【Pelikan Red Book】 その９
今回はたぶんPelikanの吸入方式（回転吸入式）の説明であろう。記憶が正しければ発明したのはPelikanではないが、特許を買って最初に量産萬年筆に使ったのがPelikanのはず。
31頁ではアイドロッパー方式、セイフティー方式、ボタンフィラー方式が図示され、ボタンフィラー方式を使ったオスミア（OSMIA）の萬年筆が紹介されている。この萬年筆を見て、当時のParkerに似ていると思うはず。たしか業務提携していたか、資本が入っていたかしたはずじゃ。これは昔から欲しかったのだが、まだ入手できていない。
32頁ではレバーフィラー方式の図解と、それを利用したカーター（Carter）の萬年筆が紹介されている。不思議とCarterの萬年筆が欲しいと思ったことはない。
この頁にPelikanが回転吸入式の特許を1927年に取得して、1929年に最初の萬年筆を発売したくだりが書かれていると思われる。
33頁の左上の写真はKaiserhofホテルで開催されたPelikanの萬年筆発売を祝うパーティではないかな？写真に写っている人の顔の向きを見ると、演台側から撮影したと思われる。表情が潰れている人もいるが、これはスローシャッターの間に顔が動いてしまったのであろう。
33頁にある黄色い背景のポスターが1929年に発売されたPelikan萬年筆第一号。【Pelikan Fountain Pen】と呼ばれていた。翌年の1930年にはPelikan 100が発売され、1931年の半ばにはマイナーチェンジ版が発売された。こちらは10年以上にわたって作られた。このマイナーチェンジ版モデルが拙者のハンドルネームであるpelikan_1931の由来じゃ。
34頁の上の写真では、1932年〜1945年に製造されたRappenと1936年〜1954年に作られたIBISの写真が掲載されている。
その下のPelikan 100Nは1937年〜1954年まで作られていた。写真のモデルはキャップリングが無いので戦時中のモデルのはずじゃ。
今回はPelikan Green Book の掲載内容から補足説明したが、本論に何が書いてあったかに関しては、
attempto（1477番）しゃんに補足説明をお願いしたい。よろしくおねがいしま〜す！
Posted by pelikan_1931 at 07:00│
Comments(7)│
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文献研究
Mont Peli しゃん
おお、プロフェッサーキューブ（5x5x5）ですな。
拙者はこれは得意でしたが、ルービックリベンジ（4x4x4）の方が苦手でした。
6x6x6とか7x7x7もあるようですが、触ったことはありません。
台湾で購入した3x3x3をやってみましたが、色の配置が昔と違うのと、滑りすぎるので、60秒〜75秒もかかってしまいました。昔は26秒くらいで出来たのに・・・
ちなみに世界記録は10回平均で一回9秒台です。拙者の時代は終わったと痛感しました。昔はTVに出まくっていたのになぁ・・
最近は脳を使うより、体を使う方が向いているらしい。すでにボケは始まっているし・・・
いろいろな種類のルービック・キューブ（５個）も現在は書斎の置物と
化しています。
余談ですが、アナログ・ゲームが好みなので、現在は、ボケ防止の
ためにナンバープレイス（数独）をやっていますが、学研の「究極！
ＩＱナンプレ」（１〜３）の２００や２００以上のレベルは論理思考と
脳活性化に役立っています。
ペリカンはいろいろな意味で独創的？突然変異？のようなモデルが突然出ますね。
私は最近までPelikan60ペンシルを集めていましたが、これも突然現れて
数年で消えてしまったと思いました。
デザインテイストが全く異なるので、外部から新しい血（知）が入ったのではないかと想像しています。
レッドブックは持っていないので、このシリーズが１９５０年代に来るのを
祈るように待っています。
attempto しゃん
毎度のことながらありがとしゃん！
特許取得から２年間で100分の１�个寮催戮鮖�つ萬年筆を作ったのが奇蹟じゃ。手作業の部分が多かったからこそ出来たのであろう。
Mont Peli しゃん
ルービックキューブを作ったエルノ・ルービックもハンガリーの建築家。ハンガリーには独創的な発想の人が多いのかも知れませんな。
ちなみにルービックキューブは、元々はルービックス・マジック・キューブと呼ばれていた。
拙者はキュービスト番号No.77じゃが、ツクダオリジナルが日本で発売する前から、マジックキューブ同好会を作って早さを競っていた。
今から32年ほど前になるかなぁ・・・
こんにちは。
ようやく万年筆の話になりましたね。もう私がコメントできる場ではないので、ドイツ語に限って。31頁は、1830年以降鵞ペンに取って代わった鉄ペン、さらにスポイト式、セーフティ、レバー式など初期の万年筆の技術についてです。
ハンガリー人技術者Theodor Kovacsはすでに第一次大戦中にこれまでの万年筆が持つ問題点の解決を模索し始め、1923年にベルリンで特許取得。ギュンター・ワグナー社が27年にこの特許を獲得し、29年に最初のペリカン万年筆を発売します（32頁後半）。33頁以降は、100から派生したモデル展開、材質の変化についての説明が続きます。100の当時の価格は15マルク（1931年に13.50マルクに値下げ）。それに対して初代トレドは27マルクと、決して高額ではなく、マニア垂涎のモデルになるのは第二次大戦後。なお、32頁下の絵は、初期の商品説明パンフ（画家はLucian Zabel）。
師匠の指摘通り、33頁左写真はベルリンのHotel Kaiserhofに販売店を招いたペリカン万年筆のプレゼンテーション風景、34頁中央はダンチヒで生産された第二次世界大戦期の装飾簡略化バージョンの100Nだそうです。
回転吸入式機構の発明者や開発経緯については、「万年筆クロニクル」
（１２０頁）やA.Lambrou氏の‘Bible’（２４４頁）に記述がありますが、
両方を読み比べた人は戸惑いを覚えると思います。
発明者とされるTheodore Kovacsの国籍も含め、Fountain Pen Network
の‘The Pelikan piston,a Hungarian's invention’と題するayjayar氏の
投稿は小生のこの疑問解明に大変役立ちました。
この本でも、Theodore Kovacsはクロアチア人ではなく、ハンガリー人の
技術者（ein ungarischer Ingenieur）と書かれていますね。
今回はたぶんPelikanの吸入方式（回転吸入式）の説明であろう。記憶が正しければ発明したのはPelikanではないが、特許を買って最初に量産萬年筆に使ったのがPelikanのはず。
33頁の左上の写真はKaiserhofホテルで開催されたPelikanの萬年筆発売を祝うパーティではないかな？写真に写っている人の顔の向きを見ると、演台側から撮影したと思われる。表情が潰れている人もいるが、これはスローシャッターの間に顔が動いてしまったのであろう。
