ここのところ【萬年筆と科學】がまったく面白くない・・・というか拙者の興味とかけはなれたところへ話題が行っている。金ペンが出来るまでに過去の人々が如何に苦労していたかの紹介になっている。
これらの記事は、当時でも読者の評価は得られていなかったと感じる。当時の読者は主として萬年筆店の店主であり、いかに目の前の金ペンに関する知識を顧客より知っているかが問われていたはず。
それに対して、この前後の章では、金ペン発生前の苦労の歴史を披露している。しかも特許などの海外文献を読んで書いたもの。なんとなく卒論のような感じ。渡部氏の情熱が感じられないのじゃ。
ということで、今回も別のテーマにする。拙者は金ペンの萬年筆のテーマ以外は興味が無いからな。 取り上げたのはプラチナ・グラマー。拙者がグラマーという単語を知ったのは、この書物じゃ。中学校の写真部にはいって撮影技法を勉強しようという時に出会った。書店で立ち読みしたが、恥ずかしくてどうしても買えなかった。
内容はレフ板などのライティングのテクニックが中心であり、自然光写真と天体望遠鏡写真が中心の拙者にはほとんど役にたたなかったこともあるがな・・・
グラマーの定義というのはよくわからないが、トランジスタ・グラマーなら理解できる。
どうやら均整が取れた体型の事を呼ぶらしい。ではなぜこのプラチナ・グラマーをグラマーと呼ぶのじゃろう? いまいちよくわからない。とても均整の取れた万年筆には思えない。シャレと思われるので深く追求してもしょうがない。ボインボインの万年筆程度の発想ではないかな?
しかしこれは相当売れたはず。スチールペン先付は、定価3,400円だった。金ペン付もごく少量つくられ、そちらは1万円。以前、金ペン堂で購入したことがある。当時は【1万円以上の万年筆には調整が施してある】といううたい文句だったが、さすがにこいつには調整は施してなかった。
拙者が持っている軸柄は黒、マット、ピンク、白、水色の5種類じゃ。噂では黄色があったとか、赤があったとか聞くが拙者は見たことは無い。
見かけによらず、けっこう書きやすい!ヨーロッパ標準のカートリッジを使う。プラチナの長軸用カートリッジは使えない。 上が3400円の鍍金ペンで、下が1万円の金ペン。下は先日訪問した松江のパピロ21で発見した!
このプラチナ・グラマーは、今なら爆発的に売れるはず。特に金ぺンモデルは!
噂では当時、#3776のリブ軸は轆轤で挽いていたと聞いた。このグラマーもそうだったのかな?何本も輪切りにしたが噴出成型のように感じたが・・・・ こちらは金ペン先の拡大画像。ペン芯も立派でインクフローも良い。中字しかなかったのが残念。もし極太なんてあれば、売れると思うがなぁ・・・
このグラマーの金型は残っているようで、5年ほど前に丸善で2,500円ほどで大量に売られていた。白軸はその時に購入したものじゃ。
これで尻軸を捻るとUSBメモリーが出てきたりしたら言うこと無いんじゃが・・。企画させてくれないかな・・・