1963年に創立125周年を記念して作成された、この豪華カタログの真ん中よりやや後ろに掲載されているPelikan 400と140に代表されるモデル。
何度見ても、この画像が精密なイラストなのか、写真製版の技術が未熟でぼんやりとしている写真なのかがわからない・・・
プロの目から見るとどうなんでしょう?
120だけ【Schulfüller】と差別されているが、どういう意味なのかな?Googleの翻訳機能にはひっかからないのじゃが・・・
前回紹介した、Pelikan P1-RGが24DMで、左端のPelikan500NNが27DMというのは、現在では考えられない価格設定じゃな。ちなみに、この時代の400シリーズは全てNNを付けて呼ばれているが、カタログではNNは記載されていない。
【完全な吸入機構を持ち、大きなペン先と完璧なペン芯で、金張りキャップ】のPelikan 500NNと、【ピストン機構が壊れやすく、小さなペン先と、プラスティック製ペン芯】のP1-RGの値段がほとんど変わらないというのでは・・・P1-RGは売れなかったであろうな。
ちなみにPelikan 500NNの茶縞は、1956年に発売され、1963年まで製造された。すなわち製造中止がこのカタログ発行年。それで扱いがぞんざいになっているのかも知れない。400NNに関しては、その後2年間製造が続けられた。
そしてP1-RGは1963年の発売。要するに125周年に合わせて満を持して発売されたのがPelikan P1-RGということになる。それで萬年筆の項で最初にP1-RGが紹介された理由がわかった! それぞれの価格は左記のとおりじゃが、各モデルの詳細スペックを【Pelikan Book】から拾ってみると・・・
700NN:キャップも軸も14金無垢。製造期間 1957-1963
600NN:キャップが金無垢で軸は茶縞と黒のみ。緑縞のモデルに関しては記録が無い。製造期間は700NNと同じ。
520NN:キャップも軸も金張り。上記700NNと600NNは写真でしか見たことはないが、520NNはたまに見かける・・・というか、拙者も持っている。製造期間は700NN、600NNと同様に1957-1963
500NN:キャップだけが金張り。尻軸は茶色か、黒。軸色は茶縞、黒、そして緑縞があった。ただし緑縞は黒と緑ではなく、GreenとDark Green!これは知らなかった!今まで500NNは茶縞ばかり入手していたが、実は緑縞の方が珍しかったとは!ちなみに500も500Nも500NNも緑縞はGreenとDark Greenの縞らしい。これは600NNとの差別化であろう。500NNの緑縞を持っている人は、【600NNが買えなかったのではない。GreenとDark Greenの縞が欲しかったのじゃ!】と言えるので便利。拙者もそういって600NNをあきらめていたじゃろうな。今、この瞬間はどちらも欲しいが・・・。製造期間は1957-1963
400NN:これは軸色のバリエーションが魅力的。
濃い茶縞 1956-1965
薄い茶縞 1957-1960 light tortoise-shell
黒 1956-1965
緑&黒の縞 1956-1965
黒とグレーの縞 1957-1961 それにしてもPelikan 400NNは良いなぁ。太さも長さもバランスもニブの弾力も・・・まさに理想の萬年筆といえよう。M800が最高ではないかな・・・とほんの数年前まで思っていたが、最近では400NNの方が好みじゃ。
もっとも萬年筆に関しては、惚れやすく、飽きやすいのじゃが・・・
過去の【Pelikan 125 Jahre Katalog】
2007-11-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その12
2007-10-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その11
2007-10-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その10
2007-10-14 Pelikan 125 Jahre Katalog その9
2007-10-07 Pelikan 125 Jahre Katalog その8
2007-10-02 Pelikan 125 Jahre Katalog その7
2007-09-25 Pelikan 125 Jahre Katalog その6
2007-09-18 Pelikan 125 Jahre Katalog その5
2007-09-11 Pelikan 125 Jahre Katalog その4
2007-09-04 Pelikan 125 Jahre Katalog その3
2007-08-28 Pelikan 125 Jahre Katalog その2
2007-08-21 Pelikan 125 Jahre Katalog その1