【萬年筆と科學】 その46は左に見るように鉄ペンの発達史じゃ。となると拙者の興味の範囲外!ということで、別のテーマとする。
とは言っても多少は興味のおありの方もいようからサマリーをしてみると・・・
ペン先の形状を工夫して、いかに大量のインクをペン先に保持しておけるかという研究じゃ。エンペラーのようなものもある。
ペン芯を通して胴体からインクが供給されない以上、一回ペン先を浸した状態で、いかに長期間文字が続けて書けるかという研究。当時は書き味よりの持続性の方が重要なファクターだったということじゃな。 今回はstylustipしゃんから以前紹介されたグルメディウムの効果検証!
MontblancのNo.146系の万年筆はキャップを後ろに挿した場合、すぐに外れてしまう。一番酷いのはバーンスタインをはじめとする音楽家シリーズ。購入するたびに叩き折りたくなったものじゃ。
PelikanではM600シリーズがやばい。かなりの確率でキャップが外れやすい。 左のソリテールもキャップを挿して書いていると、すぐにキャップがゆるんでしまう。いささか気持ちが悪い。
しかも拙者よりもキャップの緩みが嫌いな後輩が、この軸というかBBのペン先に惚れてしまって、嫁ぎ話が進行中。とはいえ行儀の悪い娘を嫁にやるわけにもいかない・・・・ そこでグルメディウムで躾をしてみることにした。これは元々は絵の具に混ぜて使う物らしい。裏に書いてある説明文によれば【乳白色の水性ペーストで、乾くとツヤ消しの透明になります。絵の具と混ぜると、ツヤを押さえた透明感が出ます。絵の具に多く混ぜるほどツヤが無くなり、透明感が増します。】
これを左のステンレス製のヘラでキャップの内側(口から3ミリほど)に塗っていく。乾いたら状態を試し、足らなければ塗り足していく・・・という作業を繰り返していくのじゃ。
効果は抜群!キャップがむにゅーと軸に挿さる感じがしてキャップはピッタリと軸に止まり書いていても外れる事はない。
もちろん耐久性の問題はあろう。しかし緩くなってきたらまた塗ればよい。純銀のキャップが曇ってきたら銀磨き布で拭くようなものじゃ。萬年筆は手を入れながら使うからおもしろいのじゃ。
ちなみに拙者はこの【グルメディウム】をネット検索して画材屋から通販で購入した。ヘラは東急ハンズで購入したが割り箸でも十分じゃよ。
長年の恨みが一気に晴らされたようで非常に気分が良い!キャップのガタツキや緩みが気になる方はお試しあれ!