
アメックスの通信販売で売られた事があるらしいが、日本市場では緑軸は売れないというジンクスがあるらしく、過去緑軸の万年筆の市販は少なかったようじゃ。緑軸の万年筆というのを凝視してみると、日本の自然の中にはほとんど存在しないような色合いの物が多い。マラカイト軸なんてのはその典型。それで違和感があって売れなかったのかもしれない。このマーブルグリーンは自然な色合いであり、日本市場でもマーブルレッドよりは受け入れられたと思うがな。



先日行われたフェンテの集いで実験してみた。1日目は調整前のXXB付軸を並べておき、2日目は調整後のペン先付軸を並べておいた。1日目でガッカリした人の半分は手に持とうともしない。残りの半分は手に持って書き、昨日と全然違うと声を上げて話した。なんと両日手に持った全員が昨日と違うと識別した。
前日の試筆を相当真剣にやっていないと書き味なんて覚えていないはず。それを手に持った全員が指摘するとは・・・フェンテ会員恐るべし!

この作業の直後は無残な姿になっている。ここから1200番耐水、2000番耐水、5000番耐水ときて、金磨きクロスでバフかけしてから、4000番のラッピングフィルムで表面を多少ざらつかせて、試筆。インクがスキップする角度を無くすように研磨。あとは好みの筆記感覚に合わせて表面研磨。拙者は極太の場合はシャラシャラという筆記音が好きなので、2000番の耐水ペーパーの上で本の少し表面を傷つけて筆記音を出す調整にする。最近の流行は筆記音付の調整。ぬるぬるぬらぬらの調整が多少飽きられてきているようじゃ。最近15000番のラッピングフィルムの消費量が激減している。

全てインク壷にいれて出し、ペン芯をティッシュで拭ったあとで筆記したものじゃ。調整中というのは320番の耐水ペーパーで削った直後。この段階で線幅は太くなっている。調整済では、イリジウムの角を落すので、線幅は多少狭くなるはずだが、スリットを開いてインクがドバドバ出る状態にするので、線幅も増える。書いてみると実に気持ちが良い。問題は用途を見つけることじゃな。
これまでの調整記事
2006-10-28 Montblanc 1970年代 No.146 ああ無残!
2006-10-25 Montblanc 1980年代前半 No.146 B
2006-10-21 Montblanc No.149 B 至高のペン先
2006-10-18 Sheaffer Snorkel 青/ 赤
2006-10-14 Senator President B
2006-10-11 プラチナ #3776 セルロイド 極太
2006-10-07 Conway Stewart Churchill IB
2006-10-04 OMAS パラゴン BB
2006-09-30 Montblanc No.254 OBB
2006-09-27 Montblanc Np.146 丸善120周年記念
2006-09-23 Montblanc No.149 BBB
2006-09-20 Pelikan 140 赤
2006-09-16 Sheaffer Crest 黒 & 赤
2006-09-14 Soennecken Pony
2006-09-13 Montblanc No.742-N
2006-09-09 Montblanc No.252
2006-09-07 Montblanc No.22 緑
2006-09-02 Montblanc No.744 OBBB
2006-08-31 Montblanc No.1465 高筆圧対応化
2006-08-30 Montblanc No.149 開高健モデル
2006-08-26 Montblanc No.644 グレイ縞
2006-08-23 Montblanc 1970年代 No.146
2006-08-19 Montblanc Monte Rosa
2006-08-16 Sheaffer Tuckaway
2006-08-10 Montblanc No.256 KOB
2006-08-05 Conway Stewart Floral
2006-07-29 Montblanc 1950年代 No.146
2006-07-22 Montblanc No.74改 Kugel
2006-07-15 シェーファー ノスタルジア・バーメイル
2006-07-08 シェーファー ニュー・コノソアール
2006-07-01 アウロラ 88 オールブラック