2012年03月08日

筆記具関連四方山話 【 クロス スパイア ブラックキャビア 18K-F 】

2012-03-08 01The Pen Catalogue 2012 を眺めていて衝動的に欲しくなったブラックキャビア軸を入手した。FとBを入手し、Fにインクを入れて使い始めた。

日ごろ国産萬年筆やPelikan M800/M400に調整を施して使っているのと比較してはかわいそうだが、すさまじい書き味だった・・・

まるで五寸釘にインクをつけて書いているように硬い!

2012-03-08 022012-03-08 03ルーペで確認して納得した。これだけお辞儀していれば多少の筆圧ではビクともしまい。新キャラの圧ちゃんならともかく・・・

なかなか調整にもなじまなくて苦労した。途中で何度か捨てようかと思ったほど。このイライラ感は20年ぶりかも?それほどうまくいかない。

原因は黒いエナメル?が塗られたペン先。周囲を研磨すると見栄えが悪くなってしまうため、見栄え重視の拙者には削れない。従ってこれ以上書き味を柔らかくする事も出来ない。

いわんやインクフローを改善するためにスキマゲージを入れる事も御法度。せいぜいペーパーを挟んでスリスリする程度。

幸いなことに、ストレスが頂点に達する前にある程度の書き味になったので、多少我慢しながら使っている。実はこういう状態にある萬年筆が一番使われるのじゃ。

書き味が良くなった萬年筆からは興味が薄れてしまう。どうしても書き味が悪い萬年筆に入れ込んでしまう・・・不思議。

40年ほど前の西武新宿線都立家政駅の近くにあった蕎麦屋のカレーライスのよう。洋風のカレーライスと比べると不味いのだが、その不味さを確認したくて週に1回は食べていた。つまりは大好物だった・・・・


ずっと昔のTV番組で、タモリが、

う〜ん、不味いねぇ〜!】とみんなで言いながら蕎麦屋のカレーライス食ってたけど、それってウマイということなんだよね。

と哲学的な話をしていたが、それに大きくうなずいた記憶がある。

ヘタウマなイラストというのがあったが、書き味が気に入らないけど惹かれて入れ込む萬年筆・・・というのはなんて呼べばいいのかな?

自己調整をやる人ならわかる感覚だと思うのだが・・・・、


Posted by pelikan_1931 at 07:00│Comments(5) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 萬年筆紹介 
この記事へのコメント
お答えします。「いのうえさきこ」さんです。
パソコン自作を趣味にしていた頃、某パソコン誌を購読しておりましたが、連載漫画とイラストで楽しませてもらいファンになりました。
つい、最近も新聞広告の「問題の日本語(その4)」にマンガ収録と書かれていましたからご活躍中だと思います。
Posted by Mont Peli at 2012年03月10日 07:58
Mont Peli さん
○○○○さきこ の 、○○○○ を教えてくださ〜い。
Posted by pelikan_1931 at 2012年03月10日 07:04
師匠の気持ち良く分かる様な気がします。
小生の場合も壊れた万年筆を再生し自分成りに納得したらペンケース行きに成ってしまうことが多いようです。
ちゃんとした状態になったと言う事で興味が薄れるようです。(笑)
多分再生している時間を楽しんでいるのだろうと思います。
Posted by gunman at 2012年03月08日 22:49
確かに、すごい!と思う万年筆はあまり使わないかもしれません。

一つは、いい書き味の万年筆は「とっておき」の時に使いたいから、という気持ち(完成品だから手を付けたくない、と言ったほうがいいでしょうか)、もう一つは、「この角度で引っかかるなら、どう研げばいいか」を考えるのが楽しいのでついつい手が伸びてしまう(ただし、仕事は進まないが)というのがあるのではないでしょうかね。
Posted by しまみゅーら at 2012年03月08日 12:36
「ヘタウマなイラスト」からの連想ですが、その蕎麦屋のカレーライスは、○○○○さきこ風の味ってことでしょうか?
それなら、病み付きになるというのもわかります。(笑)
Posted by Mont Peli at 2012年03月08日 08:22