拙者は筆記状態で長い軸が好きじゃった。べろーんと長い軸の中間からやや後ろ寄りをもって、ふにゃふにゃと字を書くと非常に気持ちが良い。まともな字はかけないが、字を書くのではなく、線を書いているに近い。正確にいうと書き味を試している。
最近、キャップが尻軸に満足にはまらない万年筆が増えてきた。怒り心頭！
ところがやむなくキャップ無しで筆記しているうちに、その状態で書いていても不快感がなくなってきた。
逆にペンケースに収納出来ないような長軸の存在が不快になってくる・・・人間とは勝手な生き物じゃ。
何本あるのか調べてみたら２本！いずれもセーラーのペンクリで購入した長軸。図の上２本。長さは16.6�僂△襦�
拙者が常用している萬年筆キャビネで保存出来る万年筆の長さは16センチまで。従って下から2番目の長軸は余裕を持って収納できるが、上の２本は収納不可！
この２本は、元々はコンコルド・エンペラーが付いて9万円じゃった。その後ペン先をCP7についていたZoomや長刀改に付け替えている。
コンコルドのベストの書きごこちは長軸ペンの後ろ端を持って書くと得られる。ショベルカーの先端に萬年筆を挟んで、ズィーン・ズィーンと書いているような感じ・・・実に気持ちよい。しかも極細の筆跡が得られるのじゃ。
らすとるむしゃんと拙者は、【細美研ぎ】はペン先を下に曲げないで実現したコンコルドと考えている。言い換えれば、この長軸＋コンコルドは、超寝かせて書ける【細美研ぎ】なのじゃ。
従ってペン先を替えてしまっては意味無いことに気付いた！ ・・・ が、コンコルドのペン先ユニットは２本とも別の万年筆に付いて既にお嫁に行ってしまった。
長刀改のペン先は１年以上かけて調整し、絶妙の書き味になっている。机の上にある松江で入手した朱塗りのペントレイに載っている。一ヶ月以上使わなくてもキャップを取ってすぐに太い線がニュルニュルと書ける。
長刀の筆記感をわずかに残しながらも、ぬるぬるという感触も楽しめる稀有な調整になった。これだけはお嫁にやるつもりは無い。
一方で一番上の軸。キャップは梨地だし、軸はモザイクの最も綺麗なやつ。しかもCP7に搭載されていた大型のZoomペン先。最高の組み合わせなのだが・・・ペンケースに入れる際にはキャップをはずす必要がある。
このキャップをはずしてケースに入れる・・・一本の万年筆が二本分のスペースをとるということが我慢ならんのじゃ。
以前はOMASのペン･チェストに保管していた。これは16.7�僂猟垢気泙琶欖表侏茲燭里任覆鵑虧簑蠅鰐気ぁ�が、そのケースには既にこいつの居場所は無い。
拙者は一列のペントレイの中で、保管されている１０本なり１６本なりの萬年筆の間に、【流れ】とか【関連性】を求めている。
たとえば【木製列】【エボナイト列】【国産限定品列】【純銀製列】【Montblanc黒軸列】・・・・・・そしてその分類の中であふれた万年筆はお嫁にやり、空白が出来たら購入する。常にペンケースの中に【分類の矛盾】が無い状態に整理している。その整理自体が趣味かと思うほど、嬉々として頻繁な分類変更による並び替えに苦心している。
一応は分類からあぶれた万年筆も【あぶれ箱】と呼ぶ100本入りのケースに保存しているのだが、それに保管出来る唯一のルールが一列一本収納！つまりは一番上の一本には居場所が無いことになる・・・
ならば仕方ない。コレクション品の位置付けから、日常品に位を落とす代わりに新たな衣装を作ってやるしかしかなさそうじゃ。
ヨシ！長煙突を作ってもらおう。TAKUYAしゃん、よろしく。
外型は煙突だが、中はピッタリしてカタカタしない。クリップ部分は煙突から回避させる。
クリップ押さえのリザード部分はつけないでも萬年筆が落ちない。
ただし、先端部1�僂曚匹鬚弔泙鵑之擇�引っ張れば簡単に抜ける。
というような首掛けモデル。金具は純銀製で・・・などなど構想/妄想だけが膨らむ。
