2024年08月27日

〔 Pelikan 125 Jahre Katalog その13 〕アーカイブ

本文中に〔120だけ【Schulfuller】と差別されているが、どういう意味なのかな?

と書かれていたが、正確には〔Stahlfeder〕だった。意味は〔鋼鉄バネ〕。すなわちスチール製ペン先のこと。バネもあるよということだろう。

この表現はわかりやすい。たしかに120のペン先は独特のバネ感がある。初期のペリスケに書き味が受け継がれているのかも?

当時のPelikanはスチール製ペン先以外は全て14金製だったので、特にペン先の金純度には触れていない。まさに独逸合理主義!

700NNは修理したことも、入手したこともあるのだが、600NNだけは見たことも無い(はず)。

この手の金無垢もののキャップは、未使用新品で保存されていない限りは、かならず凹みがあるものだ。

それを許容して愛でてあげられる包容力を持った人だけが所有する権利がある。拙者は無理だった・・・

最期に〔
M800が最高ではないかな・・・とほんの数年前まで思っていたが、最近では400NNの方が好みじゃ
〕と書いてある。

しかし今では
M800が最高!という評価に戻ったのだが・・・

M800系は未使用の限定品しか所有していないので、自分の万年筆としては、ここ5年くらいは使っていない。

ただ調整依頼としては、度々触っているので、十分には楽しめている。望むらくは拙者と同じ筆記角度の人がいれば、書き味も堪能できるのだがな。




2007-11-11 011963年に創立125周年を記念して作成された、この豪華カタログの真ん中よりやや後ろに掲載されているPelikan 400と140に代表されるモデル。

何度見ても、この画像が精密なイラストなのか、写真製版の技術が未熟でぼんやりとしている写真なのかがわからない・・・

プロの目から見るとどうなんでしょう?

120だけ【Schulfuller】と差別されているが、どういう意味なのかな?Googleの翻訳機能にはひっかからないのじゃが・・・

前回紹介した、Pelikan P1-RGが24DMで、左端のPelikan500NNが27DMというのは、現在では考えられない価格設定じゃな。

ちなみに、この時代の400シリーズは全てNNを付けて呼ばれているが、カタログではNNは記載されていない。

完全な吸入機構を持ち、大きなペン先と完璧なペン芯で、金張りキャップ】の
Pelikan 500NNと・・・

ピストン機構が壊れやすく、小さなペン先と、プラスティック製ペン芯】のP1-RGの値段がほとんど変わらないというのでは・・・

P1-RGは売れなかったのは妥当だろう。明らかにコストカットしているのもわかるしな。

ちなみにPelikan 500NNの茶縞は、1956年に発売され、1963年まで製造された。すなわち製造中止がこのカタログ発行年。

それで扱いがぞんざいになっているのかも知れない。400NNに関しては、その後2年間製造が続けられた。

そしてP1-RGは1963年の発売。要するに125周年に合わせて満を持して発売されたのがPelikan P1-RGということになる。

それで萬年筆の項で最初にP1-RGが紹介された理由がわかった!


2007-11-11 03それぞれの価格は左記のとおりじゃが、各モデルの詳細スペックを【Pelikan Book】から拾ってみると・・・

700NN:キャップも軸も14金無垢。製造期間 1957-1963

600NN:キャップが金無垢で軸は茶縞と黒のみ。緑縞のモデルに関しては記録が無い。製造期間は700NNと同じ。

520NN:キャップも軸も金張り。上記700NNと600NNは写真でしか見たことはないが、520NNはたまに見かける・・・というか、拙者も持っている。

     製造期間は700NN、600NNと同様に1957-1963

500NN:キャップだけが金張り。尻軸は茶色か、黒。軸色は茶縞、黒、そして緑縞があった。ただし緑縞は黒と緑ではなく、GreenとDark Green!これは知らなかった!

     今まで500NNは茶縞ばかり入手していたが、実は緑縞の方が珍しかったとは!ちなみに500も500Nも500NNも緑縞はGreenとDark Greenの縞らしい。

     これは600NNとの差別化であろう。

     500NNの緑縞を持っている人は、【600NNが買えなかったのではない。GreenとDark Greenの縞が欲しかったのじゃ!】と言えるので便利。

     拙者もそういって600NNをあきらめていたじゃろうな。今、この瞬間はどちらも欲しいが・・・。製造期間は1957-1963

400NN:これは軸色のバリエーションが魅力的。

    濃い茶縞 1956-1965

              
薄い茶縞 1957-1960    light tortoise-shell

              黒 1956-1965

              
緑&黒の縞 1956-1965

              黒とグレーの縞 
1957-1961


2007-11-11 04 それにしてもPelikan 400NNは良いなぁ。太さも長さもバランスもニブの弾力も・・・まさに理想の萬年筆といえよう。


M800が最高ではないかな・・・とほんの数年前まで思っていたが、最近では400NNの方が好みじゃ。

もっとも萬年筆に関しては、惚れやすく、飽きやすいのじゃが・・・
 


Posted by pelikan_1931 at 23:59│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
この記事へのコメント
>本文中に〔120だけ【Schulfuller】と差別されているが、どういう意味なのかな?〕

ドイツ語のSchulfuller の意味ですが、
Schulは学校(Schule)でfullerは万年筆、つまり学童用万年筆
ということではないでしょうか。
元記事ででBromfieldさんがコメントされています。
Posted by Mont Peli at 2024年08月28日 07:20