万年筆評価の部屋:1986年の【Ｔｈｅ　Ｐｅｎ】　・・・・　CARAN d'ACHE　その２

2007年03月20日

1986年の【Ｔｈｅ　Ｐｅｎ】　・・・・　CARAN d'ACHE　その２

　左から２枚の画像で紹介されているのがカランダッシュの代表作【エペ・シリーズ】じゃ。クリップが剣を模っているという事だが、全体も非常にシャープでペンシルなどは全体が剣といっても良いほど。

　初めてエペのボールペンを入手した時には、どうやって芯を出すのか当惑した記憶がある。クリップの取り付け部の上を捻るのが正解。ノック式かキャップスライド式しか無かった時代には斬新で思いも付かなかった・・・

　ボールペン、ペンシルとしては【エペ】よりも【エクリドール】の方が優れているが、万年筆に関しては【エペ】が良い。拙者は純銀の【エペ：クルドパリ】のペン先も銀色のを持っている。

　ずいぶん前に金ペン堂の入り口入って左手下の扉の中で見つけて購入した。消費税導入直後だったが消費税無しで入手した記憶がある。細字だったのだが、これが極めて書き味が良い。拙者は万年筆にとってベストの握りで書く上に、金ペン堂調整ということで、万年筆には一切ストレスを与えない。

　心地よい硬さと柔らかさが同居した不思議な書き味だった。まだ自分で調整を始めて間もないころで、金ペン堂調整を施した万年筆が欲しかった・・・ので購入した。調整した万年筆の形状を知りたかったからじゃ。

　この万年筆が拙者の調整の原点。従って拙者の調整は金ペン堂調整に一番近いはずじゃ。この時代のペン先は１４金ペン先。しばらく後にペン先の形状が変わって１８金製になる。ねらうのなら絶対に１４金ペン先が良い。しかも軸色と同じペン先！　キャップの嵌り方の感触が極めてきもい・・・これが無ければ日常使いに最高の一本なのじゃが・・・

　最近TAKUYAの革製品を見慣れているせいか、右２頁の革製品を見ると、なんともみすぼらしい・・と感じてしまう。ボールペンとキーホルダーのセットが２万円ということは、キーホルダーが15,000円！それがこれか・・・と考えると寂しい。筆記具はお嫁にいけるが、手垢の染み付いたケースはお嫁には行けない。だからこそケースは良いものを選びたいものじゃ。