2025年09月30日

〔 WAGNER会員番号【00256】:めだか さんの研究報告 その3 〕アーカイブ

この記事の再掲は3回目になる。その3/6

昨日の〔秋の泉筆五宝展2025〕に【めだか汁】という名称で販売されていたのがこれ。凄く便利なので、チャンスがあれば入手をお奨めする。




『ポリエチレングリコールのインク誘導液としての可能性について』
 続き

 
この○○化学、ひょっとして個人販売してくれるんじゃないか?すぐに元に来た道を戻り始める。

夕方であったためか、窓口を閉め始めている。残念。後日また来ればいいやとその日は帰った。

 後日、電話で訊いてみると、個人でも大丈夫らしい。「じゃあ、ポリエチレングリコールの20000(重合度の最高)を下さい。」と注文する。

こちらは卸価格なんである。1890円で買えた。400も同じくらいの値段ではないだろうか。クソ!ソンした。

 
めだか その3 01
さて、20000の画像は左である。懐かしのNaOHもこーゆービンに入っている。ここで、アレッ?と思ったアナタ。あなたの感覚は正しい。

 400は液体であるから茶色の小瓶に入っている。だが、20000の方は、見てすぐわかるように、固体である。

そう、重合度が高いと、固体になっちゃうんである。こーゆー事は化学の世界では良くある。

同じ物質なのに、ちょっと構造が違うと全く違う物になっちゃう。炭とダイヤモンドがいい例である。

さて、400の方を買ったその日である。いそいそと真っ直ぐに家に帰る。家に帰って、すぐに実験したいんである。

電車の車中で、実験についてあれこれと思いを巡らす。これもまた楽しい。

ところが、都心から離れたわが家につく頃にはもう暗くなりはじめている。ビ、ビールが…。わかりますね。このユーワクは手強い。ワタシ、勝てたことがない。

この日もやっぱり同じで、ビールを片手に400の薬品ビンを前にしてどう実験するか、プランを練っただけで、グースカ寝てしまった。

 
めだか その3 02
で、後日の日曜日である。一通り用事を済ませたあと、かねてから用意してあった器具で、まず400の方の実験を開始した。

400の方は液体だからすぐに水に溶かせる。だから、濃度の調整もしやすい。まずは、10%・20%・30%…と濃度を変えて90%まで用意する。

これらの液をそれぞれ白い塩ビのプラスティックに綿棒で塗っていくのである。いきなり、ペンに入れるなんて事は、もうしないんである。

何せ、相手はポリエチレングリコールである。よく知っているグリセリンとはわけが違う。それに、濃度によってどのようなコーティング効果があるか、目で確かめたい。

だから、プラスチックの板に塗るんである。塗って表面にコーティングするのである。

以前、ガラスコーティングの「ブリス」という液体を知ったときも、いったんは別のプラスティックに塗っている。いきなり、ペンには使わない。


めだか その3 03
さて、10%をまずヌリヌリと…。「あ!」である。

次に、20%をヌリヌリと…。これも「あ!」である。

そして、30%をヌリヌリと…。これもまた、「あ!」である。

しつこいでしょう。これ、そのあとの90%まで、全部同じ感想なんです。はじいちゃうんですわ!つまり、プラスティックに塗れない。

コーティングどころの話じゃない。プラスティックにはじかれて、つるつるの表面に水滴が乗っかっているだけの状態。

わかります?だから、はじめから「あ!」がずっと続いちゃったんですな。

本当は、ワックスみたいにポリエチレングリコールでコーティングした表面に、インクを1滴ずつ垂らしてみて、どのように濡れるのか、

濃度による違いを観察しようと目論んでいたのだが、全くの見当違い。濡れないのでは、こらぁ効果は期待できない。

高ぇ金払って買ってきたが、無駄だった。う〜ん。原因はなんだ、重合度の違いかも知れない。

 
明日へ続く 

Posted by pelikan_1931 at 18:00│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック