2007年02月03日

【WALTHAM Combo】・・・黒に赤

2007-02-03 01 昨日は岡山丸善ペンクリの後、岡山の万年筆愛好家、セーラーの方々、遠方から参加した万年筆愛好家の方々といっしょに【夜間例会:宴会】に参加した。拙者の両隣はセーラーの川口さんと松江の中屋応援サイトを運営しているfinemanさん。年齢もバラバラ、万年筆暦もばらばらの人々が18人?ほど集い、今後の継続的な活動を誓ったのじゃ。会の命名は川口さん。これは明日紹介。

 拙者と川口さんとの出会いは古い。拙者は調整を始めて数年後に大スランプがあった。そしてふと目にしたペンクリ葉書を握り締めていそいそと日本橋丸善に向かった。そこにいたのが若き日の川口さん。昨夜聞いた話では、当時の川口さんは万年筆を売るのをミッションとしていたとか。すなわち、まだ研ぎはやっていなかったのじゃ。

 拙者が持ち込んだペン先を見て【ペン先を研ぐ名人がおるから、今度、蒲田の店へ来なさいな】と言われて言った店で長原さんに出会った。

 当時は長原さん、川口さんの2人ペンクリをやっていた。今考えれば贅沢なコンビじゃ。長原さんが調子の悪い万年筆のペン先を調整した後で筆圧測定を薦める。それを受けて川口さんが筆圧測定しながらその人に最適の万年筆を選んで勧める。それを長原さんが微調整して手渡す・・・という黄金リレーじゃった。

 長原&川口コンビが相手では勝負にならず、拙者は毎回翻弄されて多量の万年筆を購入していたらしい(川口さん談)。そういえば川口さんの名文句【これが最後の一本!】につられて【最後の一本】を過去5回購入したのが拙者。そして昨日が【最後の一本】を買った6回目じゃった・・・

 岡山丸善で触っていた樹脂製キングプロフィットのキャップの締まり方が絶妙なので【なんか細工をしとろう(岡山弁)】と聞いたら【ようわかったなぁ、二段ストロークじゃ】との答え。どうやら首軸のねじとキャップのねじとのストロークを途中で変え、キャップが簡単に外れないような設計になっているらしい(拙者の推測)。

 VintageのPelikan 400NNでたまにこの感触が残っている固体にめぐり合うが、それよりも滑らかにククっと息が詰まるようにキャップが締まっていく。なんとも心地よい締まり方。首軸のねじ切りは等間隔のようなので、秘密はキャップ側のねじ切りかも?

 とするならば加工の難しいエボナイト製の初代キングプロフィットでもこの感触は実現出来ていたのか?東京に戻ったら押入れから出して調べてみなくては。

 ちなみに新型のキングプロフィットは樹脂製もエボナイト製も同じニブで、初代キングプロフィットとはニブのハート穴位置が違うようじゃ。

2007-02-03 02 さて今回のComboだが、赤と黒の色合いが非常に美しいということ、今まで紹介してきたComboより小型ということ以外、とりたてて特徴は無い。

2007-02-03 03 内部構造はいたってシンプルで首軸にゴムサックを嵌め、それをレバーフィラーで押さえてインク吸入をする。ゴムの弾力が強ければすばやくインクを吸入することが出来る。

 生ゴムのゴムサックは、ゴムから出る硫黄分が軸を変色させるとしてVintageコレクターには忌み嫌われている。海外のコレクターは購入するとゴムサックを取り外してしまう人も多いと聞く。

 拙者は全てゴムサックを付け変えて保存しているが軸が変色した経験は無い。最近の【生ゴムサック】は改良が加えられているのかもしれない。

2007-02-03 04 ペン先は鍍金が剥がれて悲惨な状態だったので、ピンクゴールドを鍍金した。表面を鏡面には磨きあげられれないのでピカピカに鍍金することは出来ないが、ドロドロのComboの復活としてはまぁまぁじゃろう。

2007-02-03 05  拙者は基本的には綺麗で無傷な万年筆が好き。従って比較的最近のモデルでMintに近い状態でないと触手が動かない。ところがComboだけはボロボロの物に惹かれる。不思議じゃ。

 川口さんは今年還暦。それを期に何かたくらんでいるようじゃ・・・楽しみ楽しみ!


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Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(3) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 万年筆 
この記事へのコメント
レアロも同じじゃった!
Posted by pelikan_1931 at 2007年02月10日 10:52
ペルナン伯爵 しゃん

調査ありがとしゃん! すばらしい!

きっと レアロもそうなのじゃろうな。
Posted by pelikan_1931 at 2007年02月05日 18:57
初代キングプロフィットのキャップの閉まり方を,我が家にある1本で確認しました。
キャップを閉めていって,最後の半周になった時点で閉まり方が一瞬,少しきつくなります。絶妙な感覚です。
樹脂製キングプロフィットのキャップの締まり方と同じと思われます。
Posted by ペルナン伯爵 at 2007年02月05日 18:26