2007年11月11日

Pelikan 125 Jahre Katalog その13

2007-11-11 01 1963年に創立125周年を記念して作成された、この豪華カタログの真ん中よりやや後ろに掲載されているPelikan 400と140に代表されるモデル。

 何度見ても、この画像が精密なイラストなのか、写真製版の技術が未熟でぼんやりとしている写真なのかがわからない・・・

 プロの目から見るとどうなんでしょう?

 120だけ【Schulfüller】と差別されているが、どういう意味なのかな?Googleの翻訳機能にはひっかからないのじゃが・・・

 前回紹介した、Pelikan P1-RGが24DMで、左端のPelikan500NNが27DMというのは、現在では考えられない価格設定じゃな。ちなみに、この時代の400シリーズは全てNNを付けて呼ばれているが、カタログではNNは記載されていない。

 【完全な吸入機構を持ち、大きなペン先と完璧なペン芯で、金張りキャップ】の
Pelikan 500NNと、【ピストン機構が壊れやすく、小さなペン先と、プラスティック製ペン芯】のP1-RGの値段がほとんど変わらないというのでは・・・P1-RGは売れなかったであろうな。

 ちなみにPelikan 500NNの茶縞は、1956年に発売され、1963年まで製造された。すなわち製造中止がこのカタログ発行年。それで扱いがぞんざいになっているのかも知れない。400NNに関しては、その後2年間製造が続けられた。

 そしてP1-RGは1963年の発売。要するに125周年に合わせて満を持して発売されたのがPelikan P1-RGということになる。それで萬年筆の項で最初にP1-RGが紹介された理由がわかった!

2007-11-11 03 それぞれの価格は左記のとおりじゃが、各モデルの詳細スペックを【Pelikan Book】から拾ってみると・・・

700NN:キャップも軸も14金無垢。製造期間 1957-1963

 600NN:キャップが金無垢で軸は茶縞と黒のみ。緑縞のモデルに関しては記録が無い。製造期間は700NNと同じ。

520NN:キャップも軸も金張り。上記700NNと600NNは写真でしか見たことはないが、520NNはたまに見かける・・・というか、拙者も持っている。製造期間は700NN、600NNと同様に1957-1963

500NN:キャップだけが金張り。尻軸は茶色か、黒。軸色は茶縞、黒、そして緑縞があった。ただし緑縞は黒と緑ではなく、GreenとDark Green!これは知らなかった!今まで500NNは茶縞ばかり入手していたが、実は緑縞の方が珍しかったとは!ちなみに500も500Nも500NNも緑縞はGreenとDark Greenの縞らしい。これは600NNとの差別化であろう。500NNの緑縞を持っている人は、【600NNが買えなかったのではない。GreenとDark Greenの縞が欲しかったのじゃ!】と言えるので便利。拙者もそういって600NNをあきらめていたじゃろうな。今、この瞬間はどちらも欲しいが・・・。製造期間は1957-1963

400NN:これは軸色のバリエーションが魅力的。
     濃い茶縞 1956-1965
             
薄い茶縞 1957-1960    light tortoise-shell
              黒 1956-1965
             
緑&黒の縞 1956-1965
              黒とグレーの縞 
1957-1961


2007-11-11 04 それにしてもPelikan 400NNは良いなぁ。太さも長さもバランスもニブの弾力も・・・まさに理想の萬年筆といえよう。M800が最高ではないかな・・・とほんの数年前まで思っていたが、最近では400NNの方が好みじゃ。

 もっとも萬年筆に関しては、惚れやすく、飽きやすいのじゃが・・・


過去の【Pelikan 125 Jahre Katalog】

2007-11-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その12 
2007-10-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その11 
2007-10-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その10  
2007-10-14 Pelikan 125 Jahre Katalog その9 
2007-10-07 Pelikan 125 Jahre Katalog その8  
2007-10-02 Pelikan 125 Jahre Katalog その7 
2007-09-25 Pelikan 125 Jahre Katalog その6 
2007-09-18 Pelikan 125 Jahre Katalog その5 
2007-09-11 Pelikan 125 Jahre Katalog その4 
2007-09-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その3 
2007-08-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その2 
2007-08-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その1 



Posted by pelikan_1931 at 09:00│Comments(8) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Blog紹介 
この記事へのコメント
Bromfield しゃん

その可能性は高いかも・・・
Posted by pelikan_1931 at 2007年11月12日 01:01
件のイメージですが、写真にあとで着色したように見えるのですが、如何でしょうか。アメリカの古い雑誌広告などでは、そのようなことが行われていたと聞いております。
Posted by Bromfield at 2007年11月12日 00:58
ズミルクスしゃん

輪郭線はプロの目から見れば、やはり不自然ですか・・・
拙者、ずっとイラストだと考えていたが、あまりに克明なので、もしや写真?とも考えたが、当時は写真からこれほどの画像を起こせなかったのであろうな・・・
Posted by pelikan_1931 at 2007年11月11日 22:57
araichuuしゃん


そう、ハイライトがまるでスキャナーのCCDの動きと直角に万年筆を並べたような感じがした。それにしてもDetailを正確に書いているので驚きじゃ。
Posted by pelikan_1931 at 2007年11月11日 22:54
Bromfieldしゃん

ありがとしゃん。コメント欄では、ウムラウトは文字化けしてしまうようじゃな。今後はSchool Penとしよう。
せっしゃ、Faber-castellもSoenneckenも、School penは使ったことはある。ただ、No.120に比べればおもちゃのよう。
Posted by pelikan_1931 at 2007年11月11日 22:53
輪郭線が写真じゃないようですが、むしろこれだけのカタログをイラストで作れたことに、贅沢さを感じますね。今ではコスト的に無理でしょう。イラスト自体もスーパーリアルとまでいかない、なんだかいい感じですね。
Posted by ズミルクス at 2007年11月11日 13:56
いつも楽しく拝見しています。
ハイライトの写り込みが少々不自然なので、イラストだと思います(笑)
Posted by araichuu at 2007年11月11日 11:46
Schulf���llerは、英語ではSchool Penと訳されているようです。ペリカーノ・ジュニアなどが現行品ではそれにあたるのかと思われます。グーグルで調べてみると(��笋�uで調べたところ)、 Faber CastellやSoenneckenなどもSchool penを製造していたようです。
Posted by Bromfield at 2007年11月11日 10:53