金曜日の調整報告 【 Montblanc No.146 18C-B 次世代に伝えるべき逸品! 】
Posted by pelikan_1931 at 07:00│
Comments(16)│
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萬年筆調整
Mont Peli さん
それは大発見ですね。
18Cのニブの形状で、他とかなり違うものがあり、不思議に思ってました。
GSマークを解読して企業名を突き止め、これを手掛かりにMontblanc社が#149用18Cニブをある時期外注していたエビデンスを見つけたということだけとりあえず報告しておきます。
Mont Peliさん
G(star mark)Sのヒミツ、機会がありましたら教えて下さい。
FPN投稿文(#26)のnib画像の中にSteODとは別の謎の刻印がもうひとつありましたね。
その「G(star mark)S」の記号を解読したら思いがけない秘密が隠されていました。
Mont Peli さん
以前の所有者は、たしか仏蘭西のeBayで入手されたはずです。それなら辻褄が合いますね。
FPNのコピーでアクセント記号を付けたら「金匠」のフランス語が文字化けしました。
orfevrerie(fの次のeの上にaccent grave)です。
昨年2ヶ月ほどかけて主要メーカー10社ほどのmaker's markの記号解読に取り組んだ時は、このFPNの記事は一度も検索の網にかかりませんでした。今回、この記事で別なnib写真(更に鮮明な拡大写真)を見てSteODマークのSteのeの上にアクセント記号が刻印されているのに初めて気がつきました。
間のOは仕切り記号の可能性があると前言しましたが、Francois_uk氏のご意見のようにフランス語で「金匠」を意味するOrfèvrerieのOかもしれません。(Steについては、私と同意見)
金一色nib、首軸の形状、表面に刻印されたeagle's headから1980年代にフランスで販売されたモノであることは間違いないとして、この万年筆がどういうルートで日本に渡来したかについては大変興味があります。
Mont Peliさん
http://www.fountainpennetwork.com/forum/index.php?/topic/187008-vintage-149-tri-toned-18c-nibs/
ここの下の方にある画像ですね。これは見やすい!
FPNの投稿記事の中に、これと同じnib刻印のより鮮明な拡大写真を見つけました。
Vintage #149 Tri-Toned 18C Nibs and the "French Market
のkarmakoda氏の提供写真。(前後の議論もとても参考になると思います)
なお、このnibの登場でSteODマークを1992年初出とするBarry Gabay仮説は覆りました。
Amulorさん
そうそう、手を加えないでお使い下され。
無知ゆえの恐ろしい行動に出るところでした。
心して使用致します。
使うのか?
はい道具は使われてこそ幸せ。
という主義が折れそうな、豚に真珠のような物を入手したみたいです(汗)
心待ちにしておりました分、
149と言い、今回と言い、
若葉にはノックダウン寸前の内容でした(苦笑)
少しずつ知識を深めたいと思います。
宜しくお願い致します。
Mont Peliさん
はい、「M(ホワイトスター)B」ではなく「M(ホワイトスター)S」ですね。お恥ずかしい。
mochidukiさんの疑問にお答えしなければなりませんね。
DUNHILL社は、経営危機に陥っていたMontblanc社の株60%を取得して1977年に経営権を取得しています。
結論だけをまとめて理由付けを端折ったので少し説得力を欠いたかもしれません。
1.DをDUNHILL社のイニシャルと推定した理由
(その1)このmaker's markが登場するのは、DUNHILL社がMontblanc社の経営権を取得した1977年以降で、それまでは、Montblanc-Simplo社のマークが使われていた。(ロゴマークの両サイドにMとSをあしらったもの)
(その2)DUNHILL NAMIKIのmaker's markとデザイン的に類似点が多い。
2.SteODのSteとDの間Oを仕切り記号(線)の可能性ありと判断した理由
DUNHILL NAMIKIのmaker's markで、やはり、PとDの間に斜線と丸を組み合わせた仕切り記号が使われているから。(PとDは、それぞれPilotとDunhillのイニシャルと判断)
なお、DUNHILL NAMIKIのmaker's markは、「万年筆スタイル2」(P.010)の久斎のnibをルーペで拡大し、左をP、右をDと認識しました。
3.Steをフランス語societeの略号と推定した理由。
(その1)色々なメーカーで使われていることから、法人略号である可能性が大。
(その2)CROSS社のTOWNSENDに刻印されている同社のmaker's markを拡大して見ると、交叉線の上のSteのeの上にフランス語のアクセント記号(accent aigu)が刻まれているものがある。
Mont Peliさん提唱のダンヒル説、とても興味深いです。私がいままで見てきたメーカーズマークは――フランス向けの個体を全部ばらして確認できるわけもないので、あくまで限られた範囲での経験ではあるものの――たしかに80年ごろ(あるいは70年代後半)を境に「M(ホワイトスター)B」から「SteOD」に切り替わっています。ダンヒルによる買収「完了」が1983年でしたっけ? そこからするとちょっと早い気もするのですが、W.-GERMANYあたりも含めて多少の時期のずれは日常茶飯事ですからね(笑)
ダンヒル説は、これまで謎とされてきた、なぜメーカーズマークがモンブランからSteODに変わったのかということと、はたしてモンブランのニブは自社生産なのかという二つの問題を同時に解決できるかもしれません。いままで疑われてきたような「SteOD時代になり、ニブの製造者が変更になった(モンブランがニブの生産を他社に委託した)」ということではなく、「親会社が変わったことでメーカーズマークも切り替わった」ということになれば、製造者はあくまでモンブランであるということになるからです。
これは欲しい!最近は滅多に食指が動きませんが、やはりこういうのはいいです。いつまで経っても技術的なおはしは出来ませんが、80年代の柔らかくて書き易いペン先は50年代のモノよりも好きです。
>ペン先の裏側に【SOD】のような刻印がある。
一見すると、SODにも見えますが、小さくteが添えられており、正確にはSteODと刻印されています。
Steはいろいろなメーカーのmaker's markに刻印されているので、共通項で括って推理すると、フランス語で会社を意味するsociete(eの上にアクセント記号)の略号だと思います。
DはDUNHILL社のDではないかというのが私の推理です。従って、DUNHILL Ltd.のフランス語表記。
間のOが何を意味するのかわかりませんが、アルファベットではなく単なる仕切り記号(線)の可能性もあると思います。
なお、Steはパイロット社の輸出仕様nibにも刻印があるので、同社に問い合わせればSteについては正確な情報を提供してくれるものと期待します。