2007年06月19日

暮しの設計 No.117 1977年　【世界の文房具】　その10

2007-06-19 01　この頁では、当時の【その他海外ブランド】的な物が紹介されている。

　Watermanのこの時代の万年筆は非常に美しく、書き味も絶妙なのじゃが、コンバーターもカートリッジも廃盤になっているので、よほどの覚悟がないと入手出来ない。

　�，鉢△亡悗靴討竜�述はあやしい。純銀はともかく、純金は使っていないじゃろう。値段から考えてもな。それに縞の黒い部分には漆を使ってあるとの記述がある。1980年代後半に伊東屋で購入した�△旅�い部分は単なるプラスティックのようじゃがな・・・

　Auroraに関しては【オーロラ】と読ませている。拙者がアメ横の全万年筆店に毎週のように出かけていたころ、ダイヤのおばちゃんだけはAuroraのことを【オーロラ】と呼んでいたのが印象に残っている。

　Auroraに関する記述の中で【話題の万年筆が７とたしか同型で・・・】と書かれていて思わず笑ってしまった。【たしか】という表現は話し言葉や、エッセイの中では使われるが、商品説明文の中で使うのはまずいだろう！ちゃんと取材して書けよ！とツッコミを入れたくなるような表現が、斬新でおもしろい。

2007-06-19 02　こちらは【新しいノート　VTRカセット】としてビデオレコーダーが紹介されている。なんと２０万円以上。現在のブルーレイ・レコーダーくらいかな？２時間ビデオで２０万円以上というのは当時としては高かったろうな。年末ボーナスの手取りと同じくらいではなかったかな・・・

　ビデオデッキを普及させた原動力はアダルトビデオと言われている。ビデオデッキを購入するとアダルトビデオを数本おまけにつけたが、それが目当てでビデオデッキを購入した人が通販では大半だったとか・・・

　そういうキラーアプリが無かった発売当初は【語学の勉強に便利】というのが売り文句だったらしいな。

　懐かしのベータマックス。拙者がルービックキューブの取材を受けたとき、放送した番組のテープをTV局からあげると言われたがメディアがベータだったので遠慮した記憶がある。プロ用はベータが主流だったが、一般庶民はコンテンツが多いVHSに流れたようじゃな。

　ナショナルがVHSでも、ベータでもない独自方式のビデオを出していたとは知らなかった・・・

　再度見直して驚いたが120分テープが4,800円と書いてある！数百円のものという印象があるが、当時は高かったんだ！

　昭和５２年当時、あこがれのハイテク文房具だったビデオレコーダーであるが、いまやDVDにそのポジションを奪われてしまった・・・そのDVDもブルーレィにReplaceされるのは目に見えている。

　それに引き換え、万年筆市場は当時を超える活況を呈している。【スピードが命】【開発リードタイム短縮】などと叫ばれている時代ではあるが、変化が遅い物ほど長続きするのかもしれない。

　最近は視覚、聴覚、味覚、嗅覚に訴える商品・情報が当時より圧倒的に増えている。たしかにそれらの感覚は鋭敏で刺激も大きい。だが飽きるのも早い。

　萬年筆は触覚の世界。刺激としては強くは無いが、飽きるまでの時間は視覚・聴覚・味覚・嗅覚関連商品よりははるかに長い。とすれば触覚に訴える万年筆よりは触覚に訴える萬年筆の方が長い間楽しめて経済的。やはり調整は萬年筆文化醸成に必須じゃな。


【過去の記事】

2007-06-12 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その９　
2007-06-05 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その８　
2007-05-29 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その７
2007-05-22 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その６　
2007-05-15 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その５　
2007-05-08 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その４　
2007-05-01 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その３　
2007-04-24 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】vs【趣味の文具箱 Vol.7】 
2007-04-17 暮しの設計 No.117 1977年【世界の文房具】その１ 



Posted by pelikan_1931 at 05:00│Comments(9)│ このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック │周辺Goods 
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この記事へのコメント
祈祷師ゑでぃしゃん

