緑好きの拙者にとってPelikan M320 緑軸の登場は予期していなかっただけに嬉しいものじゃった。
もっとエメラルド・グリーン系かなと思っていたが、かなり濃い緑色なので当初は多少違和感があった。それも毎日眺めている内に、実に綺麗な色と思えるようになってきた。そういえば妻も年々美しくなっていく・・・拙者は都合の良い眼を持っているのかもしれない。
初めてPelikan M300を使った時にはその柔らかさに感動した。M1000は拙者には柔らかすぎて手に合わないが、M300は良い!と思ったものじゃ。ただし当時はどうしても金ぴかのペリカン・マークが気に入らず、全てお嫁にやってしまった。
ところが、あの金ぴかマークが実は相当凝った作りをしていると発見して以降、それほどいやではなくなった。さすがにM800では許せないが、M300程度なら十分。というよりこの小ささで刻印を入れたら不細工なペリカンになってしまう。
そこで最近、少しずつM350やM320を集め始めた。ところが何か昔ほど柔らかな書き味ではないような気もする。そこでM300用のニブを集合させて比較してみた。 一番上はM300用の14C-BBニブ。残念ながらM320の緑軸では書斎館以外ではF/M/Bのみのラインナップじゃ。書斎館のHPではEFやBBがカタログに掲載されていた。
上から二番目はM350用の18C-BBニブ。M350がカタログに掲載されていた頃は海外からいくらでも入手できたが、最近ではほとんどのサイトでカタログ落ちしている。
オレンジ軸のM320の一部にこれと同じ18Cのニブがついて発売されていた。趣味の文具箱にも掲載されていたはず。あれはaurora_88しゃんの物だったかな?
上から三番目は今回のM320 緑軸についてきた14C-Bニブ。現行のBニブと同じと思われる。
一番下は現行のM300に付いているのと同じで、今回のM320に付いていた14C-Fニブ。拙者の目には上二つと下二つは別の形状に見える。
上二つはpfマーク付きのM800用ニブと同じく、ハート穴の周りの平面の部分が広い。また両側の絞り込みがきついような気がする。一方、下の二つは全体に丸っこい形状をしており絞り込みも弱い。
この二種類のニブでは上二つの方がタッチが柔らかいような気がする。それほど鋭敏な感覚を持ってはいないので気のせいかもしれない。また18C-BBと14C-BBとでは後者の方が拙者の趣味に合っている。
今回何本かのM320をさわってみたが、どうもペンポイントの状態が良くない。段差があったり、背開きだったり・・・ このBlogを読んでいる人は段差程度は微調整出来るから問題はあるまいが、一般消費者にこの状態のペン先が行き渡るのは、場合によっては致命傷になることがある。特に今回紹介したFでは凄い段差!もう少し検品なり調製なりに力を入れないと市場からソッポを向かれてしまいますぞ。
ガンバレ!ペリカン! 【 Fは海外から入手した個体についていたもの 】