2007年11月04日

Pelikan 125 Jahre Katalog その12

2007-11-04 01 やっと万年筆に関係する頁が出てきた。最初はインク。この時代にはボトルの形状は既に現在と同様。蓋も同じように思える。

 このあとクラシック・インクボトルなども一時発売したが、定番品はこのボトルじゃ。ちなみに、同じ形状のボトルに入っているインクとしてCrossがある。

 【Fountail Inks a Sampler】 では、CorssはPelikanと同じなので敢えてテストしないと記載されていた。要するにCrossのインクはPelikanが作っていたわけじゃな。ほかにはFeber-Castellも似たボトル・・・

 拙者が高校生だったころにはPelikanとParkerが丸善に並んでいて、それらを買ってきては混ぜて色を作っていた。インクブレンダーの草分けか?

 いろんなインクを混ぜたが、入れた万年筆が全て中国製の安いもの(150円から高くても600円)だったので、特に不具合を感じた事は無かった。それに紙も【わら半紙】だったし・・・

 当時一番好きだったのは緑色。ParkerにもPelikanにも大きなボトル(60ml程度)の緑インクがあった。Pelikanの方がねっとりしていて好きだったな。【緑のインクはサヨナラのしるし・・・】なんて歌はまだなかった・・はずなので、代筆の恋文の下書きに使っていた。拙者は文章を考えるだけで、筆記そのものは恋文を出す本人が書いていた・・・あたりまえじゃが。

 【Fountail Inks a Sampler】によれば、緑色の中ではペリカンが最も耐水性&耐光性が高いという評価だった。色自体はペンマン・エメラルドが好きだが、ペンマンの中でも際立って危険なインクらしい。一ヶ月入れっぱなしだとペンポイントのあたりに毒キノコ【マタンゴ
】のようなものが出来る。気色悪〜い!

2007-11-04 02 こちらはカートリッジ。ヨーロッパ標準カートリッジ。このタイプのカートリッジはほとんど使わない。最近ではラブレターインクがカートリッジでしか入手出来なかったので、それをダンヒル・ドレスコレクションに入れて使っていた。その前に頻繁に使っていたとなると・・・万年筆に嵌る前にプラチナ・グラマーに入れていたころまでさかのぼる。

 ヨーロッパ標準という名はついているが、昔はちっとも標準ではなかった。そのメーカーのカートリッジでないとインクが漏れたり、出が悪かったりと、ロクな事は無かった。今でもこのタイプのカートリッジは使いたくない。

 ただしPelikanのカーキの色は最高だった!カートリッジから注射器でコンバーターに移し変えて使っていた。WAGNERインクとして復活させたいのだが、なかなか道は遠そうじゃな。

2007-11-04 03 やっと万年筆が出てきた。この当時はPelikanの基幹商品ではなくなっていたのかもしれない。まずはPelikan P1シリーズより。

 拙者はこのシリーズでは萬年筆しか所有したことは無いが、ボールペンも魅力的。ペンシルなら400NN系の方がよいが、BPならP1が良さそう。レフィルはAURORA テッシー用が適合するかも知れない。何故にこの時代のPelikanのBPがすきかといえば、レフィルの良さ。

 書きやすさとか、色の具合ではなく、チップにいたるレフィルの首が細いこと。パーカー型は首が太いので、どうしてもシャープな感じがしない。ところがこの時代のPelikan用のレフィルは、首が細長いので、ボディからにょっきりと先が出ている。この感じが好き! 純正レフィルがあれば楽しめるのに・・・もう日本では売っていないのかなぁ・・・

2007-11-04 04 このPelikan P1-RGはParker 51 対抗製品だったが、結果的には大失敗だったようじゃ。コマーシャル全盛時代に商品の性能や拘りだけで勝てるわけが無い。

 それに回転吸入式というのが、いかにも時代に取り残された感じを出してしまったのではないかな?

 拙者はBとBBしか使ったことは無いが、それらはカリグラフィー的な研ぎで実に良かった。ニュルニュルと滲み出してくるようなインクフローも好みで何本も購入した。

 赤、緑、グレー、黒は使ったことがあるが、金張キャップで、ほかの色はあったのかな?青は絶対にありそうだが・・・・

 この萬年筆の最も好きなところはキャップの嵌り方。くるくると回していくと、グっと抵抗があり、その後で、クィっと早回しするように回って止まる。これはParker 75のキャップがパチンとしまるのと並んで、萬年筆として最も好きな感触!

 唯一の弱点はピストン。力いっぱい回すと、空回りして内部のピストンの位置がずれてしまう。これには要注意じゃ。やさしくやさしく扱わないといけない。がさつな人は絶対に使えない萬年筆といえよう。



過去の【Pelikan 125 Jahre Katalog】

2007-10-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その11 
2007-10-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その10  

2007-10-14 Pelikan 125 Jahre Katalog その9 
2007-10-07 Pelikan 125 Jahre Katalog その8  
2007-10-02 Pelikan 125 Jahre Katalog その7 
2007-09-25 Pelikan 125 Jahre Katalog その6 
2007-09-18 Pelikan 125 Jahre Katalog その5 
2007-09-11 Pelikan 125 Jahre Katalog その4 
2007-09-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その3 
2007-08-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その2 
2007-08-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その1 



Posted by pelikan_1931 at 09:30│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 周辺Goods 
この記事へのコメント
P1-RGの件、カートリッジ式の同じようなデザイン青軸を持っていましたので存在するかも知れませんね。
青軸にロイヤルブルーを入れたら素敵でしょうね。
Posted by stylustip at 2007年11月04日 18:53