2007年03月10日

15年以上探したボールペン

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 コレクターにとって一番悔しいのは、定番品を買い逃すこと。いつでも入手出来るからそのうち・・・と思っていたら、いつのまにか店頭から姿を消していた。あわててTHE PENで調べると、実はずっと前に廃盤になっていて、店頭在庫があったのみ・・・という目に何度か遭った。

 このDupontのクラシック・バーメイルもそれ!タイガーアイや星雲といった漆物に目をむけているうちに、いつの間にか見かけなくなった。定番品だからどこかのデパートにあるだろう・・・コストパーフォマンス極端に悪いから誰も買わないだろう・・・と安心していたが、先日までまったく出会えなかった。

 手をこまねいていたわけではなく、デパートの筆記具売場やデュポンにも問い合わせてみたが一本も無かった!これはショック!万策つきてあきらめの境地にはいったのが15年ほど前。

 拙者はもう一つの入手経路を見落としていた。コレクターや愛好家の放出じゃ。

 先日、ユーロボクスを訪問したら、何人かの顔見知りが・・・拙者は冷やかしだったので、ショーケースを漠然と眺めていた。ああ、先週訪問した時に持ち込まれた放出品があるなぁ・・・と見ていたらDupontのバーメイルと思しき物がある!心臓が爆発しそうになった。あった〜ぁ!

 しかし、ここで冷静にならなければならない。ここからが店主との神経戦。新品では無いので軸にはかなり傷が付いている。ただ拙者はこれを実際に使いたいだけ。むしろライカ M4 ブラックペイントのペイント剥れのようでカッコイイ!

 20分ほどしてから【これ見せてぇ〜】。値札が付いていない。こういうものはその場で値段が決まる。店主はルーペで軸を覗きこむ。やべぇ〜バーメールだってばれるかな?一見金鍍金の定番品に見えるんだけどなぁ・・・

 『これバーメイルだねぇ。925の刻印がここにあるでしょ』 ああ、ばれたか・・
 『これ珍しいよ』 おお、はやくもジャブが・・・
 【ふーん。でいくらぁ・・】 とあまり買う気がなさそうに聞く・・・
 『う〜ん・・・・・・・・』 おお、価格設定に悩んでいる。昔の価格を知らないな・・・
 『そうだね・・・1万円でどぉ〜ぅ』という言葉を言い終わらないうちに1万円札を押し付けて奪い取った。物品税のころの品なのでめちゃくちゃ高かったのじゃ。純銀製とバーメイル(純銀に金鍍金)の差が大きすぎたので購入を迷って買い逃したもの。程度に関係なく1万円なら買いじゃ。
 
 これで拙者のボールペンコレクションは完結した。欲しいものは全て手に入れた。ああ幸せ!

2007-03-10 04 この時期、晴れの早朝は気持ちよい。東京では午前6時は既に明るい。まだ日が低いので、太陽に向かって歩くのはまぶしくて閉口する。ずっと下を向いて歩かねばならぬ。拙者は黒目が茶色っぽいので昔からまぶしい光に弱い。全員が白い服を着る体育の時間は眩し過ぎて困っていた。曇りなら良いが、晴れの日には往生した。それに『晴れの国』と呼ばれた地方だったので、そもそも眩しくない時期が少なかった。

 時折遮蔽物があると目が上げられる。その時の町の美しさは感動物じゃ。ああ、逆光ってちゃんと目を上げられればこんなにも美しいものか!

 そこでパチリ! 昔のカメラに白黒フィルムでは暗部が潰れて作品にならなかったが、最近のカメラはなんの補正もせず、パチリとシャッターを押すだけでちゃんと露出補正を自動でやってくれる。便利なような、つまらないような・・・

 不便を楽しむのが趣味の世界かもしれないな・・・



Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(10) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック ボールペン 
この記事へのコメント
京都も骨董の宝庫ですか・・・いいなぁ・・・
Posted by pelikan_1931 at 2007年03月13日 17:46
京都の骨董市は結構盛況です、お帰りのみなさんの多くが大きな紙袋を手にして帰って行かれます。
万年筆も・・以前わたしが通っていた頃は藤井さん(現ユーロボックス)もみえましたし、扱ってらっしゃる店舗の数は結構あったような感じです。
Posted by 二右衛門半 at 2007年03月12日 22:51
東京の骨董市には神戸や名古屋のコレクターも朝3時4時ころからいらっしゃるとか。

ちなみに、拙者は骨董市は一度も行ったことは無い。

プロに捜してもらう方が確実ですな。
Posted by pelikan_1931 at 2007年03月12日 22:02
東京は良いですね。出物に会える機会が多くて。昨日、3/11日宮崎県綾町の骨董市に片道2時間かけて行ってきました。ほとんど収穫無し。セルロイドでクリップ付ペン型の体温計入れとジャンク万年筆3本セットで1000円を買ってきました。ジャンクはやはりジャンクでした。
Posted by ゴルゴ at 2007年03月12日 18:30
poirot_1977 しゃん

本日掛け合いしたのは、Pelikan #600の一番初期の赤軸・金一色ニブのM。ヘロヘロに柔らかい逸品。それとMontblancのNo.146の70年代、金一色のBで、スリット無いペン芯(一番初期)。何気に転がしておいて買おうとしていたら、#600はaurora_88しゃんがするっと掴んであっという間に買ってしまった。やられた! No.146は店主はルーペで見るなり『こりゃ良いもんだねぇ。すばらしいペン先だ!』とジャブ・ジャブ。
手の内を知られているだけに無関心を装えず・・・。ライバルも側に張り付いているし・・・
しかし店主の出した値段が安かった!即金! 大成功ではないが、大満足じゃ!
Posted by pelikan_1931 at 2007年03月10日 19:49
vinyasaしゃん

あるコインコレクターの言によれば、集めるプロセスが楽しいので、ターゲットを絞って集める。例;英国の銀貨のみの収集
そうすれば実在する枚数が明確にわかっているので励みになる。で全てそろったら、ターゲットを変えて集めるのだとか。その際既に集めたものは写真を撮ってしまえば、売り飛ばしても良いと・・・
拙者のボールペンコレクションはその方式だったのじゃが、最後の一本に異常に苦労した・・・たしかにちと寂しい気もするな。
Posted by pelikan_1931 at 2007年03月10日 19:41
monolith6しゃん

本日、訪問したらaurora_88しゃんが店主に教えていたらしい。
本日も出物(万年筆)があったのですが、興味なさそうなふりは失敗!
手の内を明かすのが1日早すぎた!失敗!
Posted by pelikan_1931 at 2007年03月10日 19:36
是非ライブで見たかったです。店主と常連さんとのやりとりは館の魅力の一つですね。
店主は「時間がいくらあっても足りないので,ブログとかは見ない」とおっしゃっていたので,たまに見たのがこれだったらさぞかし…。
Posted by poirot_1977 at 2007年03月10日 13:08
コレクションが完成するのも、物事が便利になってしまうのも
嬉しさの反面どこか寂しさがありますね。
Posted by vinyasa at 2007年03月10日 13:02
 店主との掛け合いが最高です!これを見た店主殿のコメを是非聞きたい!
Posted by monolith6 at 2007年03月10日 08:02