昨日は萬年筆くらぶ【フェンテ】の交流会。生憎の台風で、毎年遠方から飛行機で参加されている方の姿を拝見できなかったのが寂しかったな。
本日は晴天のようなので会えるかも。
本日紹介するのは、マーキング・クレヨンと糊。カタログに掲載されている物を順に紹介している関係上、趣の異なった組み合わせになった。
マーキングクレヨンの用途は良くわからないが、想像するに、建築用木材に釘を打つ部分に印を付けるとか・・・・の業務用に用いられたのだろう。
軸の形状が鉛筆と同じく六角形になっているのは、多少は転びにくくするためかな?値段は1グロスで22.22DM(ドイツマルク)。当時の貨幣価値がわからないので高いか安いか見当も付かない。
なんでもそうだが、未使用のマーキングクレヨンが箱にぎっしりとはいっている様子は圧巻。物欲を刺激されてしまう。以前、Pelikan製封蝋が1グロスはいったものを見た時にも同じ感情を覚えた。おとな買い願望があるのかな? こちらはPelikan製の糊。商品名はペリカノールでずいぶん前から作っていたらしい。拙者は一番右のものと同じ形状のベークライト製ケースを入手したことがある。
いったい何の入れ物かまったく見当がつかなかったのだが、この画像を見てペリカノールの入れ物だったのだとわかった。長年の胸のつかえが取れた!糊を塗る為のスティックを入れる部分があるのが良い。
真ん中の画像は刷毛付きの糊らしい。指で押さえる部分が窪んでいるのは、持ちやすさと容量を大きく見せかけるのとに役立ちそうじゃな。商品名などを示すラベルが無いのも業務用ならではか?
右端のボトルに入っていた糊は、木工用ボンドのようなものだが、真ん中の容器の糊はどんな用途に使ったのかな?刷毛の間から糊が出るので、粘度は徹底的に低い必要があるだろうし・・・封筒貼りかな?
ちなみにお値段は、真ん中の糊は100cc入りで1.8DM、1リットル入りで6.2DM。右側のスティック付き糊は70cc入りで1DM、125cc入りで1.55DM。 左端のバケツは1kg入り、3kg入り、6kg入りがあり、一番大きな6kg入り(左端の物と同じ)は15DMだった。
使い方としてはバケツから、スティック付き容器に移し替えて使っていたと想像される。独逸エコロジーの原点はこのあたりにあるのかもしれない。
この容器に似た日本の商品は・・・フエキ糊。未だにでんぷん糊を販売しているので、うれしくなってしまった。円柱形のボトルはキャップの裏にスティックがパチンと止められるようになっていた。色も各種あり、たしか全色そろえて、中身が無くなったらコイン入れにしていた記憶がある。糊とは関係はないが墨汁容器も良い。インク入れにしたいほど気に入った。
不易糊工業株式会社の歴史を読んでいるとおもしろい。当初はチューインガムも作っていた。その流れでアラビアゴム糊も生産したのが1910年。
もしPelikanが同じ頃からアラビアゴム糊を作っていたとすれば、このカタログの時点で、すでに50年以上の歴史がある事になる。それが写真右のPelikan GUMMI。この時にはスポンジからしみ出してくる構造にはなっていなかったようじゃ。
朝から【三丁目の夕日】の疑似体験をしてしまった・・・
過去の【Pelikan 125 Jahre Katalog】
2007-10-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その10
2007-10-14 Pelikan 125 Jahre Katalog その9
2007-10-07 Pelikan 125 Jahre Katalog その8
2007-10-02 Pelikan 125 Jahre Katalog その7
2007-09-25 Pelikan 125 Jahre Katalog その6
2007-09-18 Pelikan 125 Jahre Katalog その5
2007-09-11 Pelikan 125 Jahre Katalog その4
2007-09-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その3
2007-08-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その2
2007-08-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その1