万年筆は嵌まる年齢が高いほど被害も大きいものだ。
そこから骨董系に走る人と、宝石系に走る人はお金がいくらあっても足りなくなる。ギャンブル依存症に近い症状になる。
もっとも業が深いのは、削ったり工具に嵌まったりする人。これ、最近は若い会員に多いような気がする。これからが楽しみじゃ!
【ペン!ペン!ペン!ファウンテンペン!】を仕事でお世話になっている方々にお贈りした。郵送した人は数えるほどしか無く、ほとんどは直接手渡した。
その際に多少【魔法の呪文】を唱え、サインをしてからお渡しする。【魔法の呪文】には【この人が万年筆に嵌りますように・・・】という呪いも込めている・・・
その呪いにまんまとかかった【美しき酒豪】が万年筆を購入した。
その喜びを 【ペン!ペン!ペン!ファウンテンペン!】の投稿文のようにしておくってくれたので掲載することにした。もちろんご本人の了解は得ている。
曰く
【あの本にでてくる愛好家の文章に誘発されて私も書いてみました】
いいなぁ、こういう人が増えると萬年筆界もほんわかしてくる。では紹介しよう!
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今年、万年筆を買いました。
万年筆といえば若い頃、父が大切にして誰にも貸さなかったモンブランを内緒で使ってガッカリした経験があります。
それはたぶん父の癖が染み込んでいたからでしょうが私には書き易いとはとても思えませんでした。
それから私はパーカーやシェーファーを持つようになりましたが、いつの間にか姿を消して今は一本も残っていません。
ところが知人が執筆したという万年筆の本を読んだら、また欲しくなってしまいました。
ちょうど今年、私は還暦を迎えます。それで自分へのプレゼントとして一本買うことにしたのです。
どんな万年筆を買うか、本やネットで調べてメーカーはペリカンと決めました。
ペリカン・スーベレーンの緑か青。写真を見てそう決めました。値段も手ごろです。
アメ横に行けば格安で買えるというので、まずは伊東屋に下見に行ってみました。
たくさん並んだ万年筆の中に私の目指すスーペレーンもありましたが、それとは別格に威風堂々たる一本が目にとまりました。
話には聞いていたけれど高価なので私には縁がないと思っていたペリカン・トレドでした。
やりたい事や欲しい物は声に出して言ってみるものです。
万年筆の話をしたら仕事仲間が使っていないモンブランを持って来てくれました。
ペン先が硬くてひっかかるので要らないと言うのです。
また、友達が誕生祝に万年筆を買ってくれると言ってきました。
嬉しいけれどトレドが欲しいとは言えないなぁ、と思っていると
娘がネットオークションにトレドが出品されていると知らせてきました。
1万円から始まったトレドは娘が見た時には38,000円。それからどんどん値があがって翌朝には60,500円になっていました。
そうしたらどうしても落札したくなって、最高額を定価の6割までに自動設定して入札に加わりました。
その夜23:57がオークションの終了時刻です。飲み会の帰り、駅のベンチで仕事仲間と一緒に結果を見ることにしました。
皆でドキドキしながら携帯の画面を覗き込むと
やったぁ!
私が落札していました。
しかも自動設定した限度額よりも安く!
盛り上がってもう一軒飲みに行こうという事になり、その日は明け方まで騒いでしまいました。
結局、飲み代は高くつきましたが思い出に残る還暦の記念になりました。
仕事仲間に貰ったモンブランは、これはこれで少し調整すれば使えそうです。
これからはボケ防止のためにも、このモンブランとペリカンを使って字を書く習慣をつけたいと思っています。
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後でうかがったら、なんと明け方三時まで飲んでいたそうじゃ。
【美しき酒豪】は底無しなので平気だったろうが、お付き合いした仲間は大変だったろうなぁ・・・
ちなみに、【仕事仲間】が持ってきてくれたというNo.144と、その仕事仲間ご自身が別に持っていたNo.144はさっそく調整しておいた。
あまりの違いに目が点になっていたのがおもしろかった。これで萬年筆ファンを2名獲得できた!
昔の演歌歌手の【レコード手売り】のように非効率な手段だが一番確実じゃ。