この軸色にはなかなか巡り合えなかった。かなり汚れやすい軸なので、汚れて捨てられた物がほとんどだったのかもしれない。マイナーメーカーの安いモデルの場合、どれだけの種類/ラインナップがあったのかの記録がほとんど無いのでどこまで集めれば良いのか皆目見当が付かない。飽きるまで・・・としておくのが良いと思う。コレクション道を追求し続けると、半ば義務感で集めてしまうことになる。そうするとコレクション自体が苦痛に!これは本末転倒じゃ。
拙者の場合、最近ではコレクション願望がほとんど無くなって来ており、1年間にせいぜい5本かそれ以下しか万年筆を購入しなくなった。しかも素材や構造が今までの物とは違い、姿形も麗しいものに限られている。従って同じモデルの軸色違いを全部集める!なんてのが無くなった・・・ このPackard Comboを集めていた時には軸色完全制覇志向があったようじゃ。ただし、このグレー軸を入手したころには、既にかなり飽きてきていたのではないかなぁ・・・ペンシル側に消しゴムを取り付けようとはしていない。本気のコレクションであれば、必ず使えるようにしてからケースにしまうからな。消しゴムを削って作るのも面倒だという心境になったころに入手したものだろう。
それぞれの万年筆の整備状況によって、当時の仕事の忙しさ、心の具合が想像されて面白い。ちゃんと時代別に整理された万年筆は、それ自体が立派な日記になる。しかも本人にしかわからない意味を持つ。この隠れた楽しみがある限りは、ジャンク品を集めるであろう・・・・と思っていたのじゃが、最近、修理や調整に持ち込まれる万年筆が増えたので、自分で買わなくてもどんどん修理が出来る。現在は精神的には一生の内で一番愉快に過ごせている。このままボケてしまえば、楽しい気分のまま(自分的には)一生を終えられる! 修理の終わったComboは出来るだけ元の状態にもどすよう心がけている。ペン先は元々金鍍金が施されていたものがほとんど。ただし入手時は鍍金が全て剥れて錆だらけになっている事が多い。
従って金鍍金を施すのだが、これが一苦労。工作用の鍍金セットの場合、鍍金面が鏡面でないと鍍金は上手くかからない。にもかかわらず錆びて凸凹!ということである程度ペーパーで磨き、多少は滑らかにしてから鍍金をかけるのだが、画像でわかるようにきちんと鍍金はかかっていない。
それにしてもこのペン先は特に安っぽい作りじゃ。ペン先先端は左右から挟んで潰してペンポイントを作っている。イリジウムなんて元から付いていない。従って書いていればすぐに磨耗する・・・が、磨耗するという事は書き味は悪くないということ。大型で安いペン先(イリジウム無し)での書き味に嵌るとしばらくは抜け出せない。ぜひ一度試されよ!
過去のCombo関連記事
2005-10-26 豊富な模様を誇った【Packard Combo】 グリーン・マーブル軸 おやぁ?
2006-10-19 豊富な模様を誇った【Packard Combo】 グリーン・マーブル軸
2006-10-12 Conklin Endura gold & black marble と同じ模様の【無銘Combo】
2005-08-06 番外編:ペンシル・ナイフ Combo
2005-09-06 Fountain pen & Pencil Combo 【究極の筆記具】
2005-09-24 コンボ第二弾 ストラットフォード・コンボ
2005-10-15 姿形の美しいCOMBO その名も Diamond Combo