年末になって念願の【理想のM850】をくみ上げることが出来た。Pelikan M850はM800シリーズ唯一のバーメイルキャップとして発売されたのだが、その時には既に天冠はプリントに変わっていた。これがイヤでイヤで・・・。(もっともプリント天冠が廃止されたとたん懐かしくなってそれ付きのM800を捜している自分にあきれていたりする)
また軸色も緑縞と黒のみで、あまりおもしろみが無かった。さっそく赤軸や青軸にバーメイルキャップを被せ、キャップの天冠と尻軸を旧型に変え、さらにはペン先をPF刻印付きに変えて悦に入っていたのだが、すぐに飽きてしまった。試してみたM850もどきは、緑縞、青縞、赤縞、黒、ゴルフ、ウォールストリート、グリーンスケルトンなど。最低はグリーンスケルトンで、組み上げた瞬間にあまりに不細工で分解した・・・
理由は簡単。旧型の天冠が金一色のキャップに似合わないこと。金一色の中に黒いプラスティックが見えるのは貧乏くさい。プリント天冠よりはましだが黒が残るのはイヤだ。また尻軸の金の輪も、いっそない方が良いなと感じていた。尻軸全体がバーメイルで覆われているのならともかく、裏の一部だけが金色、しかも傷つきやすい鍍金というのが物足りなかった。それならいっそ金の輪がない方が良い。
そういう所に新天冠の金一色が現れたので、これで完璧!と思ったのだが、こんどはM850を見かけなくなった。見かけても以前と比べて高価で手が出なかった。ところが、ある時、新品のバーメイルキャップだけが販売されているのを見つけた。M850の場合、定価の半分以上はキャップの値段なのだが、比較的安価で販売されていたので、すぐに申し込んで入手。クリスマスの国際郵便の混雑ですいぶんと送れたが、昨日やっと到着。さっそく新M800の青軸(胴軸と天冠)、旧M800用18C-F(PF刻印)と組み合わせて理想の1本を作った!
実はPF刻印付きのFで書いた記憶が無い。通常、PF付きはM〜O3B、EN付きがEFとFというように使い分けていたので、PFのFは、使ったことはあるかもしれないが、記憶には残っていない。今回試してみたが、調整は不要だった。これには驚いた。ペンポイントの形状も、社内生産に切り替えたあとのモデルと比べてもはるかに綺麗。書き味だけなら調整した最新型の方が拙者としては好みだが、見栄えではやはりPF刻印付きが最高!
ただインクをつけて試し書きすると、ペン先が拙者の好みより柔らかく疲れてしまう。やはり現行品のお辞儀のきついモデルの方が拙者には向いている。現在M800系は4本使っているが、全てがPF刻印が無くなってからのモデル。100本近くあるM800系に中で10本にも満たないのに使っているのは全て最近の物となっている。その中でもItalic Broad、3B、M→F研ぎ出しは使用頻度が非常に高い。
やはり人前に出る(実用で使う)なら、すっぴん(未調整)ではなく、メイク(調整)した方がはるかに見栄えがいい(書き味が良い)。