和51年の【THE PEN】その8  Waterman 
　2006-07-11 昭和51年の【THE PEN】その7  Sheaffer 
　2006-07-04 昭和51年の【THE PEN】その6  Pelikan 
　2006-06-27 昭和51年の【THE PEN】その5  Parker 
　2006-06-20 昭和51年の【THE PEN】その4  Omas 
　2006-06-13 昭和51年の【THE PEN】その3  Montblanc 
　2006-06-06 昭和51年の【THE PEN】その2  Lamy 
　2006-05-30 昭和51年の【THE PEN】その1  Cross 



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(4)│ このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック │万年筆 
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この記事へのコメント
どーむしゃん

純銀で細いボールペンはクレジットカードのサインなんかには最適ですが、日常的にガシガシ字を書くのには向いていませんな。
あくまでアクセサリー！
Posted by pelikan_1931 at 2006年09月14日 01:53
kugel_149しゃん

ポルトプリュームにタイガーアイがありましたから、おそらくはこの後でしょうな。
この時代の極太のイリジウムはザラザラのイリジウムで磨いてなかった。従って調整しない限りは使えない代物だったのではないかな。
Posted by pelikan_1931 at 2006年09月14日 01:49
この時代のデュポンはソリッドシルバーのボールペンを持ってます。
他のメーカーに比べて極端に細いフォルムが気に入ってます、実用としてはちょっと細すぎて書き難いですけどね（笑）
Posted by どーむ at 2006年09月13日 23:42
師匠
　タイガーアイが登場するのは、この後なんでしょうか？
　このクラシックシリーズの、極太字って書きやすいなぁと思うのですが…。
Posted by kugel_149 at 2006年09月13日 06:01
 
 
 
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