この記事の再掲は3回目になる。その4/6
昨日の〔秋の泉筆五宝展2025〕に【めだか汁】という名称で販売されていたのがこれ。凄く便利なので、チャンスがあれば入手をお奨めする。
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『ポリエチレングリコールのインク誘導液としての可能性について』 続き
で、今度は20000を試す。20000は固体である。しかし、同じ物質なら水の温度を上げれば溶けるはず。
約60度くらいにしたら見事に溶けた。そして、それの濃度も色々作って、同様に確かめてみる。でも、やっぱり「あ!」なんである。
約60度くらいにしたら見事に溶けた。そして、それの濃度も色々作って、同様に確かめてみる。でも、やっぱり「あ!」なんである。
「ダメじゃん!」
次の瞬間、私は実験を投げ出していた。セーラーに問い合わせたとき、「…それだけではありません」と言っていたことを思いだした。
ポリエチレングリコールだけではダメなんだ、と勝手に決めつけていた。万年筆に入れてみもせずである。ちょうど、仕事も忙しさのピークを迎えていた。
実験を投げ出して5日が経った。投げ出したプラスティック板が机の上に残っていた。
頭に来ていた私は、そのプラスティック板を捨てるために、塗ったポリエチレングリコールを拭き取り始めた。
拭き取り始めて、ハッとした。「乾いてねえ!」
ふつー、プラスティックの表面についた液体なら、1日もしないうちに乾いてしまうはずである。
それが、塗った時と全く同じ状態で濡れているんである。これはどういう事だ。
コーティングはできない、しかし、塗った部分は明らかに濡れている。ひょっとして…。
すぐに次の実験に取りかかる。半分やけくそでもある。
まず、プラスティックの板の表面を、もっと濡れやすくするために、800番の耐水ペーパーで、縦・横にこすって細かな傷を入れる。
これに、400を薄めた各濃度の水溶液を綿棒でヌリヌリ。やはり、プラスティックが水溶液をはじいてしまうことに変わりはない。
しかし、傷をつけたおかげで、濡れる部分が確実に大きくなっている。
そして今度はどのくらい乾燥に耐えるのか、ドライヤーの熱風を当ててみるのである。
まず、10%水溶液。少しずつだが乾いていく。次に、20%水溶液。これもかなりゆっくりではあるが乾いていく。
そして30%水溶液。ほとんど乾かない。ずっと濡れたままである。40%以上も同様である。
ドライヤーの熱風を当てながら、考え込んでしまっていた。コーティングされるというのは、じつは全くの思いこみであったのではないか。
もし、ポリエチレングリコールが本当にインク誘導液として活用できるなら・・・
この“濡れる”という現象こそ重要なのであって、濡れているからインクがペン芯を通りやすくなるのではないか。
そう考えたら、あとはその仮説を検証するだけである(うわ、科学みたい!)
明日に続く