

最近のPelikanのペンポイントのいきなりの丸研ぎへの変更の経緯などから考えて、ひょっとすると・・・という感じもしたので、調べて見ることにした。
出来るだけ最近発売されたトレドを3本海外から入手し、その図柄を比較検討して見た。
左側画像の下の番号を見る限り、また彫りの特徴を見る限り、右側の2本は同じ作家と思われる。
そして今まで拙者は気付かなかったのだが、作家による彫りとはいっても、彫刻刀で溝を掘っているだけで、大きなPelikanの姿や草の形状は全て同じ(機械彫り?の誤差の範囲)。
すなわち、作家による彫りというのは、ペリカンの外径や下のサイコロ模様などを彫っているのではなく、彫刻刀でクイクイと文字通り彫りを入れているだけ!
今までは、外のペリカンの姿も手彫りだと考えており、その気の遠くなるような工数に比べればトレドは格安!だと考えていたのだが、400個に満たない線(曲線含む)をクイクイと彫っていただけだとわかった!少し嬉しくなった。最初から全て彫ったのだとすれば、どうあがいても日本の職人のコストでは太刀打ちできないと考えていたが、線彫りだけなら、慣れれば拙者でも出来そう。外径だけで彫りが入っていないトレドを発売してくれないかなぁ。そこに自分で溝を彫ってみたい!

まずは、(クマサンが捜している)白虎を2本比較してみたが、図柄はまったく同じ。ところどころで線の太さに違いはあるが、誤差の範囲。
詳細にルーペで確認してみたが、手で掘った部分は発見できなかった。
ではということで、麒麟、玄武もルーペで確認したが、やはり手彫り部分は拙者の眼では発見できなかった。




しかも彫りの形状や深さも全く違う。これはおもしろかった!
では・・・ということで青龍を見てみると、こちらも手彫りの部分がいっぱいあった。
あれ? 早い時期からプレミアム価格になっている青龍と朱雀には手彫り部分が有り、定価割れしていた(今は高騰している場合もある)白虎、麒麟、玄武は100%機械彫りかぁ・・・
無頓着だったのは拙者だけで、皆さん手彫りの価値を知っていたからこそ朱雀と青龍がプレミアム価格になっていたんだぁ!
単にトレドが手彫りであることを証明しようと、思い立っただけなのだが、
(1)トレドであっても形が決まった紋様に、400に満たない手数の彫りをほどこしているだけ
(2)価格が高騰している青龍と朱雀は、機械彫りと手彫りのハイブリッド
(3)価格が高騰しなかった白虎、麒麟、玄武は100%機械彫り
だとの発見があった。
青龍と朱雀以外の限定品で手彫りがあるかどうかを確認すれば、今後の価格動向の参考になるかもしれませんな。
ちなみにコンチェルトは価格は安いが手彫り部分がありましたぞ!相場が上がらないことで有名なゴルフには、当然手彫り部分は無し!
ちなみに手彫りの手数が一番多いのは普通のM900トレドだと思われます。今度じっくりと彫りの数を数えてみます。
もっとも彫る人によって数に差があるので普遍的な数ではありませんが・・・