拙者がやっていたころは、まだパソコンがなく、解析はマイコンでやっていたようじゃ。当時は４４手以内で出来ると言われていた・・・

ちなみに、各面に模様を書いて、模様もあわせるようにすると格段に難しくなる。

２６手以内の解法がそれを含めているのかどうか気になる・・・
Posted by pelikan_1931 at 2007年06月21日 01:52
二右衛門半しゃん

ウォーターミナは軸が長いのでなんとかなりますな。
困ったちゃんはＣＦ・・・
Posted by pelikan_1931 at 2007年06月21日 01:44
こまねずみしゃん

アヴローラ　と　アウロラ　の方が
オーロラ　と　アウロラ　よりも字面では近いかもしれませんな。
Posted by pelikan_1931 at 2007年06月21日 01:42
>拙者がルービックキューブの取材を受けたとき

つい最近、ルービックキューブが26手以内で完成する事が証明されたようです。
26手以内でルービックキューブは揃う!! 米研究者が証明
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/06/05/004/index.html

University Communications and Public Relations >
http://www.neu.edu/nupr/news/0407/rubik.html


で、世界記録は11.13秒だそう…
ルービックキューブの世界--人気復活に一役買うインターネット
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20094458,00.htm
Posted by 祈祷師ゑでぃ＠手が憶えてる at 2007年06月20日 20:25
言い忘れていましたがウォータミナは現行のヨーロッパ型の「カートリッジ」が使えます。
Posted by 二右衛門半 at 2007年06月19日 20:48
実はwaterminaは青軸も持ってまして・・・。
それを確認してみたところ、ぶつけた痕なのかポツポツと表面が剥がれているところがあります。
すると、軸本体は真鍮であることがわかりました。
銀軸の方は専門店から入手したデッドストックのため傷がついていません、質感が間違いなくプラスチックである首軸の部分と同じなので胴軸もプラスチックだろう、と見当を付けましたが、真鍮ベースに何か塗って黒にしている、ということもありませんよね？

銀軸も青軸も軸内部から見るとプラスチックのようなんですが。。。
Posted by 二右衛門半 at 2007年06月19日 20:41
　残念ながら、ビデオが文具類には取って代わることはありませんでしたねえ。それどころか、現在の大学・大学院はテープレコーダーの持ち込みも原則として禁止になっています。
　オープンリールの時代も含めて、ビデオテープは昔はかなり高価だったようですね。消しては繰り返し使うため、ＮＨＫ大河ドラマすら初期から中期のものはＮＨＫに残っていないそうです。

　ま、今こうやって使っているパソコンを普及発展させたのも、「エ○ゲー」という、所謂アダルトゲームのユーザーの力によるところが大きいわけですし、そういうところは、やはり人間の業というべきでしょうか(^^;


　言語に関しては読み方の問題がありますからね。イタリア語が今ほど普及していない頃にはオーロラと読むのが普通だったでしょう。ちなみに、日本海海戦とロシア１０月革命に参加したロシアの巡洋艦オーロラは、ロシア語発音ですと「アヴローラ」になるそうです。
Posted by こまねずみ at 2007年06月19日 16:25
二右衛門半しゃん　やはりそうでしたか！

ベースのプラスティックに金属で擦った痕がついていた。
漆ならそうはならないからな。

はめ込み画像にしていないのがすごいな・・・
画面の中の花とTVのそばの花は同じ物では？
Posted by pelikan_1931 at 2007年06月19日 08:06
おはようございます

テレビが懐かしいっ！！
最近は木ワクのものなんてありませんよね。

watermanの�，鉢△亡悗垢覽�述について、�，呂△蠅泙垢�本体はやはり樹脂です、エナメルと書いてある本もありますがそれも間違い。。。
輸入元の広報があまりしっかりしてなかったのでしょうか？
Posted by 二右衛門半 at 2007年06月19日 07:32
 
 
 
